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教育行政現況報告

公開日 2014年12月28日

 平成25年6月亀山市議会定例会の開会に当たり、教育行政の現況についてご報告し、議員並びに市民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。 まず、教育に関する国の情勢でありますが、教育基本法に基づき中央教育審議会で検討されておりました第2期教育振興基本計画が、去る4月25日、答申として取りまとめられたところであります。 この答申は、今年度から5年間の計画とされていますが、「自立・協働・創造に向けた生涯学習社会の?現」という社会の方向性を示したうえで、その?現に向けた教育の方向性として、「社会を生き抜く力の養成」など四つの基本的方向性や成果目標が打ち出されております。 一方、具体的な教育課題については、教育再生?行会議の提言を受け、いじめ問題への対応や体罰禁止の徹底、道徳教育の充?等の取組が進められており、教育委員会の在り方等につきまして、今後、中央教育審議会で議論されようとしているところであります。 次に、県の情勢でありますが、2年目となる「みえの学力向上県民運動」の取組や子どもたちが安心して学べる環境づくり、地域に開かれた学校づくり等に重点が置かれているところであります。 こうした国、県の動向や施策を見極めながら、教育委員会といたしましては、第1次総合計画後期基本計画の施策を着?に推進してまいるとともに、就学前教育を中心に横断的な視点を一層大切にした取組に努めてまいります。また、教育委員会会議の更なる活性化や運営上の工夫を図るとともに、必要な情報の収集と発信、緊急事態における迅速な対応等に努めてまいります。 それでは、まず、学校教育につきまして、ご説明申し上げます。
 東日本大震災から2年余りが過ぎましたが、南海トラフを震源とする大規模地震の発生に対する危惧が日に日に増しています。そこで、今年度から各学校の教職員の中から「学校防災リーダー」を定め、学校における防災対策及び児童生徒に対する防災教育を一層充?してまいります。 また、体罰禁止をはじめ、教職員一人ひとりが高い危機管理意識を持ちながら服務規律を遵守して、市民から信頼される教職員・学校に向けて邁進してまいります。 次に、?人数教育推進事業につきましては、本年度も、小・中学校に10名の「ふるさと先生」を配置し、過密学級の解消と?人数による、きめ細かな教育を推進してまいります。また、本年度から、経験豊富で?績を積み重ねた退職教員を、「若年講師指導員」として任用し、「ふるさと先生」をはじめとする若年講師の指導力向上に向けて巡回指導をしております。 次に、学校給食につきまして、ご説明申し上げます。 自校方式やセンター方式の学校給食につきましては、地元の食材を活かした「かめやまっ子給食」を引き続き?施してまいります。また、地産地消の推進と、より栄養価の高い給食を提供するため、本年度から、県内産の低温殺菌牛乳を導入しております。一方、デリバリー給食につきましては、「地物が一番みえの日」を充?させていくとともに、定番メニューの開発にも努めてまいります。 今後につきましても、食材生産地の情報を積極的に公表し、安全安心な食の提供に努めてまいります。 また、市内幼稚園・学校におきましては、本年度も、園長・校長のリーダーシップのもと、特色ある園・学校づくりを意識した教育目標を掲げ、学校自己評価や関係者評価を取り入れながら、経営の改善に努めてまいります。 次に、教育研究につきまして、ご説明申し上げます。
 まず、学力向上につきましては、学力向上の三本柱である「学習規律の徹底・授業改善・学習習慣の確立」について、引き続き取組を進めてまいります。校内研修リーダーを中心とした研修会を開催し、児童生徒の学力向上に向けた取組を推進してまいります。また、各校の課題解決に向け、外部講師の派遣等の支援に取組んでまいります。 一方、体力向上につきましては、体力向上に係る授業改善のための外部講師を保育所へも派遣し、幼児教育の充?を図る取組を支援してまいります。なお、来たる8月17日から全国中学校体育大会が東海ブロックで開催され、本市はソフトボール男子の会場となります。これを機に、自ら進んで運動に親しむ心を育ててまいります。 次に、道徳教育につきましては、新学習指導要領で示されている新しい項目を重点的に、「心のノート」等の副読本を活用した発達段階に応じた授業づくりについて、研究を進めます。更に、家庭や地域との連携を深めながら、尊敬と感謝、郷土愛など、人や社会との望ましい関わり等について、子どもたちの規範意識を醸成するとともに、?践的態度の習得に努めてまいります。また、人権教育につきましては、中学校区において地域と連携した学習を一層推進してまいります。 次に、幼児教育につきましては、保幼小中等連携協議会において、保育所・幼稚園と小学校のスムーズな接続を進めるカリキュラムの作成とその?践研究に取組みます。そして、就学前から小学校・中学校、更には高等学校を見通した教育の?現を目指してまいります。 また、幼児教育に関する経験豊富な退職教員を「教職員指導員」として任用し、保育所を含む幼児教育指導者の指導力向上に努めます。
 次に、「コミュニティスクール」の推進につきましては、市の指定を受けている加太小学校と文部科学省の研究指定を受けている川崎小学校に加え、本年度から昼生小学校が文部科学省の研究指定を受けており、それぞれの学校を中心に、保護者や地域住民が学校運営に参画し、学校・家庭・地域が一体となった活力ある学校づくりを推進してまいります。 続きまして、学校施設等の整備関係につきまして、ご説明申し上げます。 まず、亀山東小学校整備事業につきましては、本年度、?人数学級の推進に向けて、教室不足を解消するため、校舎の増築を予定しており、その設計業務が完了いたしましたので、現在、関係機関と協議を行い、工事発注の準備を進めております。 次に、川崎小学校改築事業につきましては、本年度、地域の皆様のご意見を拝聴し、川崎小学校校舎改築基本計画策定委員会との連携によりまして、改築基本計画を策定してまいります。 また、国の登録有形文化財であります白川小学校の耐震改修事業につきましては、安心・安全に学習できる環境づくりのため、その改修工事の設計業務が完了いたしましたので、工事発注に向けて取組んでいるところであります。 続きまして、生涯学習関係につきまして、ご説明申し上げます。 まず、家庭教育関係につきましては、昨年度?施しました「子育て生活に関するアンケート」の結果を受け、リーフレットを作成し、子育てのヒントとしてご活用いただけますよう全戸配布いたしました。また、食をテーマに幼児がいる家庭向けリーフレットの作成を進めております。一方、保育園・幼稚園を対象に家庭教育出前講座を?施し、家庭の教育力支援を図ってまいります。
 次に、公民館講座につきましては、幅広い年齢層に学びのきっかけを提供できるように、新たな短期講座の開設、夜間講座の拡充等を図っております。更に、「子育ての宝箱」講座については、家庭教育支援事業と関連させて内容をリニューアルいたしました。市民の皆様から多くの応募をいただき、各講座がスタートしたところであります。 次に、青?年健全育成関係につきまして、ご説明申し上げます。 まず、青?年総合支援センターのパトロール業務につきましては、子どもの下校時間帯に重点を置いて、学校や関係機関と連携を密にしながら、安心で安全な環境づくりに努めてまいります。 また、ニートや引きこもり等自立支援に向けた相談業務につきましては、細やかな個別対応を継続いたしますとともに、本人や保護者が気軽に利用できる施設として周知に努めてまいります。 次に、「亀山っ子」市民宣言の取組の一つとして、本年度も亀山市青?年育成市民会議とともに、自然体験や生活体験を通して、異年齢の交流や青?年リーダーの養成を目的に、来たる8月20日から3泊4日のサマーキャンプを鈴鹿峠自然の家で開催いたします。 また、放課後や休日における子どもの居場所づくりにつきましては、本年度、亀山東小学校区での「放課後子ども教室」開催に向けて、準備会が立ち上がったところであります。 続きまして、図書館につきましては、本年度も図書館司書を市内3中学校に派遣し、学校との連携を図ってまいります。 また、昨年度導入いたしました図書館システムは、市内の小・中学校とのネットワーク化に向け、準備を進めております。 一方、図書館施設につきましては、利用者の読書環境を整えるため、本年度秋頃から学習室等の改修を予定しております。改修期間等詳細につきましては、広報等で適宜お伝えしてまいりますが、工事期間中、市民の皆様には、ご不便をおかけいたしますこと、何卒ご理解とご協力をお願い申し上げます。
 以上、教育行政の現況についてのご報告及びご説明を申し上げました。何卒よろしくご審議賜りますようお願い申し上げます。