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平成23年12月亀山市議会定例会現況報告

公開日 2014年11月23日

更新日 2018年12月12日

 平成23年12月亀山市議会定例会の開会に当たり、市政の現況と今後の見通しについてご報告し、議員並びに市民の皆様の更なるご理解とご協力をお願い申し上げます。

 さて、我が国は、人口減少社会の到来や少子高齢化の進展、急激な円高等による低迷する経済状況など、先行き不透明な厳しさの中にあります。こうした背景を踏まえ、地方自治体においては、地方分権の進展も相まって、持続可能な行政経営はもとより、市民自らが地域に愛着と誇りを持ち、多様な主体の参画により地域の力を結集しつつ、自立した地域コミュニティを基盤に持続的なまちづくりを進めていくことが求められております。

 このことは、東日本大震災の被災地おいて、復旧・復興に向け今なお懸命に続けられる助け合い・支え合いの活動を通じて、その必要性が再認識され、地方の基礎自治体における共通課題として、関心が高まってまいりました。

 一方で、核家族化の進行や生活圏域の拡大、情報化社会の進展などにより住民の価値観やライフスタイルの多様化が進む中で、昨今の社会問題の1つとして、家庭や地域社会における絆やつながりの希薄化が取り上げられております。

 こうした状況の中にあって、本市は、人口5万人の都市規模から各地域を中心として、人と人との良い関係づくりがしやすい地域特性を有しており、それを基礎とした活発な市民活動の展開により、さまざまな形でその成果が生み出されてまいりました。

 最近の話題を振り返ってみましても、東日本大震災後初めてとなる地区コミュニティ主導の総合防災訓練の実施をはじめ、B級グルメ「亀山みそ焼きうどん」を通じたまちの活性化や全国レベルでの交流の促進、また、地域ボランティアによる道路、公園など身近な公共空間の維持管理活動の拡大、更には、100円商店街等の実施による商業の活性化、関宿のまちなみ保存やまちづくり観光の発信など、市民主体・地域主体の魅力ある取組が挙げられるところであります。

 このほかにも、各地域を舞台にさまざまな分野において亀山らしい取組が展開されており、市といたしましても、これらを地域資源としてとらえ、まちづくりに活かすとともに、各地域における市民のつながりを改めて大切に考えた中で、地域づくりの契機や原動力となる取組を支援させていただきながら、地域経営の視点に立って、「市民力で地域力を高めるまちづくり」を一層推進してまいりたいと考えております。

 それでは、市政の各部門にわたり、第1次亀山市総合計画の基本施策の体系に沿ってご説明申し上げます。

1.美しい都市環境の創造と産業の振興

 まず、「美しい都市環境の創造と産業の振興」のうち、産業の集積、雇用の創出につきましては、交通の要衝である本市の地域特性を活かし、企業立地による活力あるまちづくりを進めるため、本年度、企業立地促進法に基づく亀山市地域基本計画の策定作業を県と共に進めております。先月、有識者等で組織する亀山市産業活性化協議会を設置し、現在、当協議会において計画内容に係る協議をいただいておりますので、来年度の早い時期における計画策定を目指してまいりたいと考えております。

 次に、にぎわいの場の創造、商店街の活性化のうち、亀山市商業活性化調査研究事業につきましては、市民に身近な市内商業の目指すべき方向・方策について、先月、調査研究の取りまとめを行ったところであります。今後は、この成果を活かし、商業者・商業団体・行政など地域が一体となって、市民の暮らしを支え、まちに活力を生み出す市内商業の活性化に向けた取組の実現を目指してまいりたいと考えております。

 次いで、住環境の向上のうち、住宅困窮者の居住の確保を図る民間活用市営住宅事業につきましては、JR井田川駅前の単身者向け民間賃貸共同住宅を10戸借上げ、先月末から順次入居をいただいております。

2.市民参画・協働と地域づくりの推進

 続きまして、「市民参画・協働と地域づくりの推進」について、ご説明申し上げます。市民参画・協働と交流の場の創造につきましては、亀山市協働の指針に基づく協働事業提案制度により、本年度提案のあった市民提案2件について、先月29日に協働事業選定委員会公開プレゼンテーションを行いました。今後は、当選定委員会の意見を尊重しつつ、予算化に向けた協議等を進めてまいりたいと考えております。

 次に、男女共同参画の推進につきましては、これまでの活動実績を総括評価するとともに、市民意識調査の結果やワークショップ、審議会等の意見を踏まえ、来年度から5箇年の亀山市男女共同参画基本計画の策定を進めているところであります。

3.健康で自然の恵み豊かな環境の創造

 続きまして、「健康で自然の恵み豊かな環境の創造」について、ご説明申し上げます。循環型社会の形成・エコシティの実現のうち、新エネルギー普及支援事業につきましては、本年度、100基を目標に住宅用太陽光発電システムの導入に対し補助支援を行ってまいりましたが、東日本大震災後の電力不足の影響等により、今月申請数が目標数に達するとともに、その後も補助制度の活用に関する問い合わせが続いている状況であります。このため、需要動向に柔軟に対応しつつ事業展開を図っていくため、本議会に関係経費の予算補正を提案させていただいております。

 一方、総合環境センター内に古紙等を保管するためのストックヤードを建設する資源物ストックヤード整備事業につきましては、本年度内の完成に向け、今月、建設工事に着手したところであります。

 ところで、資源物の持ち去り行為につきましては、亀山市廃棄物の処理及び清掃に関する条例に基づき厳重な対応を行っており、市民の方々の通報を基に、これまでに5件の禁止命令を行っております。このうち1件につきましては、禁止命令違反となる2度にわたる持ち去り行為を現認しましたので、先月、亀山警察署に告発を行いました。

 次に、自然との共生のうち、鳥獣被害緊急総合対策事業につきましては、坂本棚田にシカなどが侵入することを防ぐ柵を設置することについて、地域関係者との調整が整い、現在、設置に向けた準備を進めておりますので、完成後は、農作物被害の軽減が見込まれるところであります。

 次いで、農業の振興につきましては、本市の特産品であるお茶を振る舞った場合のPR効果を検証することを目的として、今月18日及び20日に関宿散策案内施設において、観光客を対象とした亀山茶カフェ及びアンケート調査を試行的に実施いたしました。今後は、この調査結果を踏まえながら、より効果的なPR活動を展開し市内外に「お茶処・亀山」を発信してまいります。

 次に、健康づくりと地域医療の充実のうち、医療センターにつきましては、三重大学との連携による亀山地域医療学講座の開設に伴い、本年度から三重大学の総合診療科及び整形外科の医師3名が常勤し、診療体制が充実いたしました。このことにより、先月末現在における本年度の診療等の実績は、昨年度同期と比較し、外来患者数、入院患者数及び救急車による受入れ患者数並びに手術件数がそれぞれ増加いたしております。今後も地域医療再構築プランに基づく取組を進め、より良い医療の提供に努めてまいります。

 次いで、安心・安全なまちづくりのうち、代表避難所等の誘導標識につきましては、既に設置を行っておりますが、先般、避難所等を表示する広告付き電柱看板の設置に関し、民間事業者と協定を締結しましたので、更に充実が図れるものと期待しております。

 一方、火災の発生状況につきましては、本年5月までに昨年の発生件数を超過するなど増加傾向にありましたが、7月以降は歯止めがかかり、今月15日現在では前年同期の11件増の32件となりました。とりわけ、秋季火災予防運動では、消防団による火災想定訓練をはじめ、防火フェア、住宅防火診断等の取組を実施したところであり、防火意識の啓発に功を奏したものと考えております。

 また、消防力の充実につきましては、引き続き消防力の適正配置に係る調査を実施しているところであります。去る9月の中間報告では、最も効率的に対処できる消防力の配置について、目標とする緊急車両の所要時間を設定した中で署所の適正配置を科学的に調査・分析しており、更に来月中には、配置人員を含めた最終的な調査結果を取りまとめる予定であります。この調査結果を踏まえ、本年度内に市全域の消防力の適正配置について、結論付けてまいりたいと考えております。

 ところで、本年9月の台風12号・15号による災害復旧工事につきましては、被災した市内の各所について、順次工事発注の準備を進めておりますので、早期復旧に向け進捗を図ってまいります。

4.道路・交通ネットワークの形成

 続きまして、「道路・交通ネットワークの形成」について、ご説明申し上げます。新たな国土軸の形成につきましては、リニア中央新幹線・JR複線電化推進亀山市民会議の主催により、リニア中央新幹線の建設主体・営業主体である東海旅客鉄道株式会社が本年3月に名古屋市にオープンした「リニア・鉄道館」において、親子学習会を開催し、16組32名の参加がありました。実物のリニア車両の見学などを通して楽しく学んでいただきながら、次代を担う小学生に将来の亀山について、期待を膨らませていただきました。

 次に、公共交通機関の整備のうち、井田川駅前整備事業につきましては、既に待合室の建築工事と駅前ロータリーの土木工事をそれぞれ発注しましたので、本年度内の完成に向け、工事進捗を図ってまいります。

5.生きがいを持てる福祉の展開

 続きまして、「生きがいを持てる福祉の展開」について、ご説明申し上げます。障害者の社会参加の促進につきましては、今月12日に、第14回車椅子レクダンスふれあいフェスティバル全国大会in亀山が西野公園体育館で開催され、全国各地から約800人の参加者が集い、交流が図られました。本大会を通して、障がいのある人・ない人に関わらず、誰もが暮らしやすいまちづくりに向けた意識の醸成が図られたものと考えております。

 次に、高齢者・障害者の介護・支援のうち、亀山市地域福祉計画につきましては、パブリックコメントの実施を経て、このほど計画を策定いたしました。本年度中に亀山市社会福祉協議会において策定予定の亀山市地域福祉活動計画と合わせ、本市の地域福祉の指針とし、誰もが住み慣れた地域で安心していきいきと暮らせるよう、地域の絆を大切にしたまちづくりを進めてまいります。

 一方、高齢者保健福祉計画につきましては、介護保険事業計画と一体的に策定するため、鈴鹿亀山地区広域連合と連携を図りながら、来年度から3箇年の計画について、現在、その策定作業を進めているところであります。また、亀山市障害者福祉計画の中間見直し及び第3期亀山市障がい福祉計画につきましても、亀山市地域自立支援協議会において、計画内容の検討を進めております。

 ところで、先月16日には、総合保健福祉センター及び医療センターを会場に「であい、ふれあい、ささえあい」を合言葉とした実行委員会の主催による「あいあいまつり2011」を開催いたしました。本年度は、市民が医療センターをより身近に感じていただけるよう、病院内に医療・予防コーナーを設けるなど新たな試みも行い、子どもから高齢者まで世代を超えて多数のご来場の下、福祉・健康・医療について意識を深めていただきました。

 次に、人権の尊重につきましては、本年度、三重県人権大学に職員1名を派遣し、人権知識の向上と人材育成に努めるとともに、人権に関する市民意識調査を実施し、現在、その集計・分析を進めているところであります。また、来月3日には、広く人権意識の高揚を図るための「ヒューマンフェスタin亀山」を開催し、更なる人権意識の啓発に努めてまいります。

6.次世代を担う人づくりと歴史文化の振興

 続きまして、「次世代を担う人づくりと歴史文化の振興」について、ご説明申し上げます。子育て支援のうち、待機児童緊急対策施設整備事業につきましては、来年1月の待機児童館の開所に向け、現在、総合保健福祉センター分館の改修工事を鋭意進めているところであり、この取組を通じて、待機児童の解消を図ってまいりたいと考えております。また、本館の愛称を「ばんび」とし、明日から入所児童の申込みを受け付けてまいります。

 一方、子どもの出生及び誕生日の祝金につきましては、第3子以降の子どもの出生を市全体で祝福するため、対象となる保護者に対し出生祝金の支給を継続する一方、子育て支援施策の充実に取り組んできたことから、誕生日祝金の支給制度を廃止するため、本議会に亀山市子どもの出生祝金条例の制定を提案させていただいております。

 次に、芸術文化の振興につきましては、亀山市文化振興ビジョンに基づき、3年に1度を目途に開催する「(仮称)かめやま文化年」の創設を周知するとともに、幅広く市民に文化に対する意識醸成を図るため、今月3日の文化の日に「市民文化フォーラム」を開催いたしました。今後は、ワークショップの開催など、市民の機運を高めるための取組を進めてまいります。

 次いで、歴史文化の継承につきましては、先月22日から歴史博物館において、市内に伝えられたさまざまな資料に遺された銘文から市域の歴史を知る企画展を開催し、地域の歴史文化の紹介を行っているところであります。

 次に、歴史的なまちなみの保存整備のうち、亀山城周辺保存整備事業として実施しております亀山城多門櫓復原整備工事につきましては、本年8月に工事着手して以降順調に進捗しており、先月には工事の過程を市民の方々にご覧いただくための現場説明会を開催いたしました。また、解体工事に伴う建造物調査では、多門櫓に関わる新たな発見が多々あり、こうした調査成果を復原工事に反映させるため、国・県との調整を含め一部工事内容の見直しを進めているところであります。

行政経営

 続きまして、「行政経営」について、ご説明申し上げます。行財政改革のうち、外国人仮住民票発行システム導入事業につきましては、来年7月を目途とする住民基本台帳法の一部を改正する法律の施行に備え、外国人住民の住民票の基礎となる仮住民票の作成を行うシステムの構築等に係る業務委託契約を締結するとともに、法務省入国管理局との連絡調整を図り、現在、外国人登録の有無に係る確認等の作業を進めているところであります。これらの作業を通して、外国人住民の住民基本台帳への登録が的確に行えるよう、万全を期してまいります。

 ところで、第1次亀山市総合計画後期基本計画の策定につきましては、先月、亀山市総合計画審議会に対し後期基本計画(案)等について諮問を行い、現在、当審議会において審議が進められております。今後、当審議会の答申を尊重しつつ、当該計画の最終案の取りまとめに向け、鋭意努力してまいります。

 なお、学校教育、生涯学習等、教育分野の詳細につきましては、後ほど教育委員会当局からご説明申し上げます。

 最後に、本年8月21日から11月20日までに係る3千万円以上1億5千万円未満の工事請負契約の状況は、別紙のとおりでございましたのでご高覧賜りたいと存じます。

 以上簡単ではございますが、市政の現況についてのご報告及びご説明を申し上げました。何卒よろしくご審議賜りますようお願い申し上げます。

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