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教育行政現況報告

公開日 2024年11月29日

 令和6年12月亀山市議会定例会の開会に当たり、教育行政の現況についてご報告し、議員並びに市民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。

 まず、教育に関する国の情勢でありますが、文部科学省は来年度の教育関係予算の概算要求において、質の高い公教育の再生として、「若手教師支援、中学校生徒指導担当教師の配置拡充、教師の処遇改善、教師人材の確保の強化等」の実施に関する予算を盛り込みました。また、「支援員の配置を含む校内教育支援センターの配置促進や機能強化」など、誰一人取り残さない学びの保障に向けた不登校、いじめ対策の推進を示しています。

 次に、県の情勢でありますが、先月「令和5年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」の結果が公表され、不登校児童生徒数は年々増加している中で、保護者相談会など保護者同士が不安や悩みを話して交流する場の提供を行う等、対応を進めています。また、来春開校予定の学びの多様化学校でもある県立夜間中学校の「みえ四葉ヶ咲中学校」の生徒募集が先月20日から始まり、入学希望者説明会が県内各地で開催されているところです。

 このような情勢を踏まえ、市教育委員会におけるそれぞれの事業進捗について、ご説明申し上げます。
 まず、学校教育に関する取組といたしまして、先月、野登小学校、白川小学校及び関中学校において教育研究発表会が開催されました。子どもたちが真剣に課題に向き合う姿が見られ、その姿をもとに、授業づくりや指導方法について教員が研修を深める機会を持つことができました。
 次いで、外国人児童生徒に対する取組といたしましては、今月1日に「外国につながりのある児童生徒のための進路相談会『学校へ行こう』」を開催したところです。外国人児童生徒やその保護者、卒業生、中学校・高等学校の先生方等を含め65名の参加がありました。高等学校による学校情報や同じ立場の先輩たちの学校での様子の紹介から、進学への意欲や心構えを持つことができました。また、今月15日には、小学校に就学する外国人児童と保護者を対象としたプレスクール(るんるんスクール)を開催し、小学校入学に必要な日本語の学習や授業体験等を行いました。
 人権教育の取組といたしましては、人権教育推進協議会の主催で、去る9月30日、川崎小学校において「人権のまちづくりフォーラム2024」が開催され、多くの地域の方を含め71名の参加がありました。「もう一度、考えてみませんか?インターネットのこと」をテーマに講演がなされ、グループごとでの意見交流を行いつつ、一人ひとりが差別のない社会についてできることを考え合うことができました。

 次に、生徒指導におけるいじめ事案につきましては、新たに認知されたいじめ事案や未解消事案の現状を一つ一つ確認しつつ、特に困難な事案については関係機関等と連携を図り、事案解消に向け対応を進めているところです。また、今月は「いじめ防止強化月間」となっており、各学校において児童会や生徒会を中心として、いじめ撲滅に向けた児童生徒の主体的な取組が進められているところです。さらに、いじめの防止等に関する理解を深め、保護者・家庭や地域においても、それぞれの立場、役割での子どもの安全安心な場づくりの協力をお願いしているところでございます。
 次いで、不登校事案につきまして、本年度上半期の不登校児童生徒数は、昨年度の同時期と比べて中学校でやや増加しているところです。しかしながら、本年度から全ての学校に設置している「校内教育支援センター」を利用する児童生徒の中には、クラスへ戻ることができる子も増えてきています。今後も、校内において学習のサポートや相談ができるよう環境の充実に努めてまいります。
 さらに、国の「児童期・思春期におけるオンラインメンタルヘルスケアシステム(KOKOROBO-Junior)」の三重モデル版の先行実施に協力いたします。中学生のメンタル不調の予防や、メンタル不調になったとしても早期に安心して回復できるような環境づくりに取り組んでまいります。

 続きまして、中学校給食関係について、ご説明申し上げます。
 中学校全員喫食制給食実施事業につきましては、亀山中学校及び中部中学校における配膳室等の整備において、配膳室やエレベーターの設置箇所等をまとめた基本設計を完了し、現在、来年度施工予定の整備工事に向け、実施設計を進めているところでございます。また、運営面におきましては、給食調理等業務の委託業者と仕様書等に基づいた協議を関係者の意見等も踏まえながら進めております。

 続きまして、生涯学習関係について、ご説明申し上げます。
 まず、社会教育関係につきましては、社会教育団体が主催するイベントが、各団体の創意工夫により逐次実施されています。その中で、先月22日には、西野公園体育館において、婦人会連絡協議会主催の「なでしこ健康フェスティバル」が開催されました。
 次いで、青少年育成事業につきましては、今月17日に関文化交流センターにおいて、子ども会育成者連絡協議会主催の「親子フェスティバル」が青少年育成市民会議の協力のもと開催され、バウムクーヘンづくりやフラワーアレンジメント等の催しに、54組の親子が参加され楽しまれました。
引き続き各社会教育団体の活動に対する支援に努めてまいります。
 
 続きまして、図書館関係についてご説明申し上げます。
 図書館では、開館から570日目の先月27日に50万人目の入館者を迎えることができました。
 その中で、今月から学校との連携により、小中学校向けの児童書の同時アクセス無制限パッケージを導入し、市内の小学4年生から中学3年生までの児童生徒を対象として、一人一台端末から市立図書館の電子図書を利用できるようになりました。この活用により、学校での調べ学習など図書を活用した授業や朝の一斉読書等の子どもの読書活動の更なる取組を進めてまいります。

 最後に、本年度の教育功労者表彰につきましては、先月6日に川崎小学校において表彰式を開催し、学校教育ボランティア関係分野をはじめ、日頃よりご尽力いただきました方々、個人9名及び7団体を対象といたしまして感謝状及び記念品の贈呈を行いました。受賞されました方々のこれまでの功績に対し感謝と敬意を表するとともに、本市の教育に対しまして、今後も引き続き、ご支援を賜りたいとお願い申し上げたところでございます。

以上、教育行政の現況についてのご報告及びご説明を申し上げました。何卒よろしくご審議賜りますようお願い申し上げます。