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市政(平成29年11月)

公開日 2017年12月25日

更新日 2018年08月17日

この寄稿文は、公益財団法人全国市長会館発行の「市政」平成29年11月No.66に掲載されたものです。

輝く「クオリティ・オブ・ライフ」の実現

 わがまち亀山は、鈴鹿山系や鈴鹿川に代表される豊かな自然環境に恵まれ、歴史が織りなした佇まいを残す城下町・宿場町としての顔があります。市内に東海道53次の3つの宿場を有し、なかでも東海道で唯一国の「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されている「関宿」は、今なお往時の面影を偲ぶことができます。また、近年は新名神高速道路の開通による交通拠点性の高まりとあわせ、特色ある環境・文化のプログラムとWHO提唱の健康都市戦略を推進しています。これら、まちを形づくる多彩な要素がうまく結びついた高い結晶性によって、輝く『クオリティ・オブ・ライフ(QOL)』を実現したいと考えています。市民の「愛着と誇り」そして「幸福実感」が高まり、そのことがまた一人ひとりの自発的な参画と協働への厚みとなって、持続可能な地域社会の好循環へとつながることを目指しています。

新生・亀山モデル

 本市は、三重県の北中部、名古屋から約50km・大阪から約100kmに位置し、わが国東西の結節点として、また伊勢志摩への分岐点として、古くから交通の要衡として栄えてきました。また、これらを強みとして昭和の高度成長期から多様な分野の製造業の立地が進んできました。
 平成14年、三重県と連携した乾坤一擲の産業政策により、シャープ(株)を核とする液晶関連産業の集積が始まりました。当時の日本は、構造的な円高デフレによる国内産業の空洞化という厳しい現実のなかにあり、その衝撃的な企業立地により、また最先端の液晶TV「亀山モデル」が一躍名を馳せることとなり、全国の耳目を集めました。これらのインパクトは大きく、有形無形の成果へと繋がりました。実のところ、液晶産業の集積以前も自動車産業はじめ多様なものづくり企業が立地する「緑の工業都市」としての性格を有していましたが、その特性が数段強化される契機となりました。一方、平成20年秋のリーマンショックの後、急激に潮目が変わる訳ですが、一旦馬力ではない持続可能な地域経営への転換と行財政改革によって厳しい変化を乗り越え、現在次なるステージを展望しています。
 亀山工場操業前と現在とを比較(平成15年/平成26年)すると、製造品出荷額の伸び3.04倍、市全体従業者数の伸び1.3倍、地方税額の伸び1.44倍、昼夜間人口比率の逆転にみる拠点性向上など中長期的な成長を果たしていると言えます。また、財政力指数が1を超え地方交付税の不交付団体となった6年間(平成17年度~平成22年度)に、都市のストックとしての「小中学校・幼稚園の改築」などのハード事業、県下を先導してきた「中学卒業までの医療費無料化」や「三重大学地域医療学講座の開設」、「かめやま文化年プロジェクト」などのソフト事業を順調に展開することができました。さらには、全国に先駆け「ゴミ埋め立て処分量ゼロ・全量再資源化」の廃棄物処理システムと山元還元、埋設ゴミの再処理を実現しており、市民のQOL向上に少なからずつながってきたと考えています。
 古今東西、都市のキャパシティを超える急激な経済成長が地域の自然環境や人的環境を破壊する力を持つ時があります。また往々にして、分度を越えた経済的エネルギーが人心を変え社会を変質させてしまうこともあります。幸い本市は、この15年の激動と混沌のなかで試行錯誤をしながらも、多くのことを学び、全国有数の変化にしたたかに適応することが出来たように感じます。これもまた、新たに生まれた「亀山モデル」であります。

『緑の健都」を目指して

 さて、本市のまちづくりの特徴のひとつに、「市民力による高い地域力」があります。市民一人ひとりが自分のまちに愛着と誇りを抱くことができれば、地域社会をよりよくするための自発的な取り組みが始まります。市民活動や地域活動による多彩な社会参加を通じて絆を深め、その地域愛やふれあいがモチベーションとなり、生活の質と密接に関連するであろうことに疑う余地はありません。そのために情報公開・情報共有の制度整備をはじめ市民参画協働による「開かれた市政」を推進してきました。また、全国的に珍しい「市民活動応援制度・えがおカード」などの新しい自治のしくみを創ってきました。その結果、昨今は市民活動やコミュニティ活動が活発化し、地域愛と比例してQOLにつながっていると感じています。
 本年春、『歴史・ひと・自然が心地よい 緑の健都かめやま』を将来都市像とする、新しい総合計画「グリーンプラン2025」が始動いたしました。誰もが心地よい「亀山クオリティ」は、今後も愚直に実践し磨き続けることで、地方創生の時代を健やかに切り拓けると確信しています。