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平成27年度 教育行政一般方針

公開日 2015年02月26日

平成27年亀山市議会3月定例会の開会に当たり、教育行政の方針についてご説明申し上げ、議員並びに市民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。

 まず、国の情勢でありますが、昨年12月22日、文部科学大臣の諮問機関であります中央教育審議会は、小中一貫教育の正式な制度化や大学入試の転換を求める内容を答申しています。また、文部科学省においては、先月27日に「公立小学校・中学校の適正規模・適正配置等に関する手引」が策定されております。このような状況の中で、新年度は、学習指導要領改訂の本格的な論議が始まろうとしています。

 一方、県の動きでありますが、本年度内に「特別支援教育総合推進計画」や「第三次三重県子ども読書活動推進計画」が策定される予定であります。そして、新年度には、総合教育会議で策定されます教育に関する「大綱」との整合性を図りながら、次期の三重県教育ビジョンを策定するとのことであります。

 また、本年4月から県費教職員に対し、能力及び実績に基づく人事管理等を目的とした新たな人事評価制度が導入されます。そして、学校における組織運営体制や指導体制の充実を図るために、新しい職である主幹教諭や指導教諭が導入されます。 更に、三重県青少年健全育成条例を改正し、携帯電話の販売業者に対し、インターネット上の有害サイトなどの閲覧を制限する「フィルタリング」サービスについて、保護者に説明することを義務付けるとしております。こうした国や県の動向・施策を見極めつつ、教育委員会といたしましては、新年度から「亀山市学校教育ビジョン」、「亀山市生涯学習計画」及び「亀山市子どもの読書活動推進計画」について、それぞれ次期計画の策定作業に着手するとともに、各種計画の進捗管理に努めてまいります。

 また、教育委員会制度の改革に伴い、新年度に設置されます総合教育会議におきましては、教育に関する「大綱」など、必要な事項について、市長と教育委員会で十分に協議・調整を図ってまいります。

 それでは、教育行政の各部門にわたり、新年度の取組及び事業計画をご説明申し上げます。はじめに、学校教育についてでありますが、まず、学校体制の充実につきましては、県の主幹教諭及び指導教諭を含む教職員配置の状況に注視しながら、本市独自の「少人数教育推進教員」を効果的に配置してまいります。また、亀山市学力向上推進計画の取組を着実に推進していくために、各学校の中核リーダー層を含む管理職経営研修や、習熟の度合いに応じた児童生徒に対するきめ細かな指導の充実に努めてまいります。更に、学習環境の厳しい児童生徒を対象とした学習支援教室の開設に向け、退職教職員など教員免許保有者を中心とした市内在住の社会人の協力を得て準備を進めてまいります。

 次に、児童生徒の安心・安全な環境整備につきましては、想定外の災害や事故の発生にも留意しながら、防災教育や防災訓練の充実に努めるとともに、保存食や水などの備蓄品も各学校に継続的に配備してまいります。また、防犯、防災、交通安全等の対策につきましても、保護者や地域住民の皆様方のお力添えをいただきながら、関係機関と連携を深め適切な対応を図ってまいります。

 次に、学校給食につきましては、管理栄養士や給食調理員を増員し、食物アレルギーの児童生徒への対応を中心とする業務の充実に努めます。また、2年目となります学校給食検討委員会では、中学校給食の在り方を中心に検討を重ね、新年度において最終意見書をまとめていただく予定としております。

 続きまして、教育研究について、ご説明申し上げます。 まず、学力向上につきましては、昨年11月に策定いたしました「亀山市学力向上推進計画」の具現化に取り組むことで、児童生徒一人ひとりの『確かな学力』の向上を目指し、学校と家庭がともに連携・協働し重点的に取組を進めてまいります。また、情報教育を推進するため、教室におけるICTの有効な活用について検討を進めてまいります。

 次に、学校図書館の環境整備につきましては、子どもたちが読書に親しみ、情報活用能力を身につけられるよう、新年度においては、公立図書館から派遣していた図書館司書を学校司書として位置付け、中学校を中心に配置してまいります。

 次いで、コミュニティ・スクールにつきましては、家庭・地域と一体となった学校運営や教育活動を推進するため、加太小学校及び川崎小学校に続き3校目となる昼生小学校を指定します。

 続きまして、学校施設等の整備関係について、ご説明申し上げます。

 まず、川崎小学校改築事業につきましては、本年度における基本設計に基づき、新年度は実施設計を進めるとともに、平成28年度の校舎改築工事に向け、新規取得用地の造成工事などに着手する予定であります。

 また、中部中学校クラブハウス建設事業につきましては、本年度に設計業務を完了し、新年度には、建築工事を進める予定であります。その他、年間を通して計画的に工事・修繕を実施することにより、児童生徒の学習環境の整備を進めてまいります。

 続きまして、生涯学習関係について、ご説明申し上げます。まず、家庭教育の支援につきましては、学力向上推進計画とも連動し、テレビ・ゲーム・スマートフォンなどの使用時間短縮や早寝・早起き・朝ごはんといった基本的生活習慣の習得に重点を置いて、出前講座の実施やリーフレットの作成など、家庭教育力の向上支援を進めてまいります。

 次に、中央公民館事業につきましては、「誰もが参加できる機会づくり」や「学習成果を活かした地域づくり」の推進に向けて、市民のニーズや地域課題に即した各種講座の企画準備を進めているところです。また、学びの成果発表の場を地区コミュニティセンター等に移行し、より地域に密着した講座展開を図ってまいります。

 次に、青少年育成関係につきましては、『「亀山っ子」市民宣言』の具現化を軸とし、教育委員会が進めるべきその方策として子どもたちの安心で安全な環境づくりや自立支援に、市民の皆様や関係団体との連携を密にしながら取り組んでまいります。

 また、「放課後子ども教室」につきましては、地域の皆様のご協力を得て、放課後子ども総合プランに基づき、本市の実情に即した放課後児童クラブとの連携を深めながら活動内容の充実に努めてまいります。

 続きまして、図書館について、ご説明申し上げます。新着本やおすすめ本の紹介や季節ごとの特集コーナーの設置等により、貸出人数・貸出冊数とも順調な伸びを示しており、今後も、様々な分野の蔵書を充実し、利用者にとって「求めていることのヒントが見つかる柔らかい場所」となるよう図書館サービスの充実を図ってまいります。

 以上、平成27年度教育行政の方針についてご説明申し上げました。何卒よろしくご審議賜りますようお願い申し上げます。