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平成24年6月亀山市議会定例会現況報告

公開日 2014年11月23日

更新日 2018年12月12日

 平成24年6月亀山市議会定例会の開会に当たり、市政の現況と今後の見通しについてご報告し、議員並びに市民の皆様の更なるご理解とご協力をお願い申し上げます。

 さて、我が国の経済は、依然として厳しい状況にあるものの、東日本大震災の復興需要等を背景に、緩やかに回復しつつあります。しかしながら、欧州政府債務危機を巡る不確実性が再び高まっており、これらを背景とした金融資本市場や海外景気の下振れ等によって、景気が下押しされるリスクが存在するなど、依然として先行き不透明な状況が続いております。

 また、政府は、人口の高齢化や現役世代の減少、家族形態や地域基盤の変化、更には経済成長の停滞など、日本の社会・経済が大きく変化している状況を踏まえ、安心で希望と誇りが持てる社会の実現に向け、今国会において、消費増税を柱とする税と社会保障の一体改革関連7法案の成立を目指しております。

 こうした動向につきましては、市政運営に影響がございますので、引き続き、情報収集と審議の動向を注視してまいりたいと考えております。

 一方、本市におきましては、本年度を「新生亀山・離陸の年」として力強く踏み切ってまいるべく、第1次総合計画後期基本計画を本格的にスタートいたしました。これを受け、重点的かつ政策横断的に取り組む4つの戦略プロジェクトにつきまして、その効果的な推進に向け、庁内推進組織において連携方策について協議を進めるほか、各分野における施策につきましても、具体的な推進体制を整えながら、施策推進に資する事務事業に順次着手しているところであります。

 更に、今後5年間の市の施策の方向を幅広く市民の方々にご理解いただくため、機会を捉えながら後期基本計画の周知に努めているところであり、特に来月からの2月間につきましては、亀山市自治会連合会及び亀山市地区コミュニティ連絡協議会のご協力の下、「キラリまちづくりトーク」を各地域で開催させていただき、本計画に関する市民理解の向上とまちづくりに対する参画意識の醸成に努めてまいりたいと考えております。

 ところで、先月、福岡県八女市において、第34回全国伝統的建造物群保存地区協議会総会が開催され、出席をいたしました。この協議会は、重要伝統的建造物群保存地区を有する全国77市町村から組織されており、本市も関宿が国の選定を受けて以来、参画をいたしております。東海道の宿場町で唯一の保存地区である関宿につきましては、平成26年度に重伝建選定30周年を迎える中で、長きにわたる地域の献身的な取組の積み重ねや歴史的風致維持向上計画の第1次認定などを通じ、本市の顔となってまいりました。このことは、今回の総会におきましても、全国における関宿の存在感を改めて認識するとともに、本市の魅力や価値を全国に発信し、交流の輪を広めていく上で、今後も貴重な地域資源として磨き上げ、後世に継承していかなければならないと意を強くしたところであります。

 それでは、市政の各部門にわたり、第1次亀山市総合計画の基本施策の体系に沿ってご説明申し上げます。

1.快適な都市空間の創造 

 まず、「快適な都市空間の創造」についてでございますが、企業活動の促進・雇用の創出につきましては、企業立地促進法に基づく本市の産業活性化の基本計画となる「亀山地域産業活性化基本計画」を策定するため、亀山地域産業活性化協議会での協議を踏まえつつ、先般原案をまとめたところでございます。今後は、パブリックコメントを経て、本計画に係る国の同意に向け諸手続きを進めてまいります。

 次に、農林業の振興のうち、新規事業である農業者育成支援事業をはじめ、地域特産品発掘育成支援事業及び耕作放棄地解消事業につきましては、農業者等への制度周知に努めているところであり、既に活用に関する問い合わせ等もいただいておりますので、補助申請に対する関連手続きを進めてまいります。

 次いで、上下水道の整備のうち、下水道の整備につきましては、本年3月末に関町木崎・会下の一部区域について、流域関連公共下水道の供用開始を行いました。また、公共下水道・農業集落排水事業への接続状況は、昨年同期と比して0.5ポイント増の86.0%となりましたが、引き続き、未接続の方々への個別訪問や広報等による周知を通じ接続率向上に向け努めてまいります。

 次に、新たな国土軸の形成につきましては、去る4月20日、新名神高速道路の亀山西ジャンクションのフルジャンクション化について、国土交通大臣から中日本高速道路(株)に対し、事業許可が下りました。亀山西ジャンクションのフルジャンクション化は、広域高速道路網の更なる利便性向上や緊急時等のバイパス機能の確保を図る上で、必要不可欠な機能でありますので、ご尽力いただいた関係各位の皆様に厚く感謝を申し上げる次第でございます。今後は、フルジャンクション化を含めた新名神高速道路の三重県区間の早期供用に向け、更に事業調整を進めてまいります。

 次に、道路網の整備のうち、都市計画道路和賀白川線につきましては、来年度の供用開始を目指し、鈴鹿川橋梁工事等を継続的に進めているところであります。また、先月、鈴鹿川右岸における道路改良(補強土壁)工事に係る仮契約を締結しましたので、本議会に工事請負契約の締結を提案させていただいております。

 次に、公共交通機関の整備のうち、バス運行につきましては、より効率的・効果的な運行体系の実現に向けた総合的な地域公共交通計画の策定を目指し、昨年度において、公共交通に関する市民アンケート調査等の基礎調査を実施いたしました。引き続き本年度は、亀山市地域公共交通会議において、バス利用状況調査の実施や住民懇談会を開催するなど、計画策定に向けての調査を進めてまいります。

 一方、JR井田川駅前につきましては、地域と協働して進めてまいりました駅前整備工事が完成いたしました。これにより、当駅が市の東の玄関口として、ロータリー内の朝晩の鉄道利用者の送迎等が円滑になり、バスの乗り入れや待合室の設置等の機能面や安全面、景観面も大きく改善されたところであります。また、先月6日には、地域主催による完成記念イベントが盛大に開催され、今後も地域が駅前の環境美化活動にご協力いただけると伺いましたので、地域の拠点として、これまで以上に利活用されますことを期待するところであります。

2.市民参画・協働と地域づくりの推進

 続きまして、「市民参画・協働と地域づくりの推進」について、ご説明申し上げます。まず、地域コミュニティの活性化のうち、地域コミュニティのしくみづくり支援事業につきましては、自分たちの住む地域を自分たちで創り上げる自立した地域コミュニティ活動を促進するため、多様な主体による地域の包括的なしくみづくりや主体的な活動を支援していくこととしております。そのモデル地区につきましては、地域づくり支援事業の取組実績がある6地区に対し、活動や体制整備の状況等の聴き取り調査を行い、その結果を基に亀山市地区コミュニティ研究会において、モデル地区として昼生地区及び川崎地区を選定いたしましたので、地域と共に更に取組を進めてまいります。

 次に、市民参画・協働と交流の場の創造につきましては、市民参画・協働の推進を図るため、平成20年度から実施しております協働事業提案制度につきましては、先月13日に、平成23年度に実施した協働事業3件の成果報告会、並びに四日市大学の松井教授による協働事業提案の促進を目的とした講演会を実施し、改めて協働事業の効果や意義について市民に呼び掛けを行ったところであります。また、本年度の協働事業につきましては、健康増進と歴史文化の研究を目的とした2事業について事業展開を図っており、新たな分野における市民との協働による取組の効果が期待されるところであります。

3.健康で自然の恵み豊かな環境の創造

 続きまして、「健康で自然の恵み豊かな環境の創造」について、ご説明申し上げます。まず、健康づくりの推進につきましては、全身の健康には、歯と口の健康が密接に関わっており、特に乳幼児期は大切な時期となりますので、正しい知識の普及・啓発とともに、疾患の予防や早期発見・早期治療に結びつけることが大切であります。そのため、今月4日から10日まで実施されております「歯の衛生週間」に合わせ、本日、総合保健福祉センターにおいて、歯科医師会亀山支部の共催のもと、3歳児検診を受けられた親子を対象とした「母と子のよい歯のコンクール」を開催しております。こうした取組を通じて、健康の保持増進に資してまいりたいと考えております。

 次に、地域医療の充実のうち、医療センターにつきましては、三重大学医局との連携・協力により、常勤医師8人の診療体制を維持するとともに、総合診療科等による外来診療のほか当直支援の拡充をいただいたところであります。一方、医療施設の改善につきましては、先月、高度医療機器である全身用スライスコンピュータ断層撮影(CT)装置を最新・高性能な機種に更新をいたしましたので、今後は、より正確な診断に活用してまいります。また、本年度から2箇年で実施いたします建物改修工事につきましても、工事請負契約を締結し、今月から工事に着手しております。

 ところで、東日本大震災による震災がれきの広域処理への対応につきましては、三重県、三重県市長会及び三重県町村長会において、4条件3項目が整うことを前提とした合意書及び覚書が取り交わされるとともに、県から処理に関するガイドライン(案)が示されました。しかしながら、現時点におきましては、市民の健康や生活環境への影響など、震災がれきの安全性に対する確証を持つに至っておりませんことから、更なる研究や情報収集に努めるなど、引き続き慎重な対応を図ってまいります。

 次に、自然との共生のうち、地域共同による農地、農業用水等の資源の保全管理等を目的とした農地・水保全管理支払事業につきましては、新しく1集落から取組の申し出があり、これまでの取組集落と合わせ、8集落での取組となりましたので、地域主体による農地等の保全管理の強化が更に期待されるところであります。

 次いで、防災力の強化につきましては、危機管理体制の充実に向け、大規模災害時における遠隔自治体との都市間ネットワークを強化するため、去る4月17日に本市と歴史的なつながりの深い岡山県高梁市と災害時相互応援協定を締結いたしました。この協定は、大規模災害の被災市が独自に十分な応急措置ができない場合に、被災していない市による応急対策活動や文化財の復興業務への支援等を行うものであり、当市との協定締結により、こうした自治体間での応援協定は11件を数え、大規模災害発生時の早期復旧を可能とする自治体間の連携基盤が更に強化されたものと考えております。

 また、台風シーズンを前に、来月4日には県関係部署機関と共に市内の危険個所点検を実施いたします。未然に危険個所を把握することにより、災害発生時の対応や被害拡大の防止策について共通認識を持つとともに、相互の連携強化を図り、災害対策に万全を期してまいります。

 一方、消防力の充実・強化についてでありますが、目に見える形で市民の期待と信頼に応える消防を実現するため、本年度から新たな布陣による指揮体制を整備いたしましたので、積極果敢を基本として安全で迅速、的確な消防活動を展開いたします。

 また、北東分署の建設につきましては、昨年度実施しました常備消防力適正配置調査による候補地7箇所に検証を加え2箇所に絞り込み、更に、用地候補の諸条件等について検討を重ね、最終候補地を選定してまいります。

 ところで、火災の発生状況につきましては、本年4月末現在で9件と前年に比べ15件減少しておりますが、ホテル火災により焼死者が発生したことを受け、再発防止のため宿泊施設の特別査察を実施し、管理体制の強化について指導を行っているところであります。

 また、救急体制の強化につきましては、増加する救急出動に対し地域医療機関との連携強化に努め、救急搬送における一連の行為を円滑に実施し救命率の向上を図るとともに、市民の理解と協力を得るため、救急車の適正利用について呼び掛けを行っております。

 なお、将来の地域防災を担う人材の育成を目的に発足した少年消防クラブにつきましては、今月24日の結成式から本格的に始動をいたします。メンバーの小学生16名は、「消防防災を学びたい。」との純粋な気持ちを持ち、自らの意思で入団されるなど、頼もしい限りであり、これからの活動が大いに期待されるところであります。

4.生きがいを持てる福祉の展開

 続きまして、「生きがいを持てる福祉の展開」について、ご説明申し上げます。地域福祉力の向上につきましては、亀山市社会福祉協議会と連携し、亀山市地域福祉計画及び亀山市地域福祉活動計画の啓発と、よりきめ細かな地域福祉活動の展開を目的として、来月、シンポジウムを開催し、地域福祉活動の担い手の育成や市民の地域福祉活動への積極的な参加を呼び掛けてまいります。また、両計画の推進を図り、進捗状況の確認並びに成果に対する評価及び検証を行うため、地域福祉計画推進委員会の設置を行ってまいります。

 ところで、東日本大震災被災前の宮城県石巻市などを舞台として制作された映画「エクレール・お菓子放浪記」を通じ、映画に刻まれた美しい風景と心を蘇らせるための支援活動が行われ、県内各市町におきましても、上映実行委員会が組織され、入場料収入の一部を震災復興支援の義援金とする取組が広がっております。

 こうした中、本市といたしましても、この趣旨に賛同すべく、去る4月27日に市内の各種団体で組織する亀山市実行委員会が発足され、今月30日に上映が行われますので、この映画を通じて、市民の方々に、地域福祉活動の基礎である「支えあい、助け合い」の大切さを見つめ直していただきたいと考えております。

5.次世代を担う人づくりと歴史文化の振興

 続きまして、「次世代を担う人づくりと歴史文化の振興」について、ご説明申し上げます。まず、子育て支援のうち、民間保育所整備事業につきましては、市内保育所の慢性的な定員超過の課題を解消し、保育環境の向上を図るため、新たな保育所を創設する社会福祉法人の公募を実施いたしましたところ、2事業者より応募があり、現在、その応募に対する審査を進めているところであります。

 次に、歴史文化の継承のうち、屋根のない博物館創出事業につきましては、歴史博物館と小・中学校との連携を深めるために地域学習支援推進員を配置しつつ、歴史博物館、学校、関係部署間の当該事業の推進に係る相互連携について、調整を進めているところであります。

行政経営

 続きまして、「行政経営」について、ご説明申し上げます。行財政改革の推進のうち、国民宿舎事業につきましては、民間活力の導入による新たな経営形態を確立するため、指定管理者制度を活用し、効率的・効果的な運営を目指してまいりたいと考えております。そのため、本議会に亀山市国民宿舎関ロッジ条例及び亀山市道の駅関宿地域振興施設条例の制定並びに関係経費の予算補正を提案させていただいております。

 なお、学校教育、生涯学習等、教育分野の詳細につきましては、後ほど教育委員会当局からご説明申し上げます。

 最後に、本年2月21日から5月20日までの一般会計及び各特別会計に係る3千万円以上1億5千万円未満の工事請負契約の状況は、別紙のとおりでございましたのでご高覧賜りたいと存じます。

 以上簡単ではございますが、市政の現況についてのご報告及びご説明を申し上げました。何卒よろしくご審議賜りますようお願い申し上げます。

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