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平成26年3月亀山市議会定例会施政方針

公開日 2015年01月07日

更新日 2018年12月12日

 平成26年亀山市議会3月定例会の開会に当たり、施政及び予算編成方針につきまして私の所信を申し述べ、議員各位をはじめ市民の皆様の更なるご理解とご協力をお願い申し上げます。

 現在、我が国の経済は、長引くデフレからの早期脱却と経済再生が求められる中、国における経済対策により、実質GDPのプラス成長、有効求人倍率の回復など、日本経済は変化の兆しが見られてきました。

 一方で、国においては、本年4月に実施される消費税率引上げに際しては、「好循環実現のための経済対策」を着実に実行していく姿勢が示されるとともに、昨年12月、社会保障制度改革の道筋を示した通称「社会保障改革プログラム法」が成立し、制度の全体像や「少子化対策」「医療」「介護」「年金」の4分野について、改革の方向性が明らかにされました。これらは、市民生活及び本市の行財政運営にも少なからず影響を及ぼすことから、引き続き迅速な情報収集と的確な対応を図ってまいります。

 このような中、本市は平成27年1月11日に市制施行10周年の記念すべき節目を迎えることから、記念式典の開催をはじめ、さまざまな記念事業を進めてまいります。

 また、これまで本市が培ってきた文化を見つめ、将来へつなげ輝かせる視点から、文化芸術分野に関する取組を包括的・継続的に展開する「かめやま文化年2014」に取り組むことで、新年度をアクション・イヤーとして位置付け、市民の愛着と誇りや幸福実感につなげてまいります。

 一方で、新年度は、総合計画後期基本計画第1次実施計画及び行財政改革大綱後期実施計画の最終年度となりますことから、この2つの計画を着実に進めることで、限りある経営資源を活かした自治体経営を進め、希望と信頼の市政を前進させてまいります。

 これらを踏まえ、昨年秋に平成26年度行政経営の重点方針を定め、「戦略プロジェクトの推進力と地域医療再生への取り組みの強化」、「行財政改革推進本部を核とした行財政改革の実行」、「コミュニケーション・スピード・透明性の質的充実と考動の定着」の三つの方針を掲げるとともに、新年度を「創意の年」と位置付けました。この具現化に向け、職員一人ひとりが深く考え、英知を結集し、取り組んでまいります。

 さて、今後の中期財政見通しでは、後期基本計画第2次実施計画期間となる平成27年度以降において、歳入では普通交付税の合併算定替分の段階的な減額及び市税の減収基調など、歳出では高齢化の進展に伴う扶助費や定年退職者の増による人件費の増加などが見込まれ、現在の事業規模を維持することは困難な見通しとなっております。

 このような状況を踏まえ、新年度の予算編成においては、「第1次総合計画後期基本計画の着実な推進」、「行財政改革大綱の強力かつ着実な実践」、「中期財政見通しとの整合」、「基金の有効活用による財源確保」の4点を重点的事項として掲げ、限られた財源の有効かつ適切な活用を図るとともに、「歳入に見合った歳出」の実現に向け、経常経費の削減目標額の設定や一室一事務改善、また消費税引き上げによる予算規模の拡大を最小限に止めるべく精査を重ねた予算編成を行いました。

 一方で、全庁挙げた行財政改革については、本年度設置の行財政改革推進本部を中心に、徹底した取組を進めてまいります。なかでも、先に定めた受益者負担の適正化に関する基準に基づき、「白鳥の湯入浴料」、「動物火葬炉使用料」、「事業系一般廃棄物処理手数料」等について受益者負担の見直しを進めるとともに、新たな手法による事業仕分けの実施などにより、引き続き持続可能な自治体経営を目指した実効性ある取組を進めてまいります。

 こうした中、財源としての重要性を増す合併特例債につきましては、活用期限を延長し有効に活用するため、新市まちづくり計画の変更を進めてまいります。

 なお、新年度の各会計別の予算額でありますが、一般会計予算額は、対前年比1.5パーセント減の206億3,980万円といたしております。また、国民健康保険事業特別会計は47億3,660万円、後期高齢者医療事業特別会計は8億6,090万円、農業集落排水事業特別会計は8億5,330万円、公共下水道事業特別会計は16億7,160万円、水道事業会計は18億3,380万円、工業用水道事業会計は1億2,484万円、病院事業会計は20億1,120万円で、一般会計、特別会計、企業会計を合わせまして、対前年比0.4パーセント増の327億3,204万円の当初予算額といたしております。

 それでは、市政の各部門にわたり、第1次亀山市総合計画の基本施策の体系に沿って、新年度の取組及び事業計画をご説明申し上げます。

1.快適な都市空間の創造

 はじめに、「快適な都市空間の創造」について、ご説明申し上げます。

 企業活動の促進・雇用の創出につきましては、景気の緩やかな回復等を背景に企業の設備投資も持ち直しつつある中で、本市の立地特性や産業基盤、産業振興奨励制度等を活かしながら、亀山・関テクノヒルズ等への企業立地を積極的に進め、亀山地域産業活性化基本計画の推進を図ってまいります。また、市内での創業やものづくりなど中小企業者等の意欲ある取組を支援するため、亀山商工会議所など関係機関と連携を図るとともに、実践的な経営支援セミナーの開催や経営関連融資の円滑化などの取組を行ってまいります。

 次に、にぎわいの場の創造・商店街の活性化につきましては、市内商業者の販売促進力の強化や市内商業の魅力づくりなどにつなげていくため、中小商業レベルアップ推進事業の継続的な実施や市内商業団体等の取組を支援してまいります。また、商店街等における活性化策の実現に向け、関係団体等との連携を深めてまいります。

 次いで、農林業の振興のうち、農業につきましては、地域の農業を担う認定農業者、営農組織、新規就農者及び農業者団体などへ支援を引き続き行うとともに、国の新たな日本型直接支払制度を活用し、農業経営の安定化や農地保全に努めてまいります。

 また、農家にとって深刻な問題となっております獣害対策につきましては、新たに有害鳥獣被害防止緊急捕獲等対策事業の活用により、有害獣捕獲の更なる強化に努めてまいります。

 一方、林業につきましては、引き続き林業事業体等による施業の集約化や路網整備など持続的な林業経営の基盤づくりを支援するとともに、公共建築物等における地域材の利用促進を図り、林業経営の安定化につなげてまいります。

 次に、都市づくりの推進につきましては、市内都市計画道路の見直し候補路線の抽出を行うとともに、JR亀山駅周辺のにぎわい再生を図るため、市街地総合再生基本計画を策定し、事業化のための諸条件の整理を進めてまいります。

 次いで、上下水道の整備のうち、流域関連公共下水道につきましては、引き続き能褒野町、栄町、川合町、羽若町、亀田町、関町会下、関町鷲山等で管渠布設工事及び舗装復旧工事を進めてまいります。

 また、新たに事業認可を受けました能褒野町、鈴鹿川右岸地区の天神1丁目・2丁目及び阿野田町の一部区域、住山町、関町木崎等で、詳細設計に着手してまいります。

 更に、下水道事業の経営健全化や計画性・透明性の向上を図るため、平成27年度からの公共下水道事業の地方公営企業法の適用に向け、条例改正等の移行事務を進めてまいります。

 一方、昼生地区の農業集落排水事業につきましては、平成26年度末の供用に向け、残る管渠布設工事、舗装復旧工事及び処理施設整備工事を進めてまいります。

 次に、新たな国土軸の形成のうち、鈴鹿亀山道路につきましては、県におきまして、早期の都市計画決定に向け、有識者委員会や100人協議会などが開催されております。本市におきましても、高速道路網の利便性向上と地域の活性化の観点から重要な道路であると考えられますことから、引き続き国や県、また鈴鹿市など関係機関と連携し、検討を進めてまいります。

 一方、リニア中央新幹線の実現に向けた取組につきましては、リニア中央新幹線建設促進三重県期成同盟会における県内一丸となった取組強化に向けた動きに呼応し、引き続きリニア中央新幹線・JR複線電化推進亀山市民会議の取組を通じ、早期着工と全線同時開業を関係機関に働きかけてまいります。

 次いで、道路網の整備のうち、市道和賀白川線につきましては、平成17年度から進めてまいりました県道鈴鹿関線から忍山神社までの整備事業も順調に進捗し、来月30日に供用開始の運びとなります。今後は、市内循環道路の全線結節に向け、国道1号亀山バイパスから市道亀田小川線までの区間について概略設計を進めてまいります。

 一方、市道野村布気線につきましては、用地取得が難航しておりますことから、事業計画を見直すとともに、早期の用地取得に向け、鋭意進めてまいります。

 また、橋梁の長寿命化につきましては、長寿命化修繕計画に基づき、引き続き金瀬橋及び神辺大橋ほか2橋の補修工事を進めるとともに、忍山橋ほか4橋の補修工事に伴う設計を行い、効率的・効果的な維持管理を進めてまいります。

 更に、橋梁耐震補強事業につきましては、本年度耐震調査を実施いたしました光於堂橋の橋梁耐震補強工事を進めてまいります。

 次に、公共交通機関の整備につきましては、亀山市地域公共交通計画に基づき、バス等の効率的で効果的な運行形態を実現していくため、関係地区の意向を踏まえるとともに亀山市地域公共交通会議での協議を経ながら、現在取組を進めております昼生地区方面などの路線再編を進めてまいります。

2.市民参画・協働と地域づくりの推進

 続きまして、「市民参画・協働と地域づくりの推進」について、ご説明申し上げます。

 まず、地域コミュニティの活性化のうち、地域コミュニティのしくみづくり支援事業につきましては、既にまちづくり協議会を立ち上げて取組を進めている川崎地区、昼生地区に続き、野村地区、城北地区、関南部地区において、設立準備委員会が設置され、新たなまちづくり協議会の設立に向けて議論が進められています。こうした地域での取組の更なる促進を図るため、地域活性化支援事業補助金を創設し、財政面からも地域まちづくり協議会への支援を行ってまいります。

 また、地区コミュニティセンター充実事業のうち、神辺地区コミュニティセンターの整備につきましては、市内産木材の利用を図りつつ、10月の完成に向けた工事を進めてまいります。

 更に、関南部地区コミュニティセンターの整備につきましては、新たに施設を建設するための用地確保に向けた諸手続きを進めるとともに、設計業務に着手してまいります。

 次に、市民参画・協働と交流の場の創造のうち、市民活動応援事業につきましては、市民活動応援券を既に約1万枚を発行し、各地域における活用が始まったところであります。新年度におきましては、この制度をより良い制度としていくために、亀山市市民活動応援制度審査検証委員会において制度の検証を行うとともに、更なる周知に努めてまいります。

 また、日本武尊・白鳥伝説3市交流事業につきましては、大阪府羽曳野市及び奈良県御所市との3市により、市民主体の交流事業を隔年で実施しております。新年度には、第13回目となる交流事業を本市において開催し、共通する歴史文化遺産をきっかけに、3市のまちの活性化につなげられるよう市民交流を図ってまいります。

 一方、本年11月には、第32回地域づくり団体全国研修交流会三重大会が開催され、全体会と県内19市町による分科会が予定されております。本市におきましても、東海道三宿の歴史文化を活かした地域づくりをテーマとした分科会の開催が実行委員会により開催されます。こうした全国規模での交流が、市内の地域活動団体にとっても今後の地域づくりを考える機会となるとともに、これまでの活動の成果を県内外へ発信できる場となることから、分科会実行委員会を中心とした取組への支援を行ってまいります。

 次に、人権の尊重につきましては、本年度施行いたしました「一人ひとりの人権が尊重される亀山市をつくる条例」に基づき、人権意識の高揚、周知を図るとともに、亀山市人権施策審議会において引き続き、人権施策の基本となる方針の策定に向け、検討を重ねてまいります。

 次いで、男女共同参画の推進につきましては、市の審議会等における女性の登用率の向上に取り組むとともに、県内の市町と連携し、男女の共同参画意識の高揚を図るため、映画祭を開催してまいります。また、「亀山市の家族の時間づくり週間」につきましては、新年度も幼稚園・小中学校を対象に5月2日を休業日とすることで大型連休を拡大し、家族の絆やワーク・ライフ・バランスについて見つめ直す機会を創出してまいります。

 次に、多文化共生の推進につきましては、外国人住民に対する日本語教室を引き続き開催するとともに、ポケットメールの配信やかめやまニュース等による情報提供を更に充実することにより、外国人住民の生活利便性の向上に努めてまいります。

3.健康で自然の恵み豊かな環境の創造

 続きまして、「健康で自然の恵み豊かな環境の創造」について、ご説明申し上げます。

 まず、健康づくりの推進につきましては、健康都市連合の加盟市として、健康都市・かめやまの実現に向けて、市民の健康寿命を延ばすための取組を進めているところであります。こうしたことから、引き続き、地域における健康づくり活動のキーパーソンを養成するため、健康づくり応援隊養成講座を展開することで、地域での健康づくり体制の充実につなげてまいります。

 また、亀山地域医療学講座につきましては、医療センターでの診療等を通じ、地域医療や市民の健康に関する研究を進めていただいているところでありますが、本年5月に現在の協定期間が満了いたしますことから、再度設置協定を締結し、引き続き、医療センターでの診療を通じた地域医療や、健康につながる生活習慣などの研究を進めていただき、市民の健康を守り健康寿命を延ばす取組に活かしてまいります。

 次に、地域医療の充実のうち、地域医療再構築プランの第2次計画につきましては、本年度中の策定に向け取り組んでおり、新年度からは、本プランに基づき、市民の暮らしの安心・安全を守る地域医療を目指し、保健・医療・福祉のネットワーク強化、医療センターの経営健全化などに取り組んでまいります。

 また、医療センターの診療体制の充実につきましては、現在、三重大学亀山地域医療学講座など三重大学との連携・協力により、総合診療科及び整形外科等による外来診療や当直支援をいただいているところであります。今後もこれらを継続し、常勤医師の診療体制の充実を図るとともに、修学資金貸与制度の活用や働きやすい職場環境づくりにより看護師の確保に努めてまいります。

 更に、本市と亀山医師会において、地域医療発展のための相互協力や医療センターの必要に応じた診療科拡充などについての協定を新たに締結いたしましたので、今後更なる医療の確保と地域における医療水準の向上に取り組んでまいります。

 次いで、循環型社会の形成・エコシティの実現のうち、亀山市環境基本計画の見直し及び亀山市地球温暖化防止対策実行計画(区域施策編)の策定につきましては、本年度中の見直し及び策定に取り組んでおります。新年度からは、これらの実行計画となるシーゼンプランに基づき、市全体で総合的、計画的な環境施策を推進してまいります。

 一方で、太陽光発電システム設置補助事業につきましては、事業を取り巻く環境の改善や当初の目的である普及支援による市民の地球温暖化防止意識の向上に対し、一定の役割を果たしたものとして廃止いたします。そして、次なる展開として市民の日常生活における取組が省エネ・創エネ行動につながるよう、施策の重点を移してまいります。

 また、ごみ溶融処理施設につきましては、長寿命化計画に基づく基幹的設備改良工事の最終年度として、引き続き整備を進めてまいります。

 一方、ごみ溶融処理施設のボイラー設備につきましては、本年度の定期点検の際に、過熱器管等の腐食減肉の進行が確認されたところであります。このことから、主な要因と考えられます溶融飛灰の再溶融処理を停止するとともに、2箇年の継続事業としてボイラー設備の改修工事を実施し、市民生活に支障を及ぼすことなく安定したごみ処理の継続に努めてまいります。

 次に、自然との共生につきましては、森林の持つ公益的機能を持続的に発揮させるため、引き続き森林環境創造事業を実施し、間伐等により環境林の針広混交林への誘導を図るなど、健全な森林整備を推進してまいります。

 一方、三重県では、「災害に強い森づくり」と「県民全体で森林を支える社会づくり」を進める財源として、本年4月1日から「みえ森と緑の県民税」が導入され、この税収の一部が市町に交付されます。この交付金の活用に当たっては、森林や木材に関する体験機会を通じた啓発に取り組むとともに、災害に強い森林づくりや市民全体で森林を支える社会づくりの推進のための財源として設置する新たな基金への積み立てを行ってまいります。

 次いで、防災力の強化のうち、亀山市地域防災計画の見直しにつきましては、災害対策基本法の改正及び南海トラフ地震を想定した国・県の詳細な被害想定を踏まえ、三重県地域防災計画との整合を図りつつ、大規模災害に対する防災・減災対策をより充実するための計画として見直しを行ってまいります。

 一方、災害時要援護者支援の強化につきましては、地域と連携した要援護者の支援体制の構築に向けた事業に取り組むとともに、市内社会福祉法人との福祉避難所設置に関する協定の締結に向けた働きかけを行ってまいります。

 更に、新型インフルエンザ等の対策につきましては、昨年4月の新型インフルエンザ等対策特別措置法の施行を受け、6月に政府行動計画が、11月に県行動計画が策定されたことから、市におきましても、これら計画を受けた行動計画の策定に向け作業を進めてまいります。

 次に、消防力の充実・強化のうち、北東分署建設事業につきましては、平成27年4月の開署に向けた建設工事に着手してまいります。

 また、消防救急無線のデジタル化整備事業につきましては、近く完了いたします消防指令センターの更新工事に引き続き、新年度には活動波の整備を進めてまいります。

 一方、防火対策の推進につきましては、消防団の協力により、住宅用火災警報器設置済シールを交付することで、住宅用火災警報器の設置促進に努めるとともに、住宅火災死傷者ゼロを目指してまいります。

 また、救急体制の強化につきましては、昨年の救急出動件数が2千件を超え、救急需要は年々増加傾向にあります。こうした状況に的確に対応するため、救急隊員の資質向上と医療機関との連携強化を目的に試行中の救急ワークステーションの本格運用に向けた準備を進めるとともに、引き続き救急車の適正利用の啓発などを展開してまいります。

 更に、救急業務に関する指揮命令系統を確立するため、新年度より消防救急室を設置し、災害対応及び救急に関する体制の強化を図ってまいります。

 また、昨年12月に消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律が施行されましたことから、地域防災力の中核となる消防団について、引き続き、団員の確保に努めるとともに、消防団の充実強化に取り組んでまいります。

 次に、地域安全の充実につきましては、本市におきましても、振り込め詐欺や登下校中の児童を狙った声掛け事案等の発生が確認され、市民の暮らしに不安をもたらしています。これら日常生活に潜む犯罪を未然に防止するためには、住民同士が注意を喚起し合い互いに連携し、協力していく必要があります。そのため、犯罪のない安全で安心なまちづくりに関し基本理念を定め、市や市民等の責務を明らかにし、犯罪の発生を未然に防止する環境を整備するために必要な事項を定めた、「亀山市犯罪のない安全で安心なまちづくり条例(案)」を本議会へ提案させていただいております。

4.生きがいを持てる福祉の展開

 続きまして、「生きがいを持てる福祉の展開」について、ご説明申し上げます。

 まず、地域福祉力の向上のうち、亀山市社会福祉センターにつきましては、昭和51年に建設であり老朽化が進んでおり、施設の防水機能の低下がみられますことから、亀山市社会福祉協議会により外壁改修工事が予定されております。この施設は、社会福祉関係者をはじめ、市民の交流の拠点でもあり、公共性の高い施設でありますことから、助成金を交付し施設の長寿命化を図ってまいります。

 次に、高齢者の多様な生活スタイルの支援につきましては、在宅医療連携会議における検討結果を踏まえた在宅医療に関する具体的な推進体制の構築を図ることで、地域包括ケアの推進につなげてまいります。

 また、認知症高齢者対策につきましては、認知症に関する講座を通じた認知症サポーターの養成や、地域住民の気付きにつながる啓発活動に取り組み、市民の意識高揚につなげてまいります。

 次いで、障がい者の社会参加の促進のうち、自立支援対策につきましては、市内で就労を希望する障がい者への就労の場を提供する事業者が社会的事業所を開設するための支援を行うとともに、本年度に引き続き、市の施設を就労に向けた実習の場として提供いたし、障がい者の就業機会の拡充に努めてまいります。

 次に、社会保障の充実につきましては、本年4月からの消費税率の引上げに伴う暫定的・臨時的な措置として、臨時福祉給付金を給付いたしますことから、市民への給付を円滑に行うため、亀山市臨時福祉給付金支給プロジェクト・チームを設置いたしたところであります。今後は、支給対象の的確な把握に努めるとともに、広報紙やホームページ等を活用し制度の周知を図り、速やかに給付できるよう努めてまいります。

 また、生活保護制度につきましては、昨年8月に生活扶助費等の大幅な基準改定がありましたことから、新年度において生活保護システムの更新を行い、制度改正に対して的確な対応を図ってまいります。

 一方、昨年12月の生活困窮者自立支援法の施行により、福祉事務所設置自治体においては、平成27年度より自立支援相談事業などを実施することから、新年度におきましては、事業開始に向けた諸準備を進めるとともに、生活困窮者対策に取り組む体制整備を進めてまいります。

 次いで、スポーツの推進のうち、総合型地域スポーツクラブ育成事業につきましては、今月、「Let'sスポーツわくわくらぶ」に続く市内二つ目のクラブとなる「ENJOYスポーツかめ亀クラブ」が設立されました。今後も、これらクラブによる市民の身近なところでスポーツに取り組みやすい場を創出する活動に対して、支援を行ってまいります。

 また、西野公園野球場につきましては、平成27年度に予定される軟式野球の天皇賜杯開催に向け、電光掲示板や本部席等の改修を行ってまいります。

5.次世代を担う人づくりと歴史文化の振興

 続きまして、「次世代を担う人づくりと歴史文化の振興」について、ご説明申し上げます。

 まず、子育て支援につきましては、消費税率引き上げに際し、子育て世帯への影響を緩和するとともに、子育て世帯の消費の下支えを図る観点から、国の子育て世帯臨時特例給付金が給付されることとなりましたことから、臨時福祉給付措置の事務作業と連携しながら、速やかな給付に努めてまいります。

 また、子ども総合センターにつきましては、子育て家庭が地域で健やかに成長していけるよう、引き続き、関係機関の連携を強化し、子どもに対するとぎれのない支援体制の充実を図るとともに、児童福祉法改正を踏まえ、総合相談事業や療育相談事業等を充実することにより、発達につまづきのある子どもへの適切な支援に努めてまいります。

 一方、学童保育所整備事業につきましては、関係者のご尽力により、新年度から亀山南小学校区において新たな学童保育所が開設されますことから、施設改修に助成を行うなどの支援を行ってまいります。

 更に、国の子ども・子育て支援新制度の動向に合わせ、本市における子ども・子育て支援の基盤整備の基礎となる子ども・子育て支援事業計画の策定を進めてまいります。

 次に、文化芸術の振興のうち、かめやま文化年事業につきましては、「みつめる」をキーワードに、「暮らしの中の文化」を再発見、再認識することで、市民が、自分たちの文化や地域に愛着と誇りを持つ契機となるよう、取り組んでまいります。

 また、関宿重伝建選定30周年記念事業につきましては、「かめやま文化年2014」の三つのリーディング事業の一つとして、シンポジウムの開催や記念誌の発行などの各種事業を行い、伝統的建造物群の保存意識の高揚につなげてまいります。

 次いで、歴史文化の継承のうち、屋根のない博物館の創出事業につきましては、引き続き学校との連携を図り、地域学習の利用プログラムの策定や子どもたちが利用できるインターネットを活用した資料集の作成を進めてまいります。

 また、本年10月に歴史博物館が開館20周年を迎えますことから、これを記念した企画展のシリーズ開催を通じて、市に縁のある人々の業績を紹介することで、より多くの方々へ市の歴史文化の発信を図ってまいります。

 次に、歴史的なまちなみの保存整備のうち、亀山城周辺保存整備事業につきましては、京口門周辺建造物修理のための調査設計業務を行い、東海道沿道の歴史的風致の維持・向上に取り組んでまいります。

 次いで、まちづくり観光の推進につきましては、新年度からの一般社団法人化を目指す亀山市観光協会の運営を引き続き支援してまいります。また、地域資源を活かしたまちづくりにつなげていくためのモデルツアーを市民団体、まちづくり観光推進アドバイザーとともに企画実行することで、地域経済の活性化、亀山ファンの増加、新たな定住者の確保といった観光交流による、好循環なまちづくりの実現を目指してまいります。

 一方、亀山市の魅力を発信するシティプロモーション事業として、三重県の首都圏営業拠点施設「三重テラス」を活用し、本市の持つ歴史文化、食といったテーマでのイベントを開催し、本市の魅力を深く紹介することで亀山ファンの創出を目指してまいります。

 また、国民宿舎関ロッジにつきましては、市民及び旅行者に愛される交流施設として、健全な運営の継続に努めてまいります。

行政経営

 続きまして、「行政経営」について、ご説明申し上げます。

 まず、自立した行政経営の推進のうち、地方分権の推進につきましては、昨年6月14日に公布された「地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律」において、社会教育委員の委嘱の基準が条例委任される等の義務付け・枠付けの見直しの規定が、本年4月1日から施行されることに伴い、関係条例の改正を本議会へ提案させていただいております。

 また、県の建築行政に係る権限移譲により建築基準法に基づく限定特定行政庁の事務を市において実施することといたしましたことから、現在の建築住宅室を廃止し、新たに建築開発室と営繕住宅室を設置することで、行政手続の集約化、迅速化による市民サービスの向上に努めてまいります。

 一方、年金などの社会保障と納税を一つの個人番号で管理する共通番号制度につきましては、平成28年1月からの利用に向け、庁内にプロジェクトチームを設置し、情報ネットワークシステムの改修や関連する条例整備などの諸準備を進めてまいります。

 更に、滞納市税の収納対策につきましては、税収確保と職員のスキルアップを図ることを目的に、新年度から県の個人住民税特別滞納整理班へ職員1名を派遣し、県と連携した滞納整理を行ってまいります。

 また、行政マネジメントの強化につきましては、本年度作成いたしました公共施設白書を基礎資料として、将来における公共施設の適正配置と効果的・効率的な施設管理について、全庁的に検討してまいります。

 なお、学校教育、生涯学習等、教育分野の詳細につきましては、後ほど教育委員会当局からご説明申し上げます。

 最後に、昨年11月16日から本年2月15日までの一般会計及び各特別会計に係る3千万円以上1億5千万円未満の工事請負契約の状況は、別紙のとおりでございましたのでご高覧賜りたいと存じます。

 以上簡単ではございますが、施政及び予算編成方針について、ご報告申し上げました。私は、議員各位並びに市民の皆様のご鞭撻を得つつ、市政に全力を尽くす覚悟でございますので、皆様の深いご理解と一層のご支援を心よりお願い申し上げます。

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