このページの本文へ移動

教育行政現況報告

公開日 2016年06月03日

 平成28年6月亀山市議会定例会の開会に当たり、教育行政の現況についてご報告し、議員並びに市民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。

 まず、4月の「平成28年熊本地震」によって甚大な被害が発生いたしました。犠牲になられた方々に哀悼の意を表するとともに、関係者の皆様方にお見舞い申し上げます。また、学校の中には、休校を余儀なくされたところもあり、一日でも早く、従前の活気あふれる学校生活や教育活動を取り戻せるよう祈念するところであります。

 さて、教育に関する国の情勢でありますが、政府の教育再生実行会議ではこれまでに8次にわたり提言がまとめられ、中央教育審議会において審議と逐次答申等が行われているところです。この中で、「チームとしての学校」や「地域と学校の連携・協働の推進」などの答申内容を強力に推進していくため、本年1月「次世代の学校・地域」創生プランが策定され、学校と地域の関係をより一層強めることで、両者が一体となって地域とともにある学校の実現に向けて、体系的な取組を進めていくこととしています。

 次に、県の情勢でありますが、本年3月、三重の教育の基本的な方針や施策を定めた「三重県教育施策大綱」が策定されました。「生き抜いていく力」の育成と「教育安心県」の実現、教育への県民力の結集などの6つの基本方針と11の教育施策が掲げられています。それを踏まえて10年先を見据えた4年間の計画として、「三重県教育ビジョン」が策定され、「三重の教育宣言」を基本理念として8つの重点取組を定め、着実に実行していくとしています。
 また、子どもの貧困対策の方針や取組などを示した「三重県子どもの貧困対策計画」が新たに策定され、地域の実情に応じた施策に取り組んでいくとしています。
 こうした、国や県の動向や施策を見極めつつ、教育委員会といたしましては、市長部局との連携を図りながら「第1次亀山市総合計画後期基本計画第2次実施計画」の事業のほか、各種計画を着実に推進するとともに、次期「亀山市学校教育ビジョン」及び「亀山市生涯学習計画」の策定を進めてまいります。

 それでは、最初に学校教育関係について、ご説明申し上げます。
 まず、学校体制の充実につきましては、本年度も「少人数教育推進教員」を配置し、指導体制の充実を図ったところです。また、教科指導の個別対応や学校生活への対応支援を行う「学習生活相談員」、特別な支援が必要な児童生徒への「介助員」等の配置を行うことで、きめ細かな支援体制の充実を図っているところです。
  次に、児童生徒への防災教育につきましては、各校の年間計画に基づく防災訓練・防災学習に加え、県を始め関係団体、保護者・地域住民との連携の下、学校の実情や様々なケースに応じた避難訓練の充実を図ってまいります。
  次いで、学校給食につきましては、亀山市学校給食検討委員会から提出された報告書を受けて、本年3月に教育委員会としての今後の中学校給食についての方針を取りまとめました。今後、第2次亀山市総合計画策定の中で関係部署との調整を行ってまいります。
  次に、学習環境の厳しい生徒を対象とした学習支援事業につきましては、本年度は4月当初から学習教室を開設し、3中学校区で取組を実施しています。子どもたちの学びの場として今後も充実を図ってまいります。

 続きまして、教育研究関係について、ご説明申し上げます。
 まず、学力向上につきましては、「亀山市学力向上推進計画」に則り、取組を進めてまいります。引き続き、授業改善を中心に、授業規律の徹底、読書や家庭学習を含めた学習習慣の確立に取り組んでまいります。
 次に、次期「亀山市学校教育ビジョン」の策定につきましては、本年4月に第3回目の策定委員会を開催したところであり、子どもたちが、「確かな学力」を身に付け、「生きる力」を育み、自らの将来を切り拓いていくことができる学校教育の指針となるよう検討を進めてまいります。
 次いで、ICT機器の環境整備につきましては、国が示す「教育の情報化」に対応するため、ネットワークサーバーの更新、教育用可動式パソコンの導入準備を進めております。
 次に、学校図書館につきましては、本年度、学校司書の配置を拡大いたしました。また、学校図書館を活用した授業づくりの研究実践集を作成し、各学校へ配布したところであり、図書館の利用を推進してまいります。
 次いで、幼児教育につきましては、本年4月に、「保幼共通カリキュラム」を策定いたしました。本年度も就学前の幼児教育の充実と円滑な小学校への接続に取り組んでまいります。
 次に、コミュニティ・スクールにつきましては、昨年度までに指定いたしました3校に加え、白川小学校と野登小学校が国の研究指定を受けました。引き続き、地域とともにある学校づくりに取り組んでまいります。

 続きまして、学校施設の整備関係について、ご説明申し上げます。
 川崎小学校改築事業につきましては、現在、改築工事の発注事務手続きを進めております。この工事は、議会の議決に付すべき契約でございますことから、準備が整い次第、工事請負契約の締結についての議案を提出させていただきたいと考えております。
 そのほか、亀山東小学校及び亀山中学校の校舎内部改修工事など、学校の夏季休業期間を活用して実施する予定の工事につきまして、その発注準備を進めております。

 続きまして、生涯学習関係についてご説明申し上げます。
 まず、次期「亀山市生涯学習計画」の策定につきましては、「『亀山っ子』市民宣言」の理念を十分に踏まえるとともに、学びを起点とした地域創生にまで視野を広げて検討を進めてまいります。
 次に、家庭・地域の教育力向上につきましては、家庭教育出前講座の開催や配布物など、地域や家庭への働きかけを推進し、子どもの基本的生活習慣、自己肯定感の確立に向けて取り組んでまいります。
 次いで、公民館講座につきましては、学びの成果を地域に生かしていただくことを念頭におき、地域課題を意識した学びの展開を進めてまいります。
 次に、青少年総合支援センターにつきましては、地域において青少年健全育成にご尽力いただいている方々や関係機関との連携を深めてまいります。また、青少年の自立支援に向けては、関係機関などとの連携により、切れ目のない細やかな取組に努めてまいります。

 続きまして、図書館についてご説明申し上げます。
 昨年度の年間利用実績につきましては、入館者数が約10万4千人と、過去最高となりました。引き続き、来館者の声に耳を傾け、「求めていることのヒントが見つかる柔らかい場所」となるよう図書館サービスの充実を図ってまいります。

 以上、教育行政の現況についてのご報告及びご説明を申し上げました。何卒よろしくご審議賜りますようお願い申し上げます。