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教育行政現況報告

公開日 2023年08月25日

 令和5年9月亀山市議会定例会の開会に当たり、教育行政の現況と今後の見通しについてご報告し、議員並びに市民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。

 まず、教育に関する国の情勢でありますが、先月、「令和の日本型学校教育」を推進する地方教育行政の充実に向けた報告書が調査研究協力者会議によりとりまとめられました。報告書では、教育を取り巻く社会状況の変化、外国人児童生徒や不登校児童生徒の増加、教育DXをはじめとする学校現場における課題の多様化・複雑化に対応するための地方教育行政の在り方について基本的な考え方が示されています。
 次に、県の情勢でありますが、新型コロナウイルス感染症の流行以来、誰一人取り残すことなく子どもたちの学びと健康を支えるとともに、コロナ禍で再認識された学校の役割を踏まえ、新しい時代の学びを実現していくことを目指し、「三重県教育施策大綱」の策定に向けた検討が進められています。

 このような国や県の動向を受けまして、市教育委員会におけるそれぞれの事業進捗について、ご説明申し上げます。
 まず、市内小中学校における児童生徒の学校生活についてですが、対面でのコミュニケーション等は、新型コロナウイルス感染症が広がる前に戻りつつあります。そこで、児童生徒が主体的に行動する力を身につけ、あいさつをはじめとするコミュニケーションの質を高める取組として「あいさつでひろげよう!ともだちのわ!『あいとも運動』」を6月から実施しております。この運動を学校や子どもたちから強く発信することにより、学校だけでなく家庭や地域でのあいさつの機会がさらに増えることを期待しています。これまでの人間関係や社会との関わりの大切さをみんなで再確認し、引き続き地域とともにある学校づくりの推進に、粘り強く取り組んでまいります。
 次いで、学校関係における各種行事の状況でございますが、先月27日に川崎小学校において、「英語デイキャンプin Kameyama2023」を開催いたしました。市内小学校5・6年生、ALT(外国語指導助手)や中高生ボランティア、教員等、総勢55名が集まり、会話やゲームによるコミュニケーションを通して、生きた英語を楽しく学ぶ1日となりました。
 また、今月3日及び4日には、市文化会館におきまして、「NHK全国学校音楽コンクール三重県コンクール」が開催され、本市からは小学校の部に亀山西小学校と川崎小学校が出場しました。審査の結果、川崎小学校が金賞を受賞し、来月の東海・北陸ブロックコンクールの三重県代表に決定しております。加えて、11月7日には市文化会館におきまして、「亀山市小中学校音楽会」の開催を予定しているところです。
 次いで、市内小学校の修学旅行につきましては、来る10月に4年ぶりに京都・奈良方面を目的地として予定をしております。また、体育祭・運動会につきましては、1学期に実施していない5校が2学期での実施を予定しているところです。

 次に、部活動関係でございますが、中学校総合体育大会等の大会におきまして、市内各中学校が地区大会及び県大会において好成績を収めました。
 団体種目としましては亀山中学校の剣道部女子、中部中学校の剣道部女子、陸上競技部4×100mリレーで東海大会に出場を果たしております。
 個人種目では、中部中学校の陸上競技部男子走り幅跳びで全国大会に出場を果たしております。また、亀山中学校の陸上競技部男子800m、男子1年100m、剣道部男子で各1名、剣道部女子で2名が東海大会に出場を果たしております。
 なお、部活動の休日における地域移行につきましては、本年度中に、部活動の在り方検討委員会(仮称)を設置し、移行に係る課題や移行スケジュール等について検討を進めてまいります。

 次に、学校教育に関する取組といたしまして、先月末に「令和5年度全国学力学習状況調査」の結果が公表され、本市の状況としましては、小中学校とも国や県をやや下回る結果となりました。今後、教科ごとの詳細を分析するとともに、引き続き「学力向上推進計画(第4版)」の取組を推進し、子どもたち一人ひとりの自己実現と10年先にも役立つ「確かな学力」の定着を目指してまいります。
 次いで、読書活動につきましては、県の委託事業である「本を読もう!読書活動推進事業」を実施いたします。本事業は、学校図書館活用アドバイザーを中心として、学校図書館を拠点に学校における読書活動をより活性化し、そこで得られた読書活動に関する成果等を県内全域に発信するものでございます。そのため、本議会に当事業に係る関係経費の予算補正を提案いたしております。

 次に、教職員に関する取組につきまして、研修関係として、市教育委員会が主催する「教職員研修講座」を夏季休業中に8講座開講するとともに、伊賀市や甲賀市の研修に相互参加できるような協力体制を築き、教員の専門性と指導力の向上を図っています。また、来る10月には、亀山東小学校、井田川小学校及び加太小学校の3校が研究指定校として研究の成果を発表することとなっています。
 次いで、キャリア教育についてでございますが、この3年間コロナ禍によって職場体験学習の実施が一部の学校にとどまっておりましたが、本年度は3中学校がそろって来月13日から15日までの3日間に職場体験学習を実施する予定でございます。また、亀山東小学校では、昨年度に引き続き国の「小・中・高等学校における起業体験推進事業」を受けることになりました。本事業の取組により、他者と協働しながら新しい価値を創造する力など、これからの時代を生き抜いていくために誰もが必要な力の育成を進めてまいります。そのため、本議会に当事業に係る関係経費の予算補正を提案いたしております。

 続きまして、学校施設の整備関係について、ご説明申し上げます。
 亀山東小学校体育館屋根改修工事につきましては、屋根の防水工事をほぼ終え、現在、体育館の床改修工事を施工しており、来月初旬には完了する予定でございます。
 また、小中学校施設における修繕関係といたしまして、多数の緊急的な修繕の実施を要するため、本議会に関係経費の予算補正を提案いたしております。
 次いで、通学路における安全確保につきましては、学校、PTA及び地域等から87件の要望を受け、通学路の合同現場確認を亀山警察署、三重県鈴鹿建設事務所、市関係部局等と今月上旬に実施したところです。その結果を受け、関係機関と連携を図り改善の方向性を検討しつつ、必要箇所における速やかな改善を目指し、引き続き、児童生徒の安全確保に向けた取組を進めてまいります。
 また、三重県建設労働組合亀山支部による奉仕作業につきましては、先月30日に中学校3校において、木製棚や木製ベンチの作製など、生徒の学びの環境の充実に貢献いただきました。

 次に、中学校給食関係として、中学校全員喫食制給食実施事業につきましては、事業の早期実現に向け、様々な視点から持続可能性や経済性等を考慮の上、再検討を行い、現在、外部調理委託による食缶搬入方式での全員喫食制給食を令和8年度中の提供開始に向けて整理を行っているところであります。

 続きまして、生涯学習関係について、ご説明申し上げます。
 まず、地域の学び推進事業につきましては、かめやま人キャンパスと公民館事業を基軸に様々な学びの講座を企画・実施しているところでございます。その中で、公民館講座においては、来月から地域まちづくり協議会と連携しながら、地域のニーズに沿った学びを提供する出前教室を順次開講してまいります。
 次に、青少年健全育成関係につきましては、子ども会育成者連絡協議会や青少年育成市民会議をはじめとする各関係団体や地域の方々にご尽力いただいております。県内大学生や市内高校生などの協力も得ながら、夏季休業期間を中心に、新スポーツ体験会(スポーツ鬼ごっこ)やサマーキャンプなどの体験活動を実施していただいております。また、鈴鹿峠自然の家においては、坂下星見の会と協働して、「夏の天体観察会」を開催したところです。
 なお、全国各地で発生している水難事故の対応として、夏季休業期間中における児童生徒だけでの川遊びなどに対し、青パト(青色回転灯車)によるパトロールを強化しております。引き続き、関係機関と連携を密にし、児童生徒の安全・安心の確保に努めてまいります。

 続きまして、図書館関係についてご説明申し上げます。
 まず、新図書館開館160日目となる今月6日には、入館者数が15万人を超えるなど、連日多くの方々にご来館いただいております。
 その中で、読書活動の推進や図書館を核とした賑わいの創出につながる取組を行うため、図書館ボランティアの参画や各種団体の皆様との協働により様々なイベントの開催をしているところです。
 また、来月には愛知工業大学の協力により図書館における滞在時間や場所などの来館者動向調査を予定しており、図書館サービスのさらなる向上につなげていきたいと考えております。

 以上、教育行政の現況についてのご報告及びご説明を申し上げました。何卒よろしくご審議賜りますようお願い申し上げます。