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教育行政現況報告

公開日 2014年12月28日

 平成24年3月亀山市議会定例会の開会にあたり、教育行政の方針についてご説明申し上げ、議員各位をはじめ市民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。
 まず、国の情勢でありますが、新年度から中学校において、新学習指導要領が全面実施されます。子ども達の知識・技能の習得と思考力・判断力・表現力等の育成とのバランスを重視して進めることになっています。
 一方、全国学力・学習状況調査では、新たに理科の科目を追加するとともに、家庭の状況が学力に与える影響も調査することとしております。
 次に、県の動きでありますが、昨年3月に策定されました三重県教育ビジョンに掲げられた重要課題に対する具体的方策を審議するため教育改革推進会議が開催されております。その中で学力向上やキャリア教育の充実、郷土教育の推進等について審議されています。また、東日本大震災の発生を受け、「学校における今後の防災対策・防災教育の在り方について」の指針を12月に策定し、全小中学校に発信されたところであります。
 こうした国や県の動向・施策を見極めながら、教育委員会といたしましては、学校教育や社会教育等の充実と見直しに取り組んでまいります。
 それでは、教育行政の各部門にわたり、新年度の取組及び事業計画についてご説明申し上げます。
 はじめに、学校教育についてご説明申し上げます。
 まず、私たち教育委員自らが学校経営品質の考え方を学習するとともに、年間を通じて計画的に学校を訪問し、関係者との対話を重視しながら学校現場の実状を的確に把握し、学校経営の充実が行われるよう支援してまいります。
 ところで、県内において本年に入りインフルエンザが大流行しました。教育委員会といたしましては、農政室と連携したお茶によるうがいの推奨や迅速な注意喚起などに努めるとともに、消毒用アルコールの配付など感染予防対策を講じたところでございます。今後とも、防犯・防災・交通安全・感染症等の危機管理対策に関しまして、関係機関と連携を深めながら、適切に対応を図ってまいります。
 次に、食育の推進についてでございます。
 本年度、文部科学省委託の「栄養教諭を中核とした食育推進事業」を受け、今月7日に、県食育実践発表会の場で報告を終えました。朝ごはんをきちんと食べる子どもの割合が増え、保護者の方々の食の地産地消や安心安全な食べ物に対する意識の高まりが見られるようになりました。望ましい食生活や食事メニューにつきましては、年齢が低いほど学習効果が高いことも分かってきました。そこで、新年度も、食育を教育課程に明確に位置付けながら、計画的かつ組織的に推進してまいります。 また、「かめやまっ子」給食の充実、地産地消率の向上に寄与するよう努めてまいります。
 次いで、「ふるさと先生」の配置と効果的活用でございます。
 国の教職員定数や「みえ?人数教育推進事業」等の補完、また、35人以上の過密学級を解消するため、きめ細かな?人数指導ができるよう引き続き努めてまいります。さらに、教員の資質向上を目指し、新年度も「ふるさと先生」をはじめ、研修の場を充実させてまいります。
 続きまして、教育研究についてご説明申し上げます。
 まず、本年度改訂作業を進めてまいりました亀山市学校教育ビジョンにつきましては、今月21日にパブリックコメントを終えたところであります。新たな計画では、これまでの教育施策の成果や課題を踏まえ、学校教育の充実発展に向け取り組んでまいりたいと考えております。例えば、「より一層地域から信頼される特色ある学校づくりの推進」「知・徳・体のバランスのとれた生きる力の育成」「亀山っ子市民宣言の推進」等、学校教育ビジョンの基本理念に則り進めてまいります。
 次に、読書活動についてでございますが、これまで市の読書推進計画に基づき、読書習慣の確立や読書環境の整備を進めてまいりましたところ、子どもたちの読書冊数が増加するとともに、その家族の読書活動も高まりが見られるようになりました。そこで、市立図書館の機器更新に併せ、学校図書館のデータベース化とネットワーク化により学校間や市立図書館との連携を強め、亀山市全体の読書推進につながるよう進めてまいります。
 次いで、就学前教育についてでございます。幼児の教育が子どもたちの心身の健やかな成長を促すうえで重要な役割を担っていることから、他部局とも連携しながら就学前教育の充実を進めます。また、幼児期の大切な家庭教育を担う保護者対象の「親学」の取組を進め、家庭教育力向上の啓発にも努めるとともに、「幼稚園と保育所の一体化」についても、国の動向に注視しながら、検討を進めてまいります。
 さらに、保護者や地域住民が学校運営に参画し、学校・家庭・地域が一体となって学校づくりに取り組む「コミュニティースクール」等の推進に努めてまいります。
 続きまして、学校施設等の整備関係についてご説明申し上げます。
 まず、井田川小学校教室増設事業では、児童数の増加に対応し増築校舎の建設を実施してまいります。次に亀山東小学校整備事業では、平成25年度に整備ができるよう増築校舎の設計を行ってまいります。次いで川崎小学校改築事業では、どのように校舎改築を進めていくのか等の基本計画の策定を行ってまいります。
 また、白川小学校耐震化事業でございますが、耐震補強に向けて実施設計を行ってまいります。
 次に、空調機整備事業でございますが、児童の健康管理を含め、学習しやすい環境整備を図るため、未設置の小学校の特別支援教室及びサマースクール等に対応した教室へ空調機を設置してまいります。
 次いで、亀山東幼稚園進入路等整備事業でございますが、通園・通学の安全確保を図るため、進入路等の整備を行ってまいります。
 続きまして、生涯学習関係についてご説明申し上げます。
 本年度、見直しを進めてまいりました亀山市生涯学習計画につきましては、今月21日にパブリックコメントを終えたところでございます。
新たな計画では、期間を平成24年度から平成28年度までの5年間とし、8つの基本施策で構成しており、「誰もが参加できる機会づくり」に加え、「学習成果を活かした地域づくりの推進」や「生涯を通した読書活動の展開」も盛り込んでおります。
 今後は、この計画を通して各部局で行っている様々な講座の一元管理に取り組むなど「だれもが分かりやすい」学習環境づくりを進めてまいります。また、「学んだことを地域へ、また次に学びたい人へ還元」していくサイクルを生み出すような仕組みも創ってまいりたいと考えております。
 次に、青少年健全育成関係についてでございます。
 これまで、青少年総合支援センターにおきまして、実施してまいりました巡回パトロールを検証し、新年度から土曜日においても実施するとともに不審者等の発生時間帯に力点を置いて巡回パトロールを行っていく予定でございます。
今後も、危機管理局・小中学校をはじめ、愛の運動の各団体の方々との連携を一層深めながら、子どもの安心・安全に向けて取り組んでまいります。
 また、放課後や休日における子どもの居場所づくりにつきましては、現在、市内11小学校区中8小学校区で「放課後子ども教室」を開催しており、スポーツや文化教室を通して、地域の方々が積極的に子どもたちの健全育成に関わっていただいております。
今後も、市内全ての小学校区において「放課後子ども教室」が開催できますよう、働きかけてまいります。
 続きまして、図書館についてご説明申し上げます。
 図書館情報システムにつきましては、導入後7年が経過し機器の老朽化等が起こってきていることからシステムの更新を行ってまいります。
図書館施設につきましては、利用者や蔵書が増えていることを踏まえ図書館の読書環境を充実するための施設改修設計を行ってまいります。
 以上、平成24年度教育行政の方針についてご説明申し上げました。よろしくご審議ご指導賜りますようお願い申し上げます。