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令和2年3月定例会 予算決算委員会委員長報告

公開日 2020年03月26日

 ただいまから、予算決算委員会における審査の経過並びに結果について報告いたします。
 去る11日の本会議で当委員会に付託のありました議案第8号から議案第15号までの令和元年度各会計補正予算8議案及び議案第16号から議案第23号までの令和2年度各会計予算8議案の審査に当たるため、23日及び24日の2日間にわたり委員会を開催いたしました。
 はじめに、議案第16号 令和2年度亀山市一般会計予算について、議案第17号 令和2年度亀山市国民健康保険事業特別会計予算について、議案第18号 令和2年度亀山市後期高齢者医療事業特別会計予算について、議案第19号
 令和2年度亀山市農業集落排水事業特別会計予算について、議案第20号 令和2年度亀山市水道事業会計予算について、議案第21号 令和2年度亀山市工業用水道事業会計予算について、議案第22号 令和2年度亀山市公共下水道事業会計予算について、及び議案第23号 令和2年度亀山市病院事業会計予算についての8議案の審査を行いました。
 その結果、議案第16号 令和2年度亀山市一般会計予算については、長期財政見通しで財政調整基金は年々減少が見込まれているにも関わらず、その基金を13億円取り崩して大きな規模の予算編成をしたことは、今後、新庁舎建設やリニア亀山駅整備などの大型事業が予定され、更には次々と更新時期を迎える公共施設に多額の更新費用が必要となる中、将来を見ていないと言わざるを得ない。また、市民の理解が少なく、翌年度への繰越が当たり前となっている亀山駅周辺整備事業や、多くの市民の声に背を向けたタクシー料金助成事業の大幅な削減、事業の効果が不明なまま5千万円もの積み増しをするリニア基金、完全給食とすることが決まったのに検討するだけという中学校給食など、問題のある予算がいくつも含まれており、将来の財政負担を考慮することなく大規模事業優先で、市民の命と暮らしを守り切実な要求に十分応える予算になっていないとの理由から反対討論がありました。
 次に、議案第17号 令和2年度亀山市国民健康保険事業特別会計予算については、国民健康保険は、他の医療保険と比べ被保険者の所得は一番低く、所得に占める国民健康保険税の割合が一番高いという構造的な問題は依然として解決していないが、被保険者の命と暮らしを守る砦であり、高すぎる保険税の引き下げを行うべきであるとの理由から反対討論がありました。
 次に、議案第18号 令和2年度亀山市後期高齢者医療事業特別会計予算については、保険料は2年ごとに改正が行われ、来年度が改正の年で、高齢者が支払った保険料は、2年の精算で次の保険料を引き下げる形で返還されるべきところであるが、今回は、先々増える高齢者の保険給付を心配して基金を残し、保険料の引き下げが行われていない予算であるとの理由から反対討論がありました。
 そして、これらの議案については、採決の結果、いずれも賛成者多数で、原案のとおり可決することに決定しました。
 次に、議案第19号から議案第23号までの5議案については、採決の結果、いずれも全会一致で、原案のとおり可決することに決定しました。
 なお、委員会として、

 一つ、委員会の審査の過程において出された意見を十分に尊重して、計画的・効率的な予算の執行に取り組まれるとともに、令和2年度からスタートする第3次行財政改革大綱及び前期実施計画の具現化に向け、歳入の確保と徹底した歳出の削減に努め、早期に成果を上げられたい。

 一つ、各種基金については、亀山市基金活用指針に基づき適切に運用されたい。特に、令和2年度当初予算は財政調整基金を13億円取り崩しての予算編成であるが、基金残高が減少する中、事業の「選択と集中」により、「歳入に見合った歳出」の実現に向け、基金の取り崩しは慎重に判断されたい。また、庁舎建設基金については、現在、「新庁舎整備基本計画」の策定段階であることから、今後は当初予算から積立金を計上されたい。

 一つ、「亀山駅周辺整備事業」については、平成30年度行政経営の重点方針に掲げながら、約14億円を次年度に繰り越し、令和元年度も約3億7千万円を次年度に繰り越すこととなったが、これまでの亀山駅周辺整備事業特別委員会で出された意見や地元の意向を踏まえ、慎重かつ確実な予算の執行に努められたい。なお、全体事業費(図書館保留床購入費を含む)については、これ以上増額することのないよう取り組まれたい。

 一つ、新たに策定された第4次定員適正化計画に基づき、必要な部署には適正に正規職員を配置するとともに、非正規職員の会計年度任用職員制度への移行に伴い、職員の正規職員化に努められたい。

 以上、4点の意見を申し添えたところであります。

 次に、議案第8号 令和元年度亀山市一般会計補正予算(第5号)について、議案第9号 令和元年度亀山市国民健康保険事業特別会計補正予算(第4号)について、議案第10号 令和元年度亀山市後期高齢者医療事業特別会計補正予算(第2号)について、議案第11号 令和元年度亀山市農業集落排水事業特別会計補正予算(第2号)について、議案第12号 令和元年度亀山市水道事業会計補正予算(第1号)について、議案第13号 令和元年度亀山市工業用水道事業会計補正予算(第1号)について、議案第14号 令和元年度亀山市公共下水道事業会計補正予算(第1号)について、及び議案第15号 令和元年度亀山市病院事業会計補正予算(第2号)についての8議案は、総務分科会、教育民生分科会、産業建設分科会にそれぞれ審査を分担したことから、審査の経過内容について、各分科会長から報告を受けました。
 その結果、議案第8号 令和元年度亀山市一般会計補正予算(第5号)については、亀山駅周辺整備事業の繰越明許費補正は、当初予算額の81パーセントを繰り越す異常なもので、国から補助金が下りるため執行できるかどうかわからないが予算に計上したというのが実態で、このような経緯を持つ繰越を認めるわけにはいかない。また、情報教育推進事業の増額補正は、児童・生徒一人に一台のタブレットを整備するためのネットワークを完備するものであるが、今の教育現場で最も予算措置が必要なのは、正規の教員を増やし、教員の多忙化の解消を図ることである。更に、タブレットの導入は国の補助では足りず、その後の維持管理費も全て自治体の負担となるほか、指導する教員の負担も増えることになるなどの理由から反対討論がありました。
 そして、この議案については、採決の結果、賛成者多数で、原案のとおり可決することに決定しました。
 また、議案第9号から議案第15号までの7議案については、採決の結果、いずれも全会一致で、原案のとおり可決することに決定しました。
 以上、予算決算委員会の審査報告といたします。