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平成23年6月亀山市議会定例会現況報告

公開日 2014年11月23日

更新日 2018年12月12日

 平成23年6月亀山市議会定例会の開会に当たり、市政の現況と今後の見通しについてご報告し、議員並びに市民の皆様の更なるご理解とご協力をお願い申し上げます。

 さて、未曾有の大災害となりました東日本大震災から早くも3箇月が経過しようとしております。被災地では、国内外から多くの支援・声援が寄せられておりますが、未だ収束が見えない東京電力福島第1原子力発電所の放射能漏れ事故の対応をはじめ、行方不明者の安否、居住・就業環境の確保など、不安な毎日をお過ごしになられている地元住民の切迫する苦悩は、想像を絶するものと拝察いたします。

 今こそ日本のあらゆる力と英知を結集して、かつて経験したことがない規模の危機を乗り越え、一日も早い復興を強く願うところであります。

 被災地に対する本市の支援状況でありますが、まず、人的支援では、発災当初の3次にわたる緊急消防援助隊の派遣をはじめ、医療支援、伝統的建造物群保存地区の復旧支援、避難所運営の支援等で延べ32名の派遣を行っております。このうち、先月24日から今月16日まで、1班3人編成で3班を宮城県多賀城市に派遣中であります。また、物的・金銭的支援では、市民の皆様からお寄せいただいた多くの救援物資を三重県を通じて被災地にお届けするとともに、去る3月30日には、市から300万円の義援金をお贈りいたしました。更に、市民の皆様からも多くの義援金が届けられており、これら市民の皆様の温かいご協力に深く感謝を申し上げます。今後も、市といたしまして、可能な限り物心両面から被災地に対する支援を行ってまいりたいと考えております。

 一方、この大災害は、多くの国民にとって危機管理の重要性はもとより、地域社会の中で共助によって支え合える絆づくりの大切さ、更には、産業・エネルギー分野等において、想定に基づいて作られたシステムに依存しすぎたことに対する反省など、真の豊かさとは何かを見つめ直す機会になったのではないかと感じております。本市におきましても、これらの視点を大切に考えながら、今後のまちづくりを進めていかなければならないと再認識いたしました。

 このような中、率先的な取組が求められるものにつきましては、早速、行動力を持って実行してまいりたいと考えております。特に、発生が危惧される東海・東南海・南海地震への危機管理体制の充実を図るため、東日本大震災を検証しながら、早期に亀山市地域防災計画の総点検を行ってまいります。また、先月の中部電力浜岡原子力発電所の運転停止を受け、夏季の消費電力の抑制のため、節電対策にも一層努力してまいります。具体的には、クールビズの前倒し、スーパーノー残業デーの実施、7月・8月中の庁内会議の午前中実施などの庁内での取組を進めるとともに、アサガオの種や肥料の無料配布による緑のカーテン運動の展開、自治会が新規に設置するLED防犯灯に対する補助等を通じて、市民の省エネに対する意識高揚を図ってまいります。

 それでは、市政の各部門にわたり、第1次亀山市総合計画の基本施策の体系に沿ってご説明申し上げます。

1.美しい都市環境の創造と産業の振興

 まず、「美しい都市環境の創造と産業の振興」のうち、産業の集積、雇用の創出でありますが、シャープ株式会社亀山工場では、これまでの大型液晶パネル及び大型液晶テレビの生産に併せ、世界的に需要が急拡大しているスマートフォンやタブレット型端末に搭載する中小型液晶パネルの生産が開始されると伺っております。市といたしましても、このような成長分野の新たな設備投資が、地域経済の活力に資していくものと期待するところであります。

 次に、にぎわいの場の創造、商店街の活性化につきましては、去る4月16日に、亀山100円商店街実行委員会の主催により、東町商店街と亀山ショッピングセンターエコーを中心に、県内で初めて100円商店街が開催されました。当日は、三重県ご当地グルメ大会の開催もあり、多くの買い物客で賑わいました。各商店がアイデアを出し合う100円商店街は、市の商業振興に向けた新しい取組であり、今後の継続的な実施と広がりを期待するところであります。

 次いで、景観づくりの推進につきましては、亀山城周辺や関宿周辺、坂本棚田といった地域の個性豊かな景観を活かし、今後、景観計画に基づいて、市民や事業者と共に市独自の景観づくりを進めていくため、本議会に亀山市景観条例の一部改正を提案させていただいております。

 次に、上下水道の整備のうち、水道事業につきましては、本年4月から昨年度完成した田村町の第4水源地3号取水井戸の稼働を開始し、みどり町をはじめとする給水区域への安定供給を確保いたしたところであります。

 一方、下水道の整備につきましては、流域関連公共下水道において、本年3月末に野村町、野村一丁目、野村四丁目、羽若町、川合町、みどり町及び小野町の一部区域の供用開始を行いました。これらを含め、本年3月末現在の公共下水道事業、農業集落排水事業を合わせた下水道処理人口普及率は、昨年同期と比して0.9ポイント増の58.7%となっております。

2.市民参画・協働と地域づくりの推進

 続きまして、「市民参画・協働と地域づくりの推進」について、ご説明申し上げます。市民参画・協働と交流の場の創造のうち、協働事業提案制度につきましては、市民団体と各担当室が協議を重ねた結果、本年度は、「ため池の外来魚駆除・希少種保全とその課題研究事業」、「亀山の資源みつまたを活かした観光検討事業」、「アート亀山プロジェクト事業」の3事業が実施されております。これら協働事業の実践を通して、市民と行政の協働によるまちづくりをより一層推進していまいります。

3.健康で自然の恵み豊かな環境の創造

 続きまして、「健康で自然の恵み豊かな環境の創造」について、ご説明申し上げます。まず、循環型社会の形成・エコシティの実現のうち、総合環境研究センター事業につきましては、これまでかめやま環境市民大学を開校し、市民の環境意識の醸成を図る取組を進めてまいりました。この取組を活かし、更に文化・健康をテーマに加えたかめやま市民大学「キラリ」を今月17日に開講いたします。当大学での講義を通じて、生物多様性の保全、文化の伝承、長寿社会への対応など、さまざまな地域課題を行政と協働して解決する人材の育成に努めてまいります。

 ところで、昨年来、市内各所のごみ集積所に出された古紙等の資源物を、無断で持ち去る行為が多発しております。市では、寄せられた情報を基に、監視パトロールを実施してまいりましたが、これらの行為が減少するには至っておりません。このことから、ごみ集積所から資源物を持ち去る行為を禁止し、悪質な行為者に対して厳正に対処するため、本議会に亀山市廃棄物の処理及び清掃に関する条例の一部改正を提案させていただいております。

 次に、農業の振興につきましては、食糧自給率及び農業所得の向上を目的として、昨年度から水田を対象に開始された戸別所得補償モデル対策に続いて、本年度は、畑作物にも対象を拡大し、農業者戸別所得補償制度が実施されましたので、現在、加入申請書の配布・回収に取り組んでおります。

 一方、茶業振興として、去る4月26日に亀山高校生の協力を得て市茶業組合が新茶摘みを行いましたので、その茶葉を使ったお茶を先月2日と16日に市役所1階ロビーで開催された「新茶まつり・亀山茶カフェ」にて、本庁を訪れた多くの方々に味わっていただきました。また、鹿伏兎山脈グループによる自然薯の生産につきましては、本年4月からオーナー制度が開始され、市内外から多くの方々が参加される中、去る4月16日に植え付けが行われました。市といたしましても、このような取組に対し支援を行い、特産品の消費拡大やPRに努めてまいります。

 次いで、健康づくりと地域医療の充実のうち、地域医療再構築プランに基づきます三重大学亀山地域医療学講座支援事業につきましては、去る3月23日に寄附に関する総務省の同意を得て、先月

 25日に三重大学と寄附講座の設置に関する協定を締結いたしました。これにより、今月から当該大学の亀山地域医療学講座がスタートし、医療センターをフィールドに地域医療の効果的で、実行可能な対策を明らかにする研究が始まったところであります。

 なお、この研究は、医療センターにおける実際の診療を通じて行われますことから、当該講座の開設に先立ち、本年4月1日から三重大学の総合診療科医師2名と整形外科医師1名が、医療センターの常勤医師として実際の診療に従事しております。

 次に、安心・安全なまちづくりのうち、消防力の充実につきましては、安全かつ迅速な消防活動に資するため、より強固な指揮体制の充実に努めております。また、積極果敢な消防活動を実践するため、先月16日から北東部地域における時限的な駐留警戒を地元自治会のご理解、ご協力を得て実施しております。今後も、消防、救急等の需要に的確に対応してまいりたいと考えております。また、市全域の消防署及び消防車両を対象とした消防力の適正配置について調査を実施するため、本議会に関係経費の予算補正を提案させていただいております。

 一方、災害時において、高齢者や障がい者の方々が地域の支援を円滑に受けることができるよう、災害時要援護者台帳を整備しましたので、近く市内15箇所の代表避難所の代表者に台帳の写しを提供し、災害時要援護者に対する支援体制の充実を図ってまいります。

 また、平成16年度から継続実施しております高齢者世帯等に対する家具転倒防止事業につきましては、三重県建設労働組合亀山支部のご協力のもと、今月から実施いたしますので、広報等で周知を図っております。

 ところで、梅雨期を前に、先月22日には出水時における水防活動が円滑に実施されるよう、三重四川流域の水防管理団体及び消防団による三重四川合同水防技術講習会が開催され、本市から約50名の消防団員が参加し、水防技術の向上等を図りました。

4.道路・交通ネットワークの形成

 続きまして、「道路・交通ネットワークの形成」について、ご説明申し上げます。まず、新たな国土軸の形成のうち、リニア中央新幹線の実現に向けた取り組みにつきましては、国土交通大臣がJR東海をリニア中央新幹線の建設主体・営業主体として指名するとともに、先月27日には、建設主体に対し整備計画に基づく建設指示が行われるなど、建設に向けた動きも本格化してまいりました。市といたしましても、リニア中央新幹線・JR複線電化推進亀山市民会議を通じて、近畿圏までの早期実現や市内停車駅設置について、関係機関に対し一層積極的な働きかけを行ってまいりたいと考えております。

 次に、道路網の整備のうち、市道和賀白川線につきましては、鈴鹿川及びJR関西本線に架かる橋梁に関し、国土交通省及びJR東海との協議を行っておりますので、協議が整い次第、事業進捗を図ってまいりたいと考えております。なお、市発注工事のうち進入道路工事及び地盤改良工事につきましては、工事発注を行ったところであります。

 次いで、公共交通機関の整備につきましては、JR井田川駅の駅前ロータリーや待合所、駐輪場等の整備を進めるため、現在、JR東海をはじめ関係機関と協議・調整を進めておりますので、それらが整い次第、工事発注を行い早期完成を目指してまいります。

5.生きがいを持てる福祉の展開

 続きまして、「生きがいを持てる福祉の展開」について、ご説明申し上げます。まず、生涯学習・生涯スポーツの振興につきましては、スポーツ団体の活性化を図るため、これまで文化スポーツ室で行ってまいりました亀山市体育協会、亀山市スポーツ少年団体連絡協議会及び亀山市レクリエーション協会の事務局業務を見直し、本年度から、これら3団体と財団法人地域社会振興会が組織する亀山スポーツ連合会が事務局を担うこととなりました。これにより、スポーツ団体の自立が促進され、連携が深まるものと期待しております。

 ところで、亀山市高齢者保健福祉計画の策定、亀山市障害者福祉計画の中間見直し及び第3期亀山市障がい福祉計画の策定につきましては、現在、業務委託や検討委員会の設置など、諸準備を進めております。

 一方、これまでの一人暮らし高齢者宅への訪問に加え、二人暮らし高齢者世帯への訪問も開始し、介護予防や健康管理、栄養指導を行うなど、住み慣れた地域で元気に暮らすことができるよう支援を行っております。

6.次世代を担う人づくりと歴史文化の振興

 続きまして、「次世代を担う人づくりと歴史文化の振興」について、ご説明申し上げます。まず、休暇取得の促進を通じて家族の絆やワークライフバランスを見つめ直すきっかけとするため、先月2日を休業日とし、ゴールデンウィークに市内すべての幼稚園、小・中学校において7連休を創出した「家族の時間づくり」につきましては、保護者、学校、事業所を対象としたアンケート調査を実施しているところであります。

 次に、子育て支援のうち、学童保育所整備事業につきましては、去る4月1日から、新たに井田川小学校区第二学童保育所と神辺小学校学童クラブが開所され、入所した子どもたちに遊びや生活の場を提供しております。

 また、0・1・2歳の乳幼児を対象に、保育所の待機児童の受入れ等を行う待機児童施設緊急整備事業につきましては、来年1月の開所に向けて、現在、実施設計を進めているところであります。

 次いで、歴史文化の継承につきましては、昨年度完成いたしました亀山市史を活用し、現在、歴史博物館において、企画展「ITを利用した亀山市史発信-風景資料の中の亀山」を開催しております。今後も、市史を活用しながら、地域に密着した博物館を目指してまいりたいと考えております。

7.行政経営

 続きまして、「行政経営」について、ご説明申し上げます。まず、行財政改革のうち、電子市役所の構築につきましては、去る4月に統合型地理情報システム(GIS)の基本システムが稼働しましたので、今後、さまざまな分野で政策立案に活用していくため、地図表示できる情報のデジタル化作業を進めております。

 ところで、第1次亀山市総合計画後期基本計画の策定につきましては、昨年度実施しました各種分析等の結果を基に、庁内検討組織において計画骨格案の整理ができましたので、引き続き具体的な施策内容案について検討作業を進めております。また、来月18日に総合保健福祉センターにおいて、後期基本計画及びまちづくり基本条例に関する市民まちづくりフォーラムを開催すべく、現在、そのPRなど諸準備を進めております。

 なお、学校教育、生涯学習等、教育分野の詳細につきましては、後ほど教育委員会当局からご説明申し上げます。

 最後に、本年2月21日から5月20日までに係る3千万円以上1億5千万円未満の工事請負契約の状況は、別紙のとおりでございましたのでご高覧賜りたいと存じます。

 以上簡単ではございますが、市政の現況についてのご報告及びご説明を申し上げました。何卒よろしくご審議賜りますようお願い申し上げます。

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