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教育行政現況報告

公開日 2017年12月01日

 平成29年12月亀山市議会定例会の開会に当たり、教育行政の現況についてご報告し、議員並びに市民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。

 まず 、教育に関する国の情勢でありますが、 本年8月29日に中央教育審議会の特別部会が「学校における働き方改革に係る緊急提言」を発表しました。学校における教職員の勤務時間を把握し、部活動の適切な運営 や 学校閉庁日の設定等、勤務時間を意識した働き方を進めることや、業務改善の取組 促進 、チームとしての学校の実現に向けた専門スタッフの配置促進など を 求め てい ます。
 また、新学習指導要領への移行期間に使用する小学校高学年用の新英語教材が公表され 、従来の「 聞く・話す 」に加え「 読む・書く 」に取り組む構成とするなど、新学習指導要領移行に向けた準備が進められています。
 さらに、本年9月13日に 学校教育法施行令の一部が改正され、家庭及び地域における体験的な学習活動等の円滑な実施及び充実を図るため 、地域ごとに学校の夏休みなどの一部を学期中の平日に移す「学校休業日の分散化」が可能とされました。

 一方、県では、いじめの防止、早期発見・早期対応のための対策を総合的に推進する 「三重県いじめ防止条例(仮称)」の制定に向け、その素案の概要を公表し、先月、パブリックコメントの募集を終えました。
 また、 県としての部活動ガイドライン策定 に向けて、先月 、策定委員会より、その中間案が公表されました 。
 なお、学力向上策といたしまして、指導主事による小学校訪問を実施し、市教育委員会との連携の下、学校の課題の共有と課題に応じた取組の設定を通じて学力の向上に生かすとしています。

 このような情勢を踏まえ、教育委員会といたしましては、各種計画の進捗管理を行うとともに、学校力・教師力の向上に向け、学校及び家庭・地域との連携・協働を図りながら、重点的な取組を着実に進めてまいります。

 それでは、最初に学校教育関係について、ご説明申し上げます。まず、中学校の部活動の在り方につきましては、県よりも先んじて、部活動における休養日の設定を含めた「亀山市部活動ガイドライン」を策定し、各校に通知いたしました。
 次に 、防災教育につき ましては、新たに、Jアラート等を通じて緊急情報が発信された際の児童生徒の安全確保について各学校の危機管理マニュアルの見直しを行ったところであります。
 次いで、 学習指導要領改訂につきましては、 平成32年度からの新学習指導要領 完全実施に向け、来年4月から市内全小学校において5・6年英語科及び3・4年英語活動の先行実施を行うことと いた しました。市広報等を通じて、小学校英語科及び英語活動における英語 ボランティアの一般募集も始めております。
 次に 、学校給食につきましては 、本年度も学校給食用食材として、鈴鹿農業協同組合受託者部会から市内産の米を、市内生産者団体である「亀の市」から市内産の野菜を寄贈 していただきました。今後とも、地産地消の取組の要である「かめやまっ子給食」や食育の推進について 、 一層の充実に努めてまいります。
 次いで 、インフルエンザ等の感染予防につきましては、市内全小中学校に手指消毒用アルコールやマスクを配付し、対策を講じたところであります。また、本年度も、亀山市茶業組合からの亀山茶のうがい用 粉茶を活用させていただき 、感染予防に努めてまいります。

 続きまして、教育研究関係について、ご説明申し上げます。
 まず、学力向上につきましては、各校の校内研修会等の場を活用し、教職員の授業力向上 のための助言を行うとともに、県教育委員会とも連携し、校内で組織的に授業改善が進むよう継続的な取組を支援しております。
 また、 教職員の研究活動につきましては、去る10月11日、井 田川小学校と加太小学校において教育研究発表会を開催いたしまし た。他市からの参加者を含め、約400名の教職員が授業づくりや 指導方法の工夫などについて学び合いました。発表校では成果や課 題が明らかになるとともに、参観した学校は 、 発表された取組を自 校での実践に生かすべく 、更に 研修を積み重ねて いるところです。
 次に 、生徒指導につきましては、本年9月にいじめ に関する 調 査を実施し、新たに認知された事案や未解消事案についての現状を一つ一つ 確認するとともに、学校と教育委員会 及び 関係機関と 連携を図り、 事案解決に向け取組を進めている ところです。今後も、いじめの実態を確実に把握するとともに 、「亀山市いじめ問題対応マニュアル」に基づき、引き続き、いじめの未然防止と早期発見に努めてまいります。 具体的な取組例といたしましては、子どもたちの自己肯定感を高めるために、中部中学校においては「いのちの授業」と題して連続講座を設けているところであります。
 また、本年9月末時点の、不登校の児童生徒数は昨年度の同時期と比べて減少傾向にあり 、各校で のきめ細かな不登校対応の取組が、徐々に実を結んできている と捉えています。今後とも、早期段階での相談体制強化や教職員研修の実施など、不登校の未然防止に向けた組織的な取組を進めてまいります。
 次いで 、児童生徒の 体育 文化活 動につきましては、まず、文化活動と しまして、先月、 市内全ての小中学校が参加する亀山市小中音楽会を開催いたしました。合唱や楽器演奏で日頃の練習成果を 各校が 互いに披露するとともに、プロの演奏家を招いて優れた音楽芸術鑑賞の機会を持ちました。また、体育活動としましては、 去る10 月から先月初旬にかけて開催されました鈴亀地区新人体育大会 におきまして、団体・個人 ともに 優勝や準優勝をするなど、生徒の 目覚ましい 活躍が見られました。選手の健闘を讃えるとともに、今後も生徒が活躍できるよう支援を行ってまいります。
 
 次に、コミュニティ ・ スクール の活動につきまして は 、この度 、川崎小学校の 学校運営協議会 が、 「地域学校協働活動推進に係る文部科学大臣表彰」を受賞することが決定いたしました。 地域と学校が連携・協働した基盤的な活動が 、他の模範となるものとして認められ たものであります。

 続きまして 、学校施設の整備関係について 、ご説明申し上げます。まず、川崎小学校改築事業につきましては、 外壁に石綿が含まれ ていた校舎第1棟について、石綿除去工事の後、その解体工事を概ね終えたところです。現在、校舎中棟の基礎工事に着手したところであり 、今後も安全に十分配慮を行いつつ、2期工事完成に向け、鋭意努力してまいります。
 次に、空調機整備事業につきましては、現在、中学校分の設計業務を進めているところでありますが 、本年度におきまして、国の交付金 の交付決定がありましたので、 その工事請負費等 、関係経費 について予算 補正 を提案させていただいております。
 一方、去る10月下旬の台風21号では 、神辺小学校や亀山中学校などにおいて樹木倒壊、門扉の破損等の被害を受けました。学校運営に支障を来す倒木につきましては速やかに処理を行ったところであり、門扉等につきましても早急に復旧を行う予定であります。

 続きまして、生涯学習関係について、ご説明申し上げます。
 まず、図書館整備事業につきましては 、本年度中の整備基本計画の策定に向けて、公募委員を含む整備推進委員会を立ち上げ るとともに 、より多くの方々のご意見を採り入れるために、市民ワークショップや図書館ボランティア 団体との意見交換会などを開催しているところであり ます。
 次に、地域の人材キラリ育成事業につきましては、昨年度策定いたしました生涯学習計画に基づいて、具体的な展開に向けた庁内での合意形成を図っているところであり ます。
 
 続きまして、図書館につきましては、図書館整備事業を進める上で 、「図書館」に関する本を集めたミニコーナーを設置するとともに、市民ワークショップの開催に合わせ 、館内で意見箱を設置するなど 、市民の皆様からの意見集約に努めてまいります。

 以上、教育行政の現況についてのご報告及びご説明を申し上げました。何卒よろしくご審議賜りますようお願い申し上げます。