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教育行政現況報告

公開日 2014年12月28日

 平成24年6月亀山市議会定例会の開会に当たり、教育行政の現況についてご報告申し上げ、議員各位をはじめ市民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。
 まず、教育に関する国の情勢でありますが、改正教育基本法を踏まえた平成20年の第1期教育振興基本計画に次いで、本年度中に第2 期基本計画が策定される予定であります。直面する危機を乗り越え、持続可能で活力ある社会を実現するための教育行政の方向性や具体目標等が検討されているところであります。また、昨年度の小学校新学習指導要領に続きまして、去る4 月から、中学校においても新学習指導要領が本格実施されたところであります。
 なお、県の情勢でありますが、去る4 月に県の戦略計画として「みえ県民力ビジョン」が発表されました。このビジョンの中で「教育の充実」として、一人ひとりの個性と能力を育む教育を目指し、「地域に開かれた学校づくり」、「学校における防災教育・防災対策の推進」などの施策が掲げられております。
 こうした国や県の動向・施策を見極めながら、教育委員会といたしましては、後期基本計画の施策を推進してまいるとともに、本年3 月に改訂いたしました学校教育ビジョンや生涯学習計画に則った取組を着実に進めてまいります。
 それでは、まず学校教育について、ご説明いたします。
 去る4 月から先月にかけまして、京都府、愛知県、千葉県、大阪府において、相次いで登校や下校の児童の列に乗用車が衝突するという交通事故が発生しています。また、県内小学校の修学旅行中のバスに乗用車が衝突するという事案も発生しています。いずれも安全であるべき通学路や学校行事中に発生した事故であり、改めまして、児童生徒の登下校をはじめとする安全確保について、各園・各校に適切な対応を指示したところであります。また、教育委員会といたしましては、先月、新たに「亀山市スクールゾーンの設定に関する要綱」を制定いたしまして、保護者や地域の方々のご協力を得ながら、小学校区ごとに通学路の危険箇所等の点検作業を進めていただいているところであります。
 今後とも、人災、天災に関わらず、高い危機管理意識を持ち、未然防止や事案発生後の適正な対応に努めてまいります。
 次に、「ふるさと先生」についてでございますが、本年度は、学級の過密状況に応じ、亀山中学校及び中部中学校、井田川小学校、亀山東小学校にそれぞれ2名を、また、亀山西小学校と関小学校にそれぞれ1名を配置しました。?人数によるきめ細やかな指導に努め、基礎学力の定着だけでなく、生活面での課題解決にも成果が出るよう努めてまいります。
 次いで、食育の推進についてでございます。
 自校方式やセンター方式の学校給食につきましては、地元の食材を活かした郷土色豊かな学校給食「かめやまっ子給食」を、本年度は20回実施する計画を立てております。「亀山コロッケ」に加え、「亀山みそ焼きうどん」の提供にも挑戦し、地産地消の推進に向けた取組を一層進めてまいります。
 デリバリー給食につきましては、「地物が一番みえの日」を充実させ、何よりも安心安全な食材の提供に努めてまいりたいと存じます。
 また、生徒や保護者を対象としたアンケート等を実施しながら、その検証にも努めてまいります。
 加えて、各学校の食育指導計画の見直しや担当職員の実践交流を促進させながら、一層、食育を充実させてまいりたいと考えています。
本年度も、市内幼稚園・学校におきましては、園長・校長のリーダーシップのもと、特色ある園・学校づくりを意識した教育目標を掲げ、学校自己評価に加え、保護者や地域住民の方々による関係者評価も取り入れながら、経営の改善に努めてまいります。
 続きまして、教育研究についてご説明申し上げます。
 まず、学力向上についてでございますが、学力向上の三本柱である「学習規律の徹底・授業改善・学習習慣の確立」についての取組を始めてから3年目を迎えました。研修リーダーを中心にした学力向上研修会において、授業改善の取組状況等について協議するなど、市全体で学力向上に向けて取り組んでいるところであります。本年度は、学力・体力向上に係る外部講師を各学校に派遣するとともに、県教育委員会とも連携して教職員の授業力向上を支援してまいります。
 さらに、昼生小学校を道徳教育のモデル校とし、新学習指導要領に対応した情報モラル等の指導を含む道徳教育の研究を進めるとともに、家庭や地域と協力して道徳教育を推進し、子どもたちの規範意識の醸成に努めているところであります。
 次に、読書活動についてでございますが、これまでのファミリー読書リレー等の取組により、子どもたちの読書冊数の増加や読書活動の家族への広がり等が見られるようになりました。
 このような状況の中、市立図書館の機器更新に併せ導入する学校図書館システムにつきましては、夏季休業中に通信配線を設置し、本年9月には機器の納入や設定を終える予定でございます。このデータベース化とネットワーク化により学校間や市立図書館との連携を強めてまいります。
 次いで、幼児教育についてでございますが、先月に保幼小中等連携協議会を立ち上げ、幼児期からの家庭教育力向上のための協議を始めました。それにより、市内の保育園・幼稚園の保護者や小中学校の児童生徒を対象に、先月末に家庭の生活実態を把握するためのアンケートを実施したところです。今後は、分析結果をもとに啓発資料の作成に取り掛かる予定であります。また、本市の「幼児教育」のあり方についても協議し、幼稚園と保育所の現在の課題や今後の方向性等について意見を出し合い、調整を進めているところであります。
 さらに、保護者や地域住民が学校運営に参画し、学校・家庭・地域が一体となって学校づくりに取り組む「コミュニティ・スクール」等の推進についてでございます。本市の教育委員会として、初となりますコミュニティ・スクールに加太小学校を指定いたしました。さらに、本年度から川崎小学校がコミュニティ・スクールの調査研究の取組を始めたところでございます。今後も地域と一体となった学校づくりに取り組み、特色ある開かれた学校づくりを進めてまいります。
 続きまして、学校施設等の整備関係についてご説明申し上げます。
 まず、人数教育に対応するための井田川小学校教室等増設事業でありますが、増設教室4教室の設計業務が完了いたしましたので、現在工事発注に向けて取り組んでいるところであります。
 次に、児童・生徒の健康管理を含め、学習しやすい環境整備を行います空調機整備事業(小学校)についてでございますが、設計業務が完了いたしましたので、工事発注に向けて準備を進めているところであります。この工事が終了しますと、全小学校の特別支援教室とサマースクール対応教室への空調機が整備されることになります。
 また、亀山東幼稚園進入路等整備事業につきましては、現在関係機関と協議を行い、工事発注への準備を進めているところであります。
 続きまして、生涯学習関係についてご説明申し上げます。
 公民館講座につきましては、本年度新たに若い女性向けの「なでしこ教室」や学校のALT2名の協力を得て「エンジョイイングリッシュ」の中央文化講座を開設したところであります。また、パソコン教室については、引き続き亀山高等学校の協力を得るとともに新たに徳風高等学校の協力を得て年4回の講座を実施する運びとなりました。他にも「フレッシュ体操」や「サンデーヒストリー」等の教養講座や文化講座については、文化部や健康福祉部と連携した講座を引き続き行っているところであります。市民の皆様から多くの応募をいただき青?年研修センターや各地区コミュニティセンターにおきまして、今月からそれぞれの講座がスタートしたところであります。
 次に、青?年健全育成関係でございます。
 「亀山っ子」市民宣言の取組として、本年度も亀山市青?年育成市民会議とともに、来る8月17日から3泊4日でサマーキャンプを鈴鹿峠自然の家で開催する予定でございます。自然体験や生活体験を通して、異年齢の交流や青年リーダーの養成を目的に実施いたします。
 また、放課後や休日における子どもの居場所づくりにつきましては、本年3月に川崎小学校に次いで野登小学校の「ののぼりくらぶ」が、県の放課後子ども教室推進表彰に選ばれました。また、去る4月から新たに白川小学校区におきまして放課後子ども教室が始まったところであります。なお、井田川小学校区においても準備委員会が発足し、秋の教室開始に向けて準備を進めているところでございます。今後、残る1校の「放課後子ども教室」立上げに向けて、働きかけを行ってまいります。
 続きまして図書館でございますが、市立図書館と学校との連携を強化するため、本年度も司書の派遣を3中学校に行うとともに学校への一括図書の貸し出しを行っています。なお、図書館情報システム導入事業につきましては、学校図書館システム導入と併せてプロポーザルによる事業者からのヒアリングを行ったところであります。今後業者決定を行い、データ移行を行った後、本年9月中旬から機器の納入や設定を終え、本年10月から新たなシステムで利用者へのサービスを行っていきたいと考えています。
 以上、教育行政の現況について、ご報告申し上げました。よろしくご審議、ご指導賜りますようお願い申し上げます。