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教育行政現況報告

公開日 2014年12月28日

   平成26年12月亀山市議会定例会の開会に当たり、教育行政の現況についてご報告し、議員並びに市民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。

 まず、教育に関する国の情勢でありますが、中央教育審議会では、先月21日、小・中学校で「道徳の時間」を正式な教科に格上げし、数値による評価を行わない「特別の教科 道徳」とすることを答申しました。引き続いて同月31日には、市区町村教育委員会の判断で設置できる小中一貫校の制度化について答申が行われています。
また、この小中一貫校制度化に関連した小学校と中学校の両方で教えることのできる教員免許状の創設や、柔軟で特色あるカリキュラムの実施が期待される非営利団体に運営を委託する「公設民営学校」の創設についての議論が進んでいます。

 一方、県では、今年度の全国学力・学習状況調査において、全ての教科で全国平均正答率を3年連続下回るという厳しい結果を受け、これに対応するため、先月には、「学力向上緊急対策チームが設置されたところであります。緊急対策チームにおいては、学力向上の施策を様々な視点から検証し、取組の改善に生かすとしています。

 このような情勢を踏まえ、教育委員会といたしましては、市内の子どもたちの学力向上に向けた取組を、より確かなものとするために今月、「亀山市学力向上推進計画」を策定し、関係機関に発信いたしました。更に、「学校力・教師力の向上」、「学習環境が厳しい児童生徒への学習支援」、「家庭への働きかけ」の3点を重点的な取組と定め、学校及び家庭と連携・協働を図りながら、一丸となって学力向上の取組に強い意志と実践力で臨んでまいります。

 それでは、最初に学校教育関係について、ご説明申し上げます。
まず、子どもたちに確かな学びを保障していくために、来月には、学校組織マネジメントの観点から、経験の浅い管理職や管理職候補を対象とした研修会を開催いたします。同時に、学校の様々な危機管理や防災、教職員の服務規律の徹底等について、より一層組織的に機能する学校づくりに努めてまいります。
次に、学校給食につきましては、先月31日、学校給食検討委員会から第一次意見書が提出されました。教育委員会といたしましては、その意見書を尊重しながら、学校給食における食物アレルギー対策や給食食材費の価格について協議しているところであります。

 続きまして、教育研究関係について、ご説明申し上げます。
まず、教職員の研究活動につきましては、先月15日、亀山西小学校において「つながり合って、輝いて ~伝え合い学び合う算数の授業づくり~」、また、亀山南小学校においては「学ぶ喜びを実感する授業の創造 ~思いをもち、つながる国語科学習~」を研究主題として、教育研究発表会を開催いたしました。市内小中学校の教職員が、授業づくりや指導方法の工夫などについて学び合うとともに、今後も引き続き各学校における研究を深め、授業改善に取り組んでまいります。
また、土曜日の教育活動の推進につきましては、9月から土曜授業に関する検討委員会等を3回開催するとともに、小学校2・4・6年生、中学校1・2年生及びその保護者にアンケート調査を実施いたしました。これらの意見をとりまとめた上で成果と課題を検証し、今後の土曜授業の在り方に関する基本方針を明確にいたしました。

 続きまして、学校施設の整備関係について、ご説明申し上げます。
まず、白川小学校の耐震改修工事につきましては、現在、最後の工区となります校舎北棟西側部分の工事に入っており、来年3月の完成に向けて、順調に工事を進捗しております。また、この工事については、工事請負契約書の「賃金又は物価の変動に基づく請負代金額の変更」の規定による変更契約について、本議会に提案させていただいております。
次いで、亀山東小学校整備事業につきましては、本年度は運動場の改修工事を施工しており、来年1月の完成を目指して工事を進めております。
また、川崎小学校改築事業につきましては、設計業務を進める中で、学校運営協議会とのワークショップをこれまでに2回開催し、学校関係者のご意見も取り入れながら、本年度における基本設計の完成に向け、取り組んでいるところであります。

 続きまして、生涯学習関係について、ご説明申し上げます。
まず、青少年健全育成につきましては、子どもの安心安全の見守り体制の強化を図るため、不審者が幼稚園内に侵入した場合を想定した防犯訓練を、青少年総合支援センター、教育研究室、亀山警察署が連携して実施したところであります。また、保育所からの要請に応じて防犯訓練に青少年総合支援センターの補導員の派遣を行なっております。
次に、家庭教育の支援につきましては、基本的な生活習慣や体力などの発達段階に合わせた習得を目指して、市内の保育所・幼稚園の保護者等を対象とした出前講座を実施しております。この講座で学んだことや体験したことを、それぞれのご家庭で取り組んでいただくように強く働きかけてまいります。

 続きまして、図書館について、ご説明申し上げます。
本年度の上半期の利用実績でありますが、昨年度の館内の改修工事の効果もあり、入館者数としては約5万1千人、図書の貸出人数は約2万7千人、図書の貸出冊数は約11万4千冊となり、昨年度と比較いたしますと、入館者数や貸出人数とともに貸出冊数も増加している現状であります。
引き続き、図書館が利用者にとって「求めていることのヒントが見つかる、柔らかい場所」となるよう図書館サービスの充実を図ってまいります。

 以上、教育行政の現況についてのご報告及びご説明を申し上げました。何卒よろしくご審議賜りますようお願い申し上げます。