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教育行政現況報告

公開日 2017年08月25日

 平成29年9 月亀山市議会定例会の開会に当たり、教育行政の現況と今後の見通しについてご報告し、議員並びに 市民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。

 まず、教育に関する国の情勢でありますが、 文部科学省は、本年5月、運動部活動の在り方に関する総合的なガイドラインの作成検討会議を開催しました。生徒の健全な成長の促進や教員の業務負担軽減の観点から、運動部活動の運営の適正化に向けて、本年度末を目途に取りまとめることとしています。
 また、教員の長時間労働が問題となる中、文部科学大臣は去る6月、「働き方改革」の案をまとめるよう中央教育審議会に求めました。教員の仕事の範囲や勤務時間の管理方法、給与の仕組み、仕事の効率化等における議論を踏まえ、年内に緊急対策を打ち出す方針としています。
 さらに文部科学省は、 先月7日、小中学校の新学習指導要領等に関 する移行措置並びに移行期間中における学習指導等の告示を行っています。

 次に、県の情勢でありますが、 学習指導要領の改訂に伴い、その趣旨や内容の普及を進めるとともに、小学校英語教育推進者特別選考枠の設定や中学校英語免許取得のための講習会実施等、小学校英語教育への対応を強化するための取組を進めつつあります。
 また、命を大切にする教育の一環として、先月4日に「命を大切にする教育フォーラム」 が開催され、教職員と保護者が子どもの変化に気付き、学校や家庭において自尊感情や自己肯定感を育む取組の交流が図られ、中部中学校の実践発表も行われました。
 なお、県教育委員会は、いじめが 学校を含めた社会全体の課題であることを共有し、社会総がかりでいじめを生まない社会を 実現するために「三重県いじめ防止条例(仮称)」を 年度内に制定することとしています。
 こ のような情勢を踏まえ、教育委員会といたしましては、新たな制度や計画に的確な対応ができるよう、講ずるべき内容を精査するとともに、「亀山市学校教育ビジョン」や「亀山市生涯学習計画」を着実に推進してまいります。

 それでは、最初に学校教育関係につ いて、ご説明申し上げます。
 まず、この夏も厳しい暑さに見舞われ、児童生徒の安全確保や健康保持につきましては、熱中症や食中毒等に関する注意報及び警報発令時の対応等について注意を払ってまいりました。子どもたちが、保護者や地域の皆様に支えられながら、有意義な夏休み生活が送れておりますことに、深く感謝申し上げます。
 次に、 学校マネジメントにつきましては、文部科学省の 「これからの時代に求められる資質・能力を育むためのカリキュラム・マネジメントの在り方に関する調査研究」を 受託することとなり、今月23日に第1回検討会議を開催いたしました。時間割編成を工夫した 短時間学習による効果的な指導計画・方法・教材等の在り方について研究を進めてまいります。
 次いで、教職員の働き方改革の取組につきましては、 総 勤務時間縮減に向け、市内各 小中学校の進捗管理指標と目標値、取組項目の設定が終わり、先月から本格的な取組を進めているところであります 。
 次 に 、児童生徒の通学路につきましては、本年度も、PTAから改善要望のありました5 1 箇所について、先月下旬に、警察や道路管理者、学校代表者等、関係者の方々と合同現場確認を行いました。この結果を受けまして、子どもたちの交通安全対策について、各関係機関で協議を進めてまいります。
 次いで、生活困窮者自立支援制度に基づく学習支援事業につきましては、先月末現在、3中学校区合わせて延べ205 名 の生徒を対象とし「学習教室」を開催しております。引き続き事業の周知に努め 、受講者の拡大・支援を行ってまいります。
 なお、就学援助費につきましては、来年度新入学児童生徒を対象とした新入学学用品費補助の3月支給に向けて、事務作業の日程調整 を行い、 その必要経費について、本議会に補正予算を提案させていただいております。

 続きまして、教育研究関係について、ご説明申し上げます。
 まず、 先 月末に開催されました「三重県中学校総合体育大会」につきましては、鈴亀地区大会で好成績を収めた9団体と個人14名が県大会へ出場いたしました。中でも、水泳競技の飛込競技に出場した中部中学校の男子生徒は、高得点で全国大会に出場を果たしました。また、剣道女子団体で中部中学校と亀山中学校が、 剣道個人で亀山中学校男子1名、柔道個人で亀山中学校男子1名が、いずれも 東海大会への出場を果たしました。一方、陸上競技におきましては 、「全日本中学校通信陸上競技三重大会」への出場者のうち、 亀山中学校の女子400mリレーと男子1500mで 東海大会に出場いたしました。選手の健闘を讃えるとともに、今後も多くの生徒が活躍できるよう支援を行ってまいります。
 次に、 今月初めに 、初めて亀山市において開催されました「NHK全国学校音楽コンクール三重県コンクール」につきましては、本市から亀山西小学校、亀山南小学校、川崎小学校及び亀山中学校の4校が出場いたしました。どの学校も、これまでの練習の成果を十分に発揮し、文化会館に元気な歌声を響かせることができました。
 次いで、いじめ問題に関する対応につきましては、去る6月に「亀山市いじめ防止基本方針」を一部改正いたしました。 今後は、いじめの未然防止や早期発見・対応に向けた取組のさらなる推進に努めてまいります。また、不登校及び不登校気味の児童生徒に対しまして は 、 本人並びにその保護者の思いに向き合うとともに、適応指導教室と学校、子ども支援室等との密な連携と情報共有を通じて、その対策の充実を図ってまいります。
 次 に 、学力向上につきましては、本 年3月に改訂をいたしました「 亀山市学力向上推進計画」 に基づき、「 書く力」 の育成を軸とした確かな学力向上の取組を推進しています 。一方、学習指導要領の改訂に 伴い、小学校で外国語教育の早期化、教科化が実施されることを受け、その確実な周知とスムーズな移行が図られるよう、各種研修会の開催や校内研修への支援などの取組を積極的に進めているところであります。
 次いで、道徳教育の推進につきましては、学習指導要領の改訂に伴い、今月初めの教育委員会臨時会におきまして、平成30年度使用小学校教科用図書の採択を行ったところです。今後は、道徳の教科化に向け、教職員のスキルアップを図りながら、「考え、議論する」道徳教育の醸成に努めてまいります。
 次に、情報機器の整備につきましては、タブレット端末470台の導入に伴い、その活用方法に関する研修会を各校に おいて行ってい るところです。また、プログラミング教育につきましても、総務省の実証校となっております神辺小学校を中心として、その普及と指導者育成の取組を進めてまいります。

 続きまして、学校施設の整備関係について、ご説明申し上げます。
 川崎小学校改築事業につきましては、本年5月30日付けで建築用仕上塗材に石綿を含有している場合の 除去等作業時 における飛散防止対策に関し、環境省の見解が示されました。このため、解体予定校舎の外壁塗材を調査いたしましたところ、4棟のうち1棟について、 石綿飛散防止措置の必要があることが判明いたしました。該当校舎の解体工事関係については 、 設計変更が必要となりましたので 、 事務手続き等、早急に対応してまいります。 このことから全体工程に遅れが生じますが、今後も引き続き安全面に十分配慮しながら 、事業完成に向け工事の進捗管理を行ってまいります。
 一方、亀山東小学校及び亀山中学校の校舎内部改修工事など、夏季休業期間に実施しております工事については、今月中に完成する予定であります。
 また、学校施設の普通教室空調機整備事業につきましては、中学校 分 の設計委託業務を先月発注いたしたところであります。当事業につきましては、全ての普通教室等に空調機整備を行うものでありますが、整備対象教室に 防音性を求められる音楽室を加えることとして、業務を進めているところです。なお、来年度以降に予定しております小学校につきましても同様に、 音楽室を含めた整備を行う予定であります。

 続きまして、生涯学習関係について、ご説明申し上げます。
 本年度から実施しております 地域人材キラリ育成事業につきましては、 地域で活躍できる人材等 の育成を目的として、市民大学の方向性やカリキュラムを策定する委員会の立ち上げなどを進めてまいります。
 また、青少年健全育成といたしまして、「亀山っ子市民宣言」具現化 に向けて、夏休み期間を中心に関係諸団体などにより、見守り活動やサマーキャンプ・ 宿泊体験、ソフト・キックボール大会などの行事が開催され、多くの子どもたちが様々な体験活動に参加したところであります。

 続きまして、図書館関係について、ご説明申し上げます。
 先月14日に開催しました教育委員会臨時会におきまして、「亀山市立図書館整備基本構想」について全会一致で議決いたしました。 この基本構想により、図書館の亀山駅前への移転整備を教育委員会の方針として決定いたしました。
 今後は 、亀山駅周辺整備事業との調整を図りつつ、整備推進に当たりましては、市民の皆様の ご意見をいただきながら取り組んでまいりたいと考えているところであります。

 以上、教育行政の現況についてのご報告及びご説明を申し上げました。何卒よろしくご審議賜りますようお願い申し上げます。