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平成24年12月亀山市議会定例会現況報告

公開日 2014年11月23日

更新日 2018年12月12日

 平成24年12月亀山市議会定例会の開会に当たり、市政の現況と今後の見通しについてご報告し、議員並びに市民の皆様の更なるご理解とご協力をお願い申し上げます。

 まず、去る9月30日、大型に発達した台風17号の接近に伴い、本市におきましても例年にない豪雨となり、市内の河川の急激な増水により、椿世町など一部の地域において、家屋の床下や床上に浸水があったほか、道路や河川などの公共施設や農業用施設に甚大な被害が発生したところであります。改めまして、被災された方々に対しまして、心よりお見舞い申し上げますとともに、一刻も早い復旧に鋭意努めてまいる所存であります。

 さて、私は市長就任直後の平成21年3月定例会において、本市が社会経済状況の環境変化による大きな転換期に差しかかる中、分権時代にふさわしい自治体経営と持続可能なまちづくりへ挑戦する決意を申し述べさせていただきました。その上で、市政に望む3つの基本理念として、「市民に開かれた市政」「政策の優先度の転換」「協働する力」を表明させていただき、以来、その理念に基づく市政の進展と市民の暮らしの質の向上に向け、全庁一丸となり最善の努力を重ねてまいりました。

 市長としての任期も残すところ2箇月余りとなり、この3年10箇月を顧みますと、平成20年秋のリーマンショックを契機とする世界的不況の影響などにより、液晶産業の集積による強固な市税収入に支えられた行財政運営から、税収構造の変化に適応した行財政運営への転換が急ぎ求められ、私自身、激動期の激変緩和が最大の使命であったと考えております。

 そのため、「市政の透明性」につながる情報の公開と共有を進めるとともに、選択と集中による大型事業の見直し、事業仕分けの実施、市債発行の抑制など、将来への備えを重視いたしてまいりました。こうした中で、三重大学との連携による地域医療の再構築、義務教育修了時までの医療費助成制度の創設、木造住宅の耐震化の促進など、市民の暮らしの質を高める施策を優先し、現在もその推進に努めているところであります。また、本市のまちづくりの基本原則を位置付ける亀山市まちづくり基本条例の制定など、市民との協働によるまちづくりに向けた基盤づくりを進めてまいりました。

 一方、4年間で取り組むとした私の政策公約「マニフェスト」に掲げた68施策につきましては、7割強の施策に成果が表れ、持続可能な「小さくともキラリと輝く街・亀山」の実現につながったものと考えております。

 まさに今、本市は、少子・超高齢社会の進展、先行き不透明な経済情勢、安心・安全への市民意識の高まりなど、変化と厳しさの中にあります。また、国における社会保障と税の一体改革の行方など、今後の地方行政に少なからず影響を与える課題も予測されます。こうした中、本年4月、これら内外の動向を踏まえ策定した第1次亀山市総合計画後期基本計画が始動し、また、先月には、亀山市行財政改革大綱を改定・再スタートいたしましたので、今後とも、これらの計画の実現に向け、全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。

 それでは、市政の各部門にわたり、第1次亀山市総合計画の基本施策の体系に沿ってご説明申し上げます。

1.快適な都市空間の創造 

 まず、「快適な都市空間の創造」についてでございますが、企業活動の促進・雇用の創出のうち、県と策定作業を進めてまいりました、企業立地促進法に基づく亀山地域産業活性化基本計画につきましては、今月1日付けで国の同意を得たところであります。本計画の策定により、立地企業等に対し一定の支援措置があり、PR効果も期待できますことから、計画に沿って積極的な企業立地を進めてまいりたいと考えております。

 次に、にぎわいの場の創造・商店街の活性化のうち、亀山商工会議所を中心に進められております、市内のお店情報をインターネットで発信する「亀山あきないブログサイト」の整備につきましては、約60店舗が参加し、このほど運用が開始されたところであります。こうした取組が地域の商業を振興し、市民の暮らしやすさやまちのにぎわいづくりにつながっていくものと期待いたしております。

 次いで、農林業の振興につきましては、農業の健全かつ持続的な発展を図るため、農業経営基盤強化促進法に基づく亀山市農業経営基盤の強化の促進に関する基本構想の見直しに取り組んでいるところであります。また、農用地の用途区分等を定める亀山市農業振興地域整備計画につきましても、現在、その計画変更に係る基礎調査を進めております。

 一方、本市の特産品であるお茶につきましては、市内の生産者2名の方が、今月25日に松阪市で開催されました第65回関西茶業振興大会・第65回関西茶品評会の普通煎茶部門で外観、水色において満点の評価を得られ、農林水産省生産局長賞と全国茶商工業協同組合連合会理事長賞を受賞されました。今後も、県下有数の産地として、良質な茶の栽培を行っていただくことを期待いたしておりますとともに、市といたしましても、特産品の更なるPRに努めてまいりたいと考えております。

 次に、上下水道の整備のうち、下水道事業の公営企業会計化につきましては、当該事業の一層の経営健全化を図るため、先般、亀山市下水道事業地方公営企業法適用基本計画を策定いたしましたので、今後は、この計画により、平成27年度からの地方公営企業法の適用を目指してまいりたいと考えております。

 次に、新たな国土軸の形成のうち、リニア中央新幹線の実現に向けた取り組みにつきましては、先月22日に、本県と奈良県の行政と経済団体が一体となった建設促進会議が開催され、三重・奈良ルートの建設促進に関する共同アピールが行われたところであります。こうした広域的な取組が展開されてまいりますことは、東京・大阪間の同時開業に向け、大きな弾みになると期待いたしますとともに、これらを契機に、本市が県内停車駅の候補地として早期に位置付けられるよう、リニア中央新幹線・JR複線電化推進亀山市民会議を通じて、関係機関に一層の働きかけを行ってまいりたいと考えております。

 一方、今月5日、6日の両日に、新名神高速道路三重県区間、国道1号関バイパス、名阪国道及び国道25号、鈴鹿亀山道路、国道306号の事業促進を図るため、国会議員並びに国及び県の関係機関等に対し、関係自治体と連携しつつ、各同盟会を通じた要望活動を行い、早期整備の必要性等について働きかけを行いました。

 次いで、道路網の整備のうち、市道和賀白川線につきましては、出水時期のため一時中断しておりました鈴鹿川を渡る橋梁の架設工事を先月初めから再開し、JR関西本線を跨ぐ橋梁の架設を今月中旬に完了いたしました。引き続き、本年度中には、忍山神社側の道路改良工事を発注し、工事進捗を図ってまいります。

 次に、公共交通機関の整備のうち、より効率的・効果的な生活交通の確保を目指し進めております亀山市地域公共交通計画の策定につきましては、亀山市地域公共交通会議において策定調査を進めているところであります。昨年度の市民アンケート調査に引き続き、本年度は、バス利用状況調査や地域懇談会の開催などを実施し、現在、地域公共交通整備の基本方針案、運行計画案等の取りまとめを行っておりますので、今後、2回目となる地域懇談会の開催などを通じて、計画策定を進めてまいります。

2.市民参画・協働と地域づくりの推進

 続きまして、「市民参画・協働と地域づくりの推進」について、ご説明申し上げます。まず、地域コミュニティの活性化のうち、地域コミュニティ活動の拠点となる関文化交流センターにつきましては、利用者の利便性向上を図るため、屋内へのエレベーターの設置及びトイレの洋式化を行う改修工事に係る工事請負契約を締結いたしましたので、現在、工事を進めているところであります。なお、工事期間中は、やむを得ず当該センターを閉館しておりますので、利用者の方々に大変ご迷惑をおかけいたしますが、しばらくの間、ご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。また、当該センター3階に併設しております関図書室につきましては、一時的に関支所1階に臨時図書室を設け、運営いたしております。

 一方、地域コミュニティのしくみづくり支援事業につきましては、 川崎地区及び昼生地区のモデル地区におきまして、まちづくり協議会設立準備委員会が設置され、今後の組織の在り方について協議が進められており、市といたしましても、支援を行っているところであります。また、去る9月26日には、川崎地区コミュニティセンターにおきまして、亀山市自治会連合会と亀山市地区コミュニティ連絡協議会との合同開催による「まちづくり研修会」を開催し、多様な主体による自立した地域コミュニティ活動を促進するための新たなしくみとなる、「まちづくり協議会」の設立に向け、第一歩を踏み出したところであります。

3.健康で自然の恵み豊かな環境の創造

 続きまして、「健康で自然の恵み豊かな環境の創造」について、ご説明申し上げます。まず、循環型社会の形成・エコシティの実現のうち、ごみの減量化、リサイクルの推進につきましては、資源物の有効利用と環境への負荷の低減を図るため、来年4月からペットボトル及び食品用白色トレイの回収方法を、現行の各小学校等における拠点回収から、地域のごみ集積所における月2回の分別収集に変更することといたしました。これに伴い、現在、市民に対する周知・啓発に取り組んでいるところであり、更に、来月からは、試行的に地域のごみ集積所での分別収集を開始することといたしております。

 次いで、防災力の強化のうち、消防力の充実・強化につきましては、その主要な課題は、新たな消防需要等を的確に把握し、地域の実情に応じた消防・防災体制を体系的に整備していくことと考えております。その取組といたしまして、第1次亀山市総合計画後期基本計画を踏まえ、市民の生命、身体及び財産を火災等の災害から保護するため、迅速かつ効果的に対応できるよう消防力の充実・強化を図ることを目的に、現在、消防力の整備の方向を中期的に示す計画として、「亀山市消防力充実強化プラン」を策定しているところであります。

 一方、災害対応力の強化といたしまして、安全で迅速・的確な消防活動を展開していくため、県内消防相互応援協定に基づく鈴鹿市との応援・受援訓練をはじめ、津市及び県防災航空隊との山岳救助訓練や福井県内で実施された緊急消防援助隊の合同訓練に多数の消防士を派遣するなど、技術の向上に努めるとともに、緊急時の広域連携体制の強化を図っております。

 また、防火対策の推進といたしまして、兵庫県姫路市で発生した化学プラント施設爆発火災を受けての特別査察を実施するとともに、秋の火災予防運動では、消防団による火災想定訓練をはじめ、防火フェア、住宅防火診断等により市民の防火思想の啓発に取り組んだところであります。

 更に、救急体制の強化としまして、迅速な救護活動が実施できるよう、様々な機会を捉えて救急車の適正利用を呼び掛けるとともに、現場に居合わせた人による応急手当の実施率を高めるため、市内事業所の従業員などを対象に、応急手当普及員講習を計画的に実施し、応急手当の指導者の養成を図っております。

4.生きがいを持てる福祉の展開

 続きまして、「生きがいを持てる福祉の展開」について、ご説明申し上げます。まず、地域福祉力の向上につきましては、亀山市地域福祉計画の諸施策の推進に資するため、先月3日に亀山市地域福祉計画推進委員会を設置いたしました。第1回の委員会では、サロン活動の充実や福祉委員、民生委員・児童委員の活動しやすい環境づくり、福祉の担い手の育成などについて、活発なご意見をいただきましたので、今後の施策の推進に活かしてまいりたいと考えております。

 ところで、先月21日には、総合保健福祉センター及び医療センターにおいて、実行委員会の主催による「であい、ふれあい、ささえあい」をテーマとした「あいあい祭り2012」を開催いたしました。市内外で活躍されているボランティア団体や保健・福祉・医療関係団体、社会福祉協議会など約40団体が一堂に会し、健康・医療の相談や日頃の活動内容の紹介、ステージ発表などを行いました。本年度は、実行委員会の下部組織に3つの部会を設け、事業の実務的な企画立案や連絡調整を行いながら、すべての参加団体が一層積極的に取り組むことで、子どもから高齢者まで世代を超えた多数のご来場の方々に、地域での支え合いや健康づくりについて、意識を高めていただきました。

5.次世代を担う人づくりと歴史文化の振興

 続きまして、「次世代を担う人づくりと歴史文化の振興」について、ご説明申し上げます。まず、子育て支援につきましては、待機児童館において、今月1日現在、9名の児童をお預かりし、待機児童の解消に努めているところであります。また、市内における新たな保育所の整備といたしまして、今月1日に、民間保育所整備事業の整備主体である社会福祉法人において建設工事が着手され、来年4月の開所に向けて事業が進められているところであります。

 なお、当該事業に対する県補助金の補助率が変更となりましたので、本議会に関係する歳入の予算補正を提案させていただいております。

 次に、文化芸術の振興につきましては、先月、文化会館等において、初の実行委員会主催による市民文化祭が開催され、1,800名を超える方々に日頃の文化芸術活動の成果を発表していただきました。また、東町商店街において開催された「アート亀山2012」では、全国の若手アーティストなど56名が参加され、現代アートの展示により亀山独自の文化芸術を発信していただきました。更に今月4日には、宿場大行列など多彩な催しによる東海道関宿街道まつりが、また、25日には、文化会館において、市民・専門家・文化会館等の協働による亀山ミュージカル「遥かなる時代を越えて」が、それぞれ盛大に開催されました。今後も、こうした市民レベルの文化芸術に対する盛り上がりを大切に育みながら、平成26年の「かめやま文化年」へとつなげてまいりたいと考えております。

行政経営

 続きまして、「行政経営」について、ご説明申し上げます。自立した行政経営の推進のうち、地方分権の推進につきましては、地域主権改革により、これまで国の法令で全国一律に定められていた施設・公物の設置管理の基準について、義務付け・枠付けの見直しが図られ、地方自治体の自主性・自立性を高める改革が進められております。これに伴い、必要となります道路や公園などの市の施設・公物の設置管理の基準を定める条例といたしまして、本議会に「亀山市道路の構造の技術的基準等を定める条例」ほか6条例について、条例の制定又は一部改正を提案させていただいております。

 次に、行財政改革の推進につきましては、中期財政見通し及び第1次亀山市総合計画後期基本計画を踏まえ、更なる行財政改革の強化を図るため、先月、亀山市行財政改革大綱の見直し及び後期実施計画の策定を完了いたしましたので、これらの着実な推進に努めているところであります。

 一方、国民宿舎関ロッジ及び道の駅関宿地域振興施設につきましては、民間活力の導入による新たな経営形態への移行に向け、当該施設の指定管理者の公募を行いました結果、国民宿舎関ロッジに3者、道の駅関宿地域振興施設に4者の公募参加がありました。これを受け、亀山市指定管理者選定委員会による審査を経つつ、指定管理者優先交渉権者を、国民宿舎関ロッジについては大阪府大阪市の株式会社エムアンドエムサービスに、また、道の駅関宿地域振興施設については市内太岡寺町の株式会社安全に、それぞれ決定いたしました。その後、当該指定管理者優先交渉権者との協議が整い、指定管理者候補者として決定いたしましたので、本議会に、国民宿舎関ロッジ及び道の駅関宿地域振興施設に係る指定管理者の指定について、提案させていただいております。

 次いで、行政マネジメントの強化につきましては、平成22年4月に、分権時代にふさわしい自治体経営により、市民の暮らしの質を高めることを目的とした組織・機構改革を実施してから、3年が経過しようとしております。この間、第1次亀山市総合計画後期基本計画の策定をはじめ、東日本大震災による危機管理に対する市民意識の高揚、地域主権改革の進展、市の財政状況の変化など、市政を取り巻く状況は大きく変化しております。このような情勢の変化を踏まえつつ、本市のまちづくりの基本的な考え方である「市民力で地域力を高めるまちづくり」を一層推進するためには、更なる組織マネジメント機能の強化と事務の効率化を図る必要があると考えておりますので、本会議に、「亀山市行政組織条例」の一部改正を提案させていただいております。

 なお、学校教育、生涯学習等、教育分野の詳細につきましては、後ほど教育委員会当局からご説明申し上げます。

 最後に、本年8月21日から11月20日までの一般会計及び各特別会計に係る3千万円以上1億5千万円未満の工事請負契約の状況は、別紙のとおりでございましたのでご高覧賜りたいと存じます。

 以上簡単ではございますが、市政の現況についてのご報告及びご説明を申し上げました。何卒よろしくご審議賜りますようお願い申し上げます。

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