西追分〜中町(にしのおいわけ〜なかまち)
公開日 2014年11月23日
更新日 2021年03月23日
江戸時代、関は東海道の宿場町として栄えました。関宿の範囲は、西追分から東追分までの約1.8キロメートルにおよび、当時の面影を残す歴史的建造物が軒を連ねています。
新所の町並み(しんじょのまちなみ)
新所は関宿の西側に位置します。地蔵院の門前となる新所東側は、中町と一体の家並みを形成し、 中二階の町家が多く、主屋の横に庭を設けて高塀をめぐらす質の高い町家もみられます。一方新所西側は 、その大半が小規模な平屋で仕舞屋風であるため、全体としてやや地味で落ち着きのある町並みです。格子や 庇の幕板など、伝統的な細部意匠が比較的よく残っています。
西追分(にしのおいわけ)[県指定史跡]
関宿の西の入口となる西追分は、東海道から大和・伊賀街道が分岐していました。石柱には「ひだりハいかやまとみち」とあります。
地蔵院本堂(じぞういんほんどう)[国重要文化財]
「関の地蔵に振袖着せて奈良の大佛婿に取ろ」の俗謡で名高い関地蔵院。天平13年(741)行基菩薩の開創と伝えられています。近郷の人々に加え、東海道を旅する人々の信仰を集め、現在でも多くの参拝客でにぎわっています。境内の本堂・鐘楼・愛染堂の3棟の建物は国の重要文化財にも指定されています。
福蔵寺・小万の墓(ふくぞうじ・こまんのはか)[市指定史跡]
関の小万は孝女の仇討で知られ、鈴鹿馬子唄にもうたわれています。小万が育ったと言われる山田屋(後のあいづ屋)は地蔵院前に今も残り、その墓は福蔵寺境内にあります。
高札場跡(こうさつばあと)[関郵便局(せきゆうびんきょく)]
関宿旅籠玉屋歴史資料館(せきじゅくはたごたまやれきししりょうかん)[市指定文化財(建造物)]
「関で泊まるなら鶴屋か玉屋、まだも泊まるなら会津屋(あいづや)か」とうたわれた関宿を代表する旅籠のひとつでした。
江戸時代の旅籠建築を修復し、当時玉屋で使われていた食器やお膳類、江戸時代の庶民の旅に関係する歴史資料や美術品などを展示した、日本最初の旅籠資料館です。
〈入館料〉 関宿旅籠玉屋歴史資料館・関まちなみ資料館(2館共通) 大人300円(30名以上の団体 250円) 学生・生徒・児童200円(30名以上の団体150円) 関宿旅籠玉屋歴史資料館・関まちなみ資料館・関の山車会館(3館共通) 大人500円(30名以上の団体 400円) 学生・生徒・児童300円(30名以上の団体200円) 〈開館時間〉 午前9時~午後4時30分 〈休館日〉 月曜日(月曜日が祝日又は振替休日にあたるときは、その翌日) 年末年始(12月29日〜1月3日)
中町の町並み(なかまちのまちなみ)
中町は関宿の中央部分。通ごしに西を見ると、正面に地蔵院本堂の大屋根が見えます。
関宿の中で東海道に直接面する寺院は他になく、このお寺が東海道と強い関係にあったことを物語っています。