このページの本文へ移動

教育行政現況報告

公開日 2016年08月26日

 平成28年9月亀山市議会定例会の開会に当たり、教育行政の現況と今後の見通しについてご報告し、議員並びに市民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。

 まず、教育に関する国の情勢でありますが、本年5月20日、政府の教育再生実行会議により、「第九次提言」が取りまとめられました。提言においては、これまでの学級などの集団の教育力を生かした指導に加えて、多様な個性が生かされる教育の実現のため、発達障がいなど障がいのある子どもたちへの教育の充実、不登校や日本語指導を必要とする子どもたちへの対応、家庭の経済状況に左右されない教育機会の保障などが示されています。
 また、中央教育審議会中学校部会においては、次期学習指導要領の改訂に向けた議論のほかに、生徒のバランスの取れた生活や成長に配慮するために、部活動の休養日や適切な活動時間の設定などについても話し合われております。

 次に県の情勢でありますが、去る6月30日、第1回みえの学力向上県民運動推進会議が開催され、学力向上に関わる取組について協議されました。子どもたちの学習意欲向上のために授業改善の充実を図ることや、家庭教育の充実及び学校・家庭の連携の必要性などについて意見が出されております。県教育委員会では、今年度の基本方針を策定するとともに、今後、家庭・地域の教育力向上のための具体的な方策について検討し実施していくとしています。 

 このような動向を踏まえ、教育委員会といたしましては、子どもたちの確かな学力の獲得や安全の確保及び生涯学習の推進を着実に進めてまいります。
 また、国内でも流行し始めた「位置情報を活用したスマートフォンゲーム」への対応につきましては、夏季休業中の登校日や管理外プールの実施日、部活動の日、さらには青少年総合支援センターのパトロールの機会を活用し、使用する場所や安全な利用、公共でのマナー遵守等について指導しているところであります。ゲームの使用やスマートフォンの扱いについては、今後もPTAや地域との連携を図りながら、適切な指導について情報共有に努めてまいります。

 それでは、最初に学校教育関係について、ご説明申し上げます。
 まず、この夏も猛暑に見舞われ、児童生徒の安全確保や健康保持につきましては、熱中症や食中毒等に関する注意情報及び警報発令時の対応等について注意を払ってまいりました。子どもたちが、保護者や地域の皆様に支えられながら、有意義な夏休み生活が送れておりますことに、深く感謝申し上げます。
 次に、児童生徒の通学路につきましては、本年度も、PTAから改善要望のありました57箇所について、先月下旬から今月上旬にかけて、警察や道路管理者、学校代表者等、関係者の方々と合同現場確認を行いました。この結果を受けまして、子どもたちの交通安全対策について、各関係機関で協議を進めてまいります。
 次いで、学習支援事業につきましては、生活困窮者自立支援制度による「学習教室」が2年目となりました。先月末現在で3中学校区合わせて68回の学習教室を開催し、参加生徒数は延べ257名となっております。引き続き事業の周知に努め、対象者の参加の促進を図ってまいります。 

 続きまして、教育研究関係について、ご説明申し上げます。
 まず、今月開催されました三重県中学校総合体育大会につきましては、鈴亀地区大会で好成績を収めた8団体と個人13名が県大会へ出場いたしました。中でも、男子水泳競技飛び込み種目個人の部に出場した中部中学校生徒は優勝し、全国大会への出場を果たしました。また、女子バスケットボール競技に出場した関中学校、女子柔道競技個人の部に出場した亀山中学校生徒はともに3位入賞という好成績を残しました。一方、陸上競技においては、第62回中学校通信陸上競技三重大会への出場者のうち、4種目4名が上位入賞を果たし、東海大会へ出場いたしました。選手の健闘を讃えるとともに、今後も生徒が活躍できるよう支援を行ってまいります。
 次に、いじめの未然防止と不登校問題につきましては、いじめに関する一斉アンケートの実施や、不登校児童生徒に関する適応指導教室と学校との情報共有を通じて教育委員会と学校が連携し、取組の充実を図ってまいります。
 次いで、学力向上につきましては、「亀山市学力向上推進計画」に基づく取組を進めてまいりました。亀山市レディネステストにおいては、小学校で目標値を上回ったり、小中学校とも無回答率が減少したりするなどの改善が見られましたが、本年度の全国学力学習状況調査の結果も含め、授業改善や学習習慣についての取組に対する成果と課題を明らかにし、学校・家庭・地域が一体となった学力向上への取組を進めてまいります。
 次に、情報機器の整備につきましては、ネットワークサーバを今月更新したところであり、今後、校務用パソコン及び可動用パソコンを導入し、情報機器を活用した指導の充実と情報セキュリティ確保に取り組んでまいります。 次いで、次期「亀山市学校教育ビジョン」につきましては、これまでの亀山市の学校教育の成果を踏まえ、今後の社会を生き抜くために、子どもたちに必要となる力を育む教育を創造する指針となるよう、策定委員会を組織して進めてまいりました。現在、「第2次亀山市総合計画」や「亀山市生涯学習計画」などと整合を図りつつ、ビジョンの方向性がまとまったところでございます。  

 続きまして、学校施設の整備関係について、ご説明申し上げます。
 川崎小学校改築事業につきましては、改築工事を順調に進めており、現在、既存プールの解体を終え、新校舎のプール棟、北棟及び南棟の基礎工事に着手したところでございます。今後、十分安全に配慮を行いながら、1期工事の完成に向け、鋭意取り組んでまいります。
 また、亀山東小学校及び亀山中学校の校舎内部改修工事など、夏季休業期間に実施しております工事については、今月中に完成する予定であります。  

 続きまして、生涯学習関係について、ご説明申し上げます。
 本年度「亀山っ子市民宣言」の具現化行動計画の一環として、この夏季休業期間に市民団体によるサマーキャンプや野外体験学習、旅籠玉屋宿泊体験などの行事を実施していただき、多くの子どもたちが様々な体験活動を行いました。これらの成果の一端として、以前、体験学習に参加した児童が中学生となってリーダーとして参画することが増加しており、関係団体の取組が青少年の育成につながってきていると実感しているところでございます。
 また、本年度で終期となります「亀山市生涯学習計画」につきましては、学びの成果を地域社会に還元する仕組みづくりの実践計画となるよう策定作業を進めてまいりました。現在、「第2次亀山市総合計画」や「亀山市学校教育ビジョン」などと整合を図りつつ、計画の方向性がまとまったところでございます。  

 続きまして、図書館について、ご説明申し上げます。
 子どもの読書活動を推進するための「どくしょつうちょう(読書通帳)」や、読書をする際の読みづらさを軽減する手作り読書補助具を希望者に配付するなど、市民の皆様に読書が身近に感じてもらえる取組を進めております。
 また、これからの図書館の在り方について、市民の読書活動が地域社会のために還元される、学びと交流の場を目指して検討を行ってまいります。  

 以上、教育行政の現況についてのご報告及びご説明を申し上げました。何卒よろしくご審議賜りますようお願い申し上げます。