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教育行政現況報告

公開日 2019年08月30日

 令和元年9月亀山市議会定例会の開会に当たり、教育行政の現況と今後の見通しについてご報告し、議員並びに市民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。

 まず、教育に関する国の情勢でありますが、虐待事件が相次いだ中、文部科学省は、本年5月、虐待が疑われる事案への対応をまとめた「学校・教育委員会等向けの虐待対応の手引き」を全国の学校に通知しました。
 また、日本語教育推進法の成立を受け、文部科学省は、外国人児童生徒等の教育の充実に関する有識者会議を新たに設け、教育に係る現状と課題を分析し、その更なる充実のための方策について検討することとしています。
 さらに、学校教育情報化推進法が本年6月に公布、施行されました。文部科学省は、新時代の学びを支える先端技術活用推進方策をまとめ、ICTを基盤とした最適な先端技術、教育ビッグデータの効果的活用、パソコンやタブレットの児童生徒1人1台体制の早期実現など、新時代における学校や子どもの学びを支える学校ICT環境の充実に向けた動きを加速させるとしています。
 次に、県の情勢でありますが、県教育委員会は、現行の三重県教育施策大綱や三重県教育ビジョン、三重県子ども読書活動推進計画等の計画期間が令和元年度をもって最終年度となることから、それぞれの改定に向けた作業に入っております。

 それでは、最初に学校教育関係について、ご説明申し上げます。
 まず、昨年度の猛暑を教訓に、今年度の夏においても、児童生徒の安全確保や健康保持につきましては、熱中症や食中毒等に関する注意報及び警報発令時の対応等について十分注意を払ってまいりました。子どもたちが、保護者や地域の皆様に支えられながら、有意義な夏休み生活が送れておりますことに深く感謝申し上げます。
 教職員の働き方改革につきましては、夏季休業中の学校閉校日を今年度、更に拡大し、教職員の休暇取得を促進しております。今後も各学校の時間外労働時間削減に向けた取組の進捗状況を把握するとともに、総勤務時間縮減に向け、健康管理及び適切な労働について、組織風土の改善と教職員の意識改革を促してまいります。
 また、先月には、コミュニティ・スクールの充実や他校との情報交換を目的とした学校運営協議会委員等研修会を開催し、保護者・地域・教職員合わせて60名を超える方々に参加いただきました。今後も学校と保護者や地域との連携・協働を推進し、「地域とともにある学校づくり」を進めてまいります。
 次に、教職員の研修につきましては、市教育委員会が主催する教職員研修講座を夏季休業中に10講座開講し、教員の専門性と指導力の向上を図りました。また、市教育研究推進協議会においては、各教科、領域ごとに研究主題を設定し、小中学校の系統的な指導や実践を積み上げる取組を行っているところです。
 次いで、先月から今月にかけて開催されました中学校総合体育大会等の結果について報告いたします。団体では、鈴亀地区大会、さらに県大会において好成績を収めた亀山中学校の女子バレーボール部と男子ハンドボール部が東海大会へ出場し、東海大会で3位となった亀山中学校女子バレーボール部は全国大会へ出場いたしました。また、個人では、柔道で亀山中学校3年生男子が県大会で優勝、さらに東海大会で3位に入賞するとともに、全国大会へ出場しました。陸上競技につきましては、先月に開催された全日本中学校通信陸上競技三重大会で好成績を収めた個人11名が、東海大会へ出場し、走り幅跳びで亀山中学校女子が3位に、200mで中部中学校男子が優勝いたしました。さらに女子走り幅跳びと男子100m・200mの種目については、全国大会への出場を果たしております。報告に記載はございませんが、200m走に出場しました中部中学校3年の中山智貴さんにつきましては、見事、全国優勝という成績を収めました。これら選手たちの健闘を讃えるとともに、今後も多くの生徒が活躍できるよう支援を行ってまいります。
 次に、今月6日、7日、市文化会館で「NHK全国学校音楽コンクール三重県コンクール」が開催され、本市からは小学校3校、中学校1校が出場しました。どの学校も、これまでの練習の成果を十分に発揮し、元気で美しい歌声をホールに響かせることができました。審査の結果、川崎小学校が金賞に輝き、来月7日の東海・北陸大会に出場いたします。
 次いで、キャリア教育につきまして、本年6月に市内3中学校の2年生徒が、市内143の事業所において職場体験学習を実施しました。405名の生徒が5日間の実習を通して、勤労観や自分の将来について考える機会を持ちました。
 次に、姉妹都市である岡山県高梁市との交流につきまして、今月7日と8日の両日、高梁中学校の生徒、およそ20名を亀山中学校に迎えて交流会を開催いたしました。市歴史博物館の見学や関宿でのウォークラリーなど、文化活動の交流などを行い、両市の友好関係を深めました。
 次いで、生徒指導につきましては、この度、三重県いじめ防止基本方針が一部改定となったことから、現在、亀山市いじめ防止基本方針につきましても見直しを行っているところです。引き続き、いじめの未然防止や早期発見・早期対応に努めてまいります。さらに、不登校及び不登校気味の児童生徒に対しましては、国の「魅力ある学校づくり調査研究事業」を活用し、小中学校が連携して、新たな不登校児童生徒を生まない取組等について研究を行い、対策の充実を図っているところでございます。
 次に、今月5日開催の教育委員会第4回臨時会におきまして、令和2年度使用小学校用教科用図書及び中学校用「特別の教科 道徳」以外の教科用図書の採択を行いました。
 次いで、学力向上に関しまして、全国学力・学習状況調査の結果が先月に公表されました。本年度は、小中学校併せて全5教科の調査が実施されましたが、本市の状況といたしましては、小学校の国語において、全国・県の平均正答率を上回ることができました。他の4教科につきましては、全国・県の平均正答率を下回りましたが、その差は0.6から2.8ポイント以内に収まることとなりました。今後も、一人ひとりの子どもに丁寧な指導が行き届くよう、少人数指導・習熟度別学習や補充学習を実施し、学力向上を図ってまいります。
 英語教育では、今月8日に、昨年度に引き続き、「英語デイキャンプin Kameyama2019」を開催いたしました。市内の小学5・6年生から35名の応募があり、ALTや亀山高等学校の生徒のご協力の下、活動を通して英語に楽しく親しむ1日となりました。
 次に、学習支援事業につきましては、学習教室参加者が先月末現在で3中学校区合わせて25名となり、今後も、受講者の拡大を図るため、事業の再周知に努めていくところでございます。

 続きまして、学校施設の整備関係について、ご説明申し上げます。
 小学校における普通教室等空調機整備事業につきましては、全小学校において本年6月に機器の設置を終え、先月から冷房運転を開始しています。これにより、夏季に空調機を使用することが可能となり、児童の学びの環境が充実し、事業の効果を大きく得られたものと認識しています。
 次に、井田川小学校校舎増築・給食室改修事業でございますが、校舎増築については、現在、設計案を精査しているところであり、また給食室改修については、建築確認申請の事前協議を三重県と行っているところでございます。協議等を重ね、適切な設計及び工事を進めてまいりたいと考えています。
 次いで、本年3月に竣工いたしました川崎小学校でございますが、改築事業の完成を記念して、本市出身の文化大使である上田秀洋氏及び本市在住の日本画家である宮﨑観峰氏から、絵画をそれぞれ1点ずつ寄贈いただきました。絵画は、児童、学校関係者等が鑑賞できるよう、玄関付近の壁面に展示させていただいております。
 なお、通学路における安全確保につきましては、学校、PTA及び地域等からの要望を受けて、通学路の合同現場確認を警察、三重県鈴鹿建設事務所等と今月上旬に実施したところであります。今後も児童生徒の安全確保に向けた取組を進めてまいります。

 続きまして、生涯学習関係について、ご説明申し上げます。
 青少年の健全育成につきましては、明日31日に、第41回少年の主張三重県大会が市文化会館において開催されます。この大会は、「中学生のメッセージ2019」と題して中学生が日頃感じていることや考えていることを作文としてまとめ、青少年が自分の生き方や社会との関わりを考え、青少年に対する県民の理解・関心を深めることを目的とするものでございます。この最終選考に市内3中学校からの応募作品がエントリーされております。また、この大会のポスターなどに用いられるデザイン画につきましては、市内中学生も含めた応募作品が会場で展示されることとなっております。
 次に、「亀山っ子市民宣言」の取組といたしまして、青少年育成市民会議をはじめとする関係団体や地域の方々にご尽力いただき、サマーキャンプやソフト・キックボール大会などの体験活動を、夏休み期間に開催していただきました。
 次いで、家庭教育支援につきましては、本年6月に開催されました「亀山市の教育を語り合う会」において「かめやまお茶の間10選(実践)」を発信したのち、リーフレットを学校や園などを通じて全保護者に配布するとともに、社会教育団体の皆さまにもその周知を図っているところでございます。
 次に、「かめやま人キャンパス」につきましては、本年6月から4講座を開講しております。すでに、受講者の間で自分たちが地域の中で何ができるのかなど、活発な意見交換が始まっており、地域で活躍できる人材の育成とその展開に期待できるものと考えております。
 次いで、図書館整備関係につきましては、図書館整備基本計画の実現に向けて、図書館整備推進委員会などでご意見をいただきながら、新図書館の管理運営の基本的な方向性の検討を行っているところでございます。
 また、現図書館の取組につきましては、夏休みの期間、図書館ボランティアの方々のご協力をいただき、読書感想文教室や手作り絵本教室などのイベントを開催しました。読書感想文教室では、定員20名のところ60名を超える応募があったことから、開催回数を増やし、親子で参加された方を含め72名の方々に受講いただきました。今後も図書館まつりなど読書活動の推進につながる取組を進めてまいります

 以上、教育行政の現況についてのご報告及びご説明を申し上げました。何卒よろしくご審議賜りますようお願い申し上げます。