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教育行政現況報告

公開日 2014年12月28日

 平成24年12月亀山市議会定例会の開会にあたり、教育行政の現況についてご報告申し上げ、議員各位をはじめ市民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。
全国的な教育情勢は、「いじめ」を含め、日々様々な問題が報道されておりますが、東日本大震災発生以降、国では、これまでの「生きる力を育む」から「生き抜く力を育む」という議論が進み始めています。そして、文部科学省からは、来年度からの「新たな教職員定数改善計画案」が発表され、防災教育の推進や学力向上・いじめ問題への対応など、義務教育水準の維持向上を図っていく概算要求も行われているところであります。
 一方、県では、今月2 日、子どもたちの主体的な学びを県民総ぐるみで支援を目指し、「みえの学力向上県民運動」のキックオフ宣言がなされたところであります。このような国や県の動きの中で、市としましては、子どもたちはもちろん、市民の皆様方の豊かな学びの実現に向けて、学校教育ビジョンや生涯学習計画等に明示しました取組を着実に推進するよう努めているところであります。
 去る9 月には、保護者・地域住民の皆さんと学校が、一体的に地道な取組を重ねた成果としまして、F B C フラワーブラボーコンクールにて、川崎小学校が2 年連続で大賞を、亀山東小学校が三重テレビ賞を、神辺小学校が中部善意銀行賞を受賞しました。
 また、放課後子ども教室につきましても、昨年度の「川崎フレンズ」に続きまして、野登小学校区の「ののぼりくらぶ」が、本年度の優れた「地域による学校支援活動」推進にかかる文部科学大臣表彰受賞が決定し、来月3 日に文部科学省より表彰を受ける予定であります。これからも「地域とともにある学校」、「質の高い豊かな学びを創造する学校」を支える教育行政を推し進めてまいります。
 一方、今月中旬に亀山中学校の生徒が自転車で通学途中に、軽トラックにはねられるという痛ましい事故が発生いたしました。このことから登下校中における児童生徒の交通安全指導の徹底を再度図ったところであり、これからも子どもたちの安全確保に努めてまいります。
 それでは、最初に学校教育についてご説明申し上げます。
 まず、先日、市内すべての小・中学校を対象とした教育長による学校訪問を終えました。訪問では、通常の授業を参観したり、懇談の場を持ったりしました。管理職からは学力向上や生徒指導上の取組、及び教職員の過重労働対策などを聴き取ったところです。その上で、より一層、校長を中心としたチームとして機能するための組織づくりや地域と一体となった特色ある学校づくりに邁進していくことを教育委員会と学校で確認し合ったところであります。
 次に、インフルエンザの流行しやすい時期になることから、すべての公立幼稚園及び小・中学校に対し、感染予防の対策を講じたところであります。また、各校における防災や危機管理マニュアルに沿った訓練等の取組を計画的に推進してまいります。
 続きまして、教育研究関係についてご説明申し上げます。
 まず、教職員の研究活動でございますが、先月17日、神辺小学校において「学び合う力の育成 ~書き込みを活用した国語科授業を通して~」、また関小学校においては「きこう なるほど わかったよ ~みんなでわかる授業づくり~」を研究主題として、教育研究発表会を開催しました。250名を超える教職員がそれぞれ2校に分かれ、授業づくりや指導方法の工夫などについて学び合いました。今後も引き続き研究を深め、授業改善に努めます。
 また、先月25日と30日に、昼生小学校において道徳の授業研究を行い、PTAや地域の方を対象に、情報モラルに関する啓発を行いました。今後も地域と一体となった道徳教育の推進に取り組んでまいります。
 次に、いじめ問題についてでございますが、去る9月の文部科学省により全国一斉に実施されたいじめ問題に関する調査を受けて、教育委員会では、一つ一つの事案について学校から丁寧に聞き取りを行い、県への報告を行ったところであります。引き続き、予防に努めるとともに、困難事案については、教育委員会も学校とともに解決に向けて、組織的に取り組んでいるところであります。
 続きまして、学校施設等の整備関係についてご説明申し上げます。
 まず、白川小学校耐震改修事業でありますが、現在耐震工事設計業務に取り組んでいるところであります。白川小学校の耐震診断は平成21年度に実施をいたしておりますが、本年度に入ってから「木造住宅の耐震診断と補強方法」が見直され、補強基準が強化されましたので、現在三重県建築士事務所協会など関係機関と協議を行っているところであります。
 次に、井田川小学校教室増設事業及び亀山東幼稚園進入路等整備事業でございますが、両事業ともほぼ計画どおりに工事は進んでおりまして、井田川小学校教室等増設工事につきましては、現在2階躯体工事に着手したところであります。
 続きまして、生涯学習関係についてご説明申し上げます。
 まず、放課後や休日における子どもの居場所づくりの一環として進めております、放課後子ども教室推進事業につきましては、先月から井田川小学校区において放課後子ども教室「井田川っ子スマイル教室」が始まりました。初回開催日には、14種の教室に約200名の児童が参加し、盛大に行われたところであります。
 次に、家庭教育の支援に関してですが、家庭の教育力向上には、特に幼児期の家庭での過ごし方が重要であります。そこで、子どもとの接し方や心構えなど子育てに関する保護者の意識やニーズを把握するために、市内の幼稚園・保育園の保護者に向けて独自でアンケートを実施いたしました。現在、集計作業を進めているところですが、今後は、調査結果を受けて、実態に応じた家庭教育支援の具体策を講じてまいります。
 続きまして、図書館関係についてでございます。
 図書館の本の展示スペースが手狭になってきたことや学習室の利用者が増加してきていることから、先月図書館内部改修に向けた工事設計業務委託契約を締結し、現在改修工事の設計協議を行っているところであります。
 また、平成20年3月に策定しました「亀山市子どもの読書活動推進計画」についてでありますが、平成23年度までの検証を行い、現在見直しを行っているところであります。
 以上、教育行政の現況について、ご報告申し上げました。よろしくご審議、ご指導賜りますようお願い申し上げます。