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市政方針及び現況報告

公開日 2014年12月29日

 平成25年12月亀山市議会定例会の開会に当たり、市政の現況と今後の見通しについてご報告し、議員並びに市民の皆様の更なるご理解とご協力をお願い申し上げます。

まず、今年は、酷暑が続く異常気象の中で、多くの台風が発生し、中でも台風26号につきましては、伊豆大島において人的被害など甚大な被害をもたらしました。お亡くなりになられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
本市におきましては、道路や農業用施設などにおいて被害が発生し、住民の方々には大変ご不便をおかけいたしているところであり、一刻も早い復旧に鋭意努めてまいる所存であります。

さて、経済再生を進めながら財政再建との両立を図るとし、「社会保障と税の一体改革」の趣旨を踏まえ、社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うため、平成26年4月1日から消費税率が8%へ引き上げられることとなりました。このことは、市民生活や地域経済はもとより、行政運営にも大きく影響することから、市といたしましても適切な対応が求められるところでございます。こうしたことから、公共施設の使用料等につきましても、税負担の円滑かつ適正な転嫁を基本とし、関係条例の改正を本議会へ提案させていただいております。

また、「東日本大震災からの復興に関し地方公共団体が実施する防災のための施策に必要な財源の確保に係る地方税の臨時特例に関する法律」の施行により、平成26年度から10年間の臨時的な措置として、個人市・県民税の均等割が増額となってまいります。一方、三重県におきましても、災害に強いまちづくりと県民全体で森林を支える社会づくりを推進するため、同じく平成26年度から「みえ森と緑の県民税」が導入されることとなっております。

このような状況を踏まえ、先月、平成26年度の行政経営の重点方針及び予算編成方針を定めましたので、国の各分野における具体的な施策展開を注視し、変化に対して柔軟に対応しながら、新年度に向けた取組を進めてまいります。

さて、去る10月24日、鈴鹿山脈を境につながる自治体が、県境を越えた連携を強化しようと三重・滋賀両県8市町の首長らによる「鈴鹿山麓無限∞会議」が設置されました。会議においては、参加市町間の観光振興や住民交流、鈴鹿山脈に関わるあらゆる資源の活用などについて活発な意見交換を行ったところであり、今後は、住民同士や行政間の交流など県境を超えた結び付きを強化し、行政圏全体を魅力ある地域にするため協議を行ってまいります。

それでは、市政の各部門にわたり、第1次亀山市総合計画の基本施策の体系に沿ってご説明申し上げます。

1.快適な都市空間の創造

 まず、「快適な都市空間の創造」についてでございますが、企業活動の促進・雇用の創出につきましては、創業支援や中小企業の経営力向上を図るため、去る9月から専門家による実践的なセミナー等をシリーズで開催し、広く中小事業者等の参加を得たところであります。今後も亀山商工会議所など関係機関と連携し、中小企業者等の意欲ある取組を支援してまいります。

次に、農林業の振興のうち、持続可能な力強い農業構造を実現することを目的とする、人・農地プランにつきましては、亀山市農業委員会、農業協同組合などの協力を得ながら農業の現状と課題等を整理しつつ、市全域をまとめるプランとしての作成に取り組んでいるところでございます。今後、集落単位での詳細なプランの策定に向け、地域へ働きかけてまいります。

次いで、道路網の整備のうち市道和賀白川線整備事業につきましては、最終の工事となる街渠・舗装工事を9月に契約いたし、3ヵ年に渡って施工してまいりました「忍山大橋」の上・下部工工事が先月に完成するなど、本年度内の供用開始に向け、順調に進んでいるところでございます。

次に、公共交通機関の整備のうち、地域生活交通再編事業につきましては、本年4月策定の亀山市地域公共交通計画に基づき、昼生地区方面のバス路線の再編を図るため、具体的な運行計画案の作成等を進めているところであります。

2.市民参画・協働と地域づくりの推進

 続きまして、「市民参画・協働と地域づくりの推進」について、ご説明申し上げます。
まず、地域コミュニティの活性化のうち、地区コミュニティセンター充実事業につきましては、平成26年度に改築を予定しております神辺地区コミュニティセンターについて、このほど、平成25年度事業として県の森林整備加速化・林業再生基金事業費補助金の交付決定を受けましたことから、本議会に工事費等の予算補正を提案いたしております。なお、建物につきましては木造平屋建てを計画しており、特に亀山産材の木材を主に使用するモデルとして、今後の公共施設建設へ活かすことができるよう進めてまいります。

次に、市民参画・協働と交流の場の創造のうち、市民活動応援事業につきましては、10月1日に市民活動応援券を発行いたし、順次、交付申請のあった地区コミュニティや地域まちづくり協議会への交付を行っております。また、登録団体につきましては、今月から第2回目の募集を開始したところであり、今後は行政情報番組やイベント等を通じ、制度の更なる周知を図ってまいります。

次いで、人権の尊重につきましては、本年6月に施行いたしました「一人ひとりの人権が尊重される亀山市をつくる条例」に基づき、本市の人権施策の円滑かつ効果的な推進を図るため、亀山市人権施策審議会を近く設置いたし、本市の人権施策の基本となる方針の策定に取り組んでまいります。
また、来月7日には、「第9回ヒューマンフェスタin亀山」が、実行委員会の主催により開催されますことから、人権意識の高揚に繋がる機会になることと期待をいたしております。

次に、男女共同参画の推進につきましては、今月、児童虐待防止推進月間及び女性に対する暴力をなくす運動週間にあたりますことから、オレンジリボンツリーへの子どもを虐待から守るメッセージの掲示や、JR井田川駅前において女性に対する暴力をなくす街頭啓発等、県内一斉の児童虐待防止及びDV防止の啓発活動を行ったところでございます。

3.健康で自然の恵み豊かな環境の創造

 続きまして、「健康で自然の恵み豊かな環境の創造」について、ご説明申し上げます。
まず、健康づくりの推進につきましては、地域での健康づくり活動の担い手となる人材育成のため、「健康づくり応援隊養成講座」を、昨年度の川崎地区に続き、昼生地区において、まちづくり協議会と共催により実施しているところでございます。
昼生地区におきましては、三重県地域支え合い体制づくり事業補助金も活用しながら、地域を挙げた健康づくり活動が行われており、地域に根付いた取組となっていくものと期待いたしております。今後は、こうした取組をモデルとし、地域での健康づくり活動が広がっていくよう、支援してまいります。

次に、地域医療の充実のうち地域医療再構築プランの策定につきましては、地域医療再生プロジェクトチームにおきまして、先進地域の事例の研究や、現計画の検証結果なども踏まえ、検討を進めているところでございます。今後は、本年度内でのプラン策定に向け、パブリックコメントなどを進めてまいります。

次いで、循環型社会の形成・エコシティの実現のうち、環境基本計画の見直し及び地球温暖化防止対策実行計画の策定につきましては、近く、亀山市環境審議会からの答申を受ける運びとなっております。今後は、パブリックコメントに向けた最終案の策定を進めてまいります。
また、ごみ溶融処理施設長寿命化事業につきましては、これまでに溶融炉設備・燃焼設備の耐火物や排ガス処理設備等の改良工事の一部を完了するなど、順調に推移いたしており、全体工事での出来高率は65%となっているところでございます。引き続きごみ処理に支障を及ぼすことの無いよう万全の体制で工事を進めてまいります。
一方、し尿処理施設長寿命化事業につきましては、平成27年度以降の基幹的設備改良工事の実施に向けた、施設の基本設計及び発注仕様の作成等を進めているところであります。

次いで、防災力の強化でございますが、地震対策・木造住宅補強事業につきましては、平成26年度からの消費税増税により要望件数が増加する中、国及び県の補助金が確保できましたことから、更なる木造住宅の耐震化を図るため、耐震補強工事費などへの補助金など関係経費の予算補正を提案させていただいております。

一方、消防力の充実・強化のうち、北東分署建設事業につきましては、このほど、基本設計を取りまとめたところでございます。今後は、実施設計を行うとともに、平成26年度の建設に向け、着実に進めてまいります。
また、災害対応力の強化につきましては、安全で迅速・的確な消防活動を展開していくため、消防山岳救助隊の関係機関との合同訓練や、高速道路消防連絡協議会による総合消防訓練などに多数の職員を派遣するなど、組織活動力の強化及び安全管理の徹底に取り組んでいるところであります。
一方、防火対策の推進につきましては、福知山市内の花火会場で発生した火災を受け、「市民が多数参加する行事等における火災予防指導要領」を策定し、関係者に火災予防上の指導を強化しているところであります。また、福岡市で発生した病院火災を受け、入院施設を有する病院等に特別査察を実施し、防火管理体制の重要性を周知徹底したところであります。
更に、住宅用火災警報器の設置の推進につきましては、新たな取組として設置済みシールを作成し、消防団の協力の下で、条例の基準に従って設置されている世帯を対象に同シールを配布するなど、より一層の設置促進を図ってまいります。

次いで、地域安全の充実のうち、「(仮称)犯罪のない安全で安心なまちづくりに関する条例」の整備につきましては、市内の防犯に関わる現状と課題について、亀山警察署及び鈴鹿亀山消費生活センターからの助言を得つつ、庁内関係部局での検討を重ねております。これを踏まえ、近くパブリックコメントを実施いたし、条例制定に向けた取組を進めてまいります。

4.生きがいを持てる福祉の展開

 続きまして、「生きがいを持てる福祉の展開」について、ご説明申し上げます。
まず、地域福祉力の向上につきましては、来月3日に、新たな民生委員・児童委員への委嘱状伝達式を行うとともに、現委員の退任式や新役員の選出なども予定しております。
新たに就任される委員の皆様は、人格識見が高く、広く社会の実情に通じ、社会福祉の増進に熱意のある方々であり、地域での助け合い・支え合い活動の担い手となっていただけるものと期待いたしております。
一方、亀山市地域福祉計画の諸施策の推進を図るため、亀山市地域福祉計画推進委員会において、社会福祉協議会の亀山市地域福祉活動計画と合わせて取組状況についての協議を行ったところでございます。また、本年度は計画の中間年に当たりますことから、近く実施する市民アンケートにより市民意向を把握しつつ、取組目標の達成に向け取り組んでまいります。

次に、高齢者の多様な生活スタイルの支援につきましては、11月11日の介護の日にあわせて市内5店舗にて認知症街頭キャンペーンを実施するとともに、亀山医師会の協力のもと認知症講演会を開催するなど、幅広い世代への認知症についての正しい理解を深めていただけるよう、意識啓発に取り組んだところでございます。

次いで、障がい者の社会参加の促進につきましては、知的障がい者等職場実習事前モデル事業として、就労に向けた訓練のため、市内の就労継続支援事業所へ通所される方1名について、総合保健福祉センターにおいて約1ヶ月間の職場実習を受け入れたところでございます。こうした実習を通じて、今後の障がい者の就労の場の確保に繋げてまいります。

5.次世代を担う人づくりと歴史文化の振興

 続きまして、「次世代を担う人づくりと歴史文化の振興」について、ご説明申し上げます。
まず、子育て支援のうち、子ども・子育て支援事業計画の策定につきましては、9月に実施いたしました子ども・子育てに関する調査結果を基に、市民意向の分析を進めているところでございます。今後は、亀山市子ども・子育て会議での検討を経て、必要な事業量の把握や計画骨子の策定などを進めてまいります。

次に、文化芸術の振興のうち、かめやま文化年事業につきましては、平成26年度の「かめやま文化年2014」に向けて、運営委員会や庁内調整会議を開催し、リーディング事業やメイン事業の具体的な内容等について検討を行っているところでございます。
また、先月、実行委員会の主催により開催されました市民文化祭につきましては、台風27号の接近により、市民俳句会、生活文化展は中止となりましたものの、芸術文化の発表、鑑賞の場として多くの方に参加をいただいたところでございます。
更に、本年で第6回目となる「アート亀山2013」につきましては、先月27日からの9日間、東町商店街において開催され、全国から24組、地元作家12名のアーティストによる商店街等の場を活かした現代アートの展示により、亀山独自の文化芸術を発信していただきました。

行政経営

 続きまして、「行政経営」について、ご説明申し上げます。
自立した行政経営のうち、行財政改革の推進につきましては、行財政改革大綱に掲げる受益者負担の適正化を図るため、行財政改革推進本部において、基準の策定を進めております。今後はこの基準に基づき、受益者負担の適正化を図ってまいります。
また、本年度末で期限を迎えます指定管理施設について、このほど、亀山市指定管理者選定委員会の意見を踏まえ、平成26年度からの新たな指定管理者の候補者を選定いたしましたので、本議会にそれぞれ指定管理者の指定について提案させていただいております。
一方、国民宿舎事業につきましては、本年6月末を以って企業会計を廃止いたし、一般会計での指定管理者による管理運営へ移行いたしたところでございます。つきましては、本年4月から6月までの間の平成25年度国民宿舎事業会計決算の認定について本議会に提出させていただいたところでございます。
また、平成20年度からスタートした鈴鹿亀山地区広域行政圏計画につきましては、国の広域行政圏計画策定要綱の廃止や、他の団体における動向も踏まえ、同計画を廃止することになりましたことから、鈴鹿亀山地区広域連合規約の変更に関する協議について、本議会に提案させていただいております。
次いで、第1次総合計画後期基本計画の諸施策の推進につきましては、近く市民へのアンケートを実施いたし、市民のまちづくりに対する満足度や施策の重要度を把握するとともに、今後の施策展開に活かしてまいりたいと考えております。

なお、学校教育、生涯学習等、教育分野の詳細につきましては、後ほど教育委員会当局からご説明申し上げます。

最後に、本年8月16日から11月15日までの一般会計及び各特別会計に係る3千万円以上1億5千万円未満の工事請負契約の状況は、別紙のとおりでございましたのでご高覧賜りたいと存じます。

以上簡単ではございますが、市政の現況についてのご報告及びご説明を申し上げました。何卒よろしくご審議賜りますようお願い申し上げます。