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教育行政現況報告

公開日 2014年12月28日

 平成26年6月亀山市議会定例会の開会に当たり、教育行政の現況についてご報告し、議員並びに市民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。 まず、教育に関する国の情勢でありますが、教育委員会制度の抜本的な改革となり得る「地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律案」が、今国会での成立を目指して審議されているところであります。教育の政治的中立性や継続性・安定性を確保しつつ、地方教育行政における責任の明確化、迅速な危機管理体制の構築、首長との連携強化などが改正の趣旨となっています。 また、中央教育審議会では、各種審議・逐次答申が進む中、第2期教育振興基本計画に基づいた施策が進められております。具体的には、ICTを活用した教育や土曜日の教育活動の推進、家庭教育の支援をはじめとした学校・家庭・地域が連携した子どもたちの豊かな教育環境の整備等であります。 次に、県の情勢でありますが、三重県教育改革推進会議におきましては、昨年度に引き続き「三重県特別支援教育総合推進計画」の本年度中の策定に向けた審議が行われています。また、3年目となる「みえの学力向上県民運動」の取組や子どもたちが安心して学べる環境づくり、地域に開かれた学校づくり等に重点をおいた施策が進められています。 こうした国、県の動向や施策を見極めながら、教育委員会といたしましては、市長部局との連携を強化し、第1次総合計画後期基本計画の施策を着実に推進するとともに、就学前教育の充実に向けては、幼稚園と保育所の一体化について慎重なる検討を進めてまいります。また、教育委員会会議の更なる活性化や運営上の工夫を図り、必要な情報の収集と発信、緊急事態における迅速な対応等に努めてまいります。  それでは、まず、学校教育関係について、ご説明申し上げます。 各学校の防災教育につきましては、「学校防災リーダー」を核にした計画的かつ継続的な取組を推進してまいります。各学校におきましては、土曜授業等を活かしながら、学校、家庭、地域等が連携した体験的な活動を積極的に取り入れる準備を進めているところであります。 また、各種危機管理につきましては、教職員一人ひとりが服務規律遵守の高い意識を持ちながら、日々の教育実践の推進が図れるよう、園長・校長のリーダーシップのもと、相談、連絡、報告を重視した組織的な学校経営改善に努めているところであります。各種マニュアルにつきましても、必要に応じた見直しを行ってまいります。 次に、少人数教育推進等につきましては、「ふるさと先生」や学習生活相談員、介助員を配置することにより、市内幼稚園、小・中学校におけるきめ細かな教育を推進しています。また、「若年講師指導員」を2名に増員し、経験豊富な退職教員が「ふるさと先生」や若年講師を指導する機会を増やしながら、市内小中学校の教育水準の向上に努めております。 また、特別支援教育の充実につきましては、継続的な県への働きかけが実を結びまして、本年度、市内4校目となる通級指導教室が関小学校において開設の運びとなりました。 一方、新規の取組といたしまして、川崎小学校をコミュニティ・スクールとして指定するとともに、加太小学校と川崎小学校には、コーディネーターの役割を兼ねた事務職員を配置いたしました。 次に、学校給食につきましては、市内学校給食の諸課題解決に向けた検討委員会を立ち上げる準備を進めています。現在は、市民からの公募委員の選考に入っているところであります。 続きまして、教育研究関係について、ご説明申し上げます。  まず、学力向上につきましては、学力向上の三本柱である「学習規律の徹底・授業改善・学習習慣の確立」のうち、本年度は、特に「授業改善」に取り組んでまいります。そのため、市の指導主事をはじめ外部講師等を各校の要請に応じて派遣してまいります。また、各校の研修主任を中心とした研修会を開催し、児童生徒の学力向上に向けた授業改善の取組を推進してまいります。 また、体力向上につきましては、保育所・幼稚園・小学校に外部講師を派遣し、指導する教員のスキルアップを図ってまいります。 次に、土曜日の教育活動の推進につきましては、本年度を成果と課題を検証する研究年度と位置づけ、9月以降に5回の土曜授業の実施を予定しており、各学校におきまして、現在、その準備を行っております。なお、来年度以降の方向性につきましては、この研究結果を参考に検討してまいります。 次に、いじめ問題につきましては、昨年度に策定された「亀山市いじめ防止基本方針」及び各学校のいじめ防止基本方針のもと、教育委員会と学校が連携を図りながら、いじめのない学校づくりを目指し、未然防止に向けた取組を推進してまいります。 また、幼児教育につきましては、「保幼小接続カリキュラム」を市内全保幼小で実践に取り組むとともに、更なる幼児教育共通カリキュラムの検討及び実践研究を進めてまいります。  次に、情報教育につきましては、市内小中学校における情報化の推進及び今後の情報教育のあり方を検討するため検討委員会を立ち上げました。今月、第1回亀山市小中学校情報教育検討委員会を開催し、情報教育に関する現状と課題等について意見交換を行ったところであります。 続きまして、学校施設の整備関係について、ご説明申し上げます。  まず、川崎小学校改築事業につきましては、昨年度に策定いたしました校舎改築基本計画に基づき、本年度は改築工事の設計業務に着手いたします。現在、設計業務の発注事務に取り組んでおり、設計者選定委員会におきまして、設計者の選定に入るところであります。 次に、国の登録有形文化財であります白川小学校の耐震改修事業でございますが、本年度は、校舎北棟の工事に入っており、年度内の完成に向けて順調に工事を進めているところであります。 また、中部中学校クラブハウス建設事業につきましては、来年度の工事に向け、設計業務の発注事務を進めているところであります。 続きまして、生涯学習関係について、ご説明申し上げます。 まず、家庭教育の支援でございますが、幼児期における家庭教育の留意点をまとめた「子育てマイブック」を作成いたしましたので、家庭教育支援事業等の機会を通して保護者の皆様に配布してまいります。また、保育所・幼稚園の保護者を対象に、子育てに関係した講演会開催を支援し、家庭の教育力支援を図ってまいります。 次に公民館講座につきましては、本年度、新たに若者対象講座を開設し、幅広い年齢層に学びのきっかけを提供できるような講座を整えました。また、家庭教育支援事業と連携させた、「子育ての宝箱」の内容を充実させるとともに、託児ボランティア養成講座を開設いたしました。各講座に多くの市民の皆様から応募をいただき、青少年研修センターや各地区コミュニティセンターにおきまして、開講したところであります。なお、本年度の生涯学習フェスティバルは、市制施行10周年記念事業の一環と位置づけられており、学びの成果を生かすことを視野に入れて計画を進めております。  次に、青少年健全育成についてでございます。青少年総合支援センターのパトロール業務につきましては、本年度も子どもの下校時間帯に重点を置いて、学校や関係機関との連携を密にしながら実施し、安心で安全な環境づくりに努めてまいります。また、青少年の自立支援に向けた相談業務につきましては、関係機関などとの連携を図り、細やかな個別対応に努めてまいります。 次いで「亀山っ子」市民宣言具現化の取組といたしまして、小中学校の新入生に市民宣言クリアファイルを配布し、周知を行っているところであります。  また、亀山市青少年育成市民会議のサマーキャンプの開催を支援してまいります。 放課後や休日における子どもの居場所づくりにつきましては、地域の方々の参画を得ながら、市内の全小学校区において「放課後子ども教室」を開催いたします。 一方、図書館につきましては、本年度も図書館司書を市内3中学校に派遣し、市立図書館と各学校との連携を図ってまいります。また、図書館情報システムと学校図書館とのネットワーク化を推進してまいります。 以上、教育行政の現況についてのご報告及びご説明を申し上げました。何卒よろしくご審議賜りますようお願い申し上げます。