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地方行政(令和3年7月15日 第11062号)

公開日 2022年01月08日

更新日 2022年01月08日

この寄稿文は、時事通信社発行の「地方行政」令和3年7月15日第11062号に掲載されたものです。

「WHO健康都市/レジリエンス」への挑戦

 新型コロナウイルスとの闘いが続いています。昨年の春以降、心と体の健康や健やかなる地域社会について、深く考えさせられた一年ではなかったでしょうか。
 亀山市は、2010年7月に、WHO(世界保健機関)が提唱する健康都市の考え方に賛同し、健康都市連合に加盟、以来10年余、健康医療政策を重視する視点から「健康を単に身体面のみならず、精神面や社会面を含むもの」として捉え、総合的な施策の展開に努めてきました。
 急激な高齢化による、生活習慣病やそれに起因する認知症・寝たきり等を予防し早期発見・治療につなげることや、地域コミュニティーやサロン活動の充実など人のつながりの強化を図ることを強く意識して、「健都さぷりプロジェクト」などに取り組んできました。
 奇しくも、現下のコロナ禍にあって多くの方が自らの健康をコントロ―ルし、生活習慣を改善するなどの実践が起こりました。これを一過性の取り組みとすることなく、すべての市民が健やかで心豊かに生活できる活力ある社会にするために、ヘルシープロモ―ションを中核に据えた健康都市政策やQOL(生活の質)向上・コミュニティーをさらに強化することで、『緑の健都 かめやま』を実現したいと考えています。
 一方、都市自治体は、この未曽有の感染症や自然災害などのショック、経済不況などの環境変化やストレスに直面しても素早く適応・復興し、さらに成長する強靭さが不可欠だと痛感しています。そのためには、凝り固まった思考や経験に固執することなく、創意と柔軟さが求められているのではないかと自問自答する日々です。
 私たちは、好むと好まざるとにかかわらず、この変化の時代に生きています。「強い風が吹いても、柳の木の枝はしなやかに揺れる」ように、大きな時代の変革の波に向かい、柔らかく強靭な『レジリエンス(回復力)』を持った、まさに「しなやかな地域社会」への挑戦を急ぎます。